木三原さくら「恋して競輪ハンター」158 Hunting

実に3カ月ぶりのナイター開催となった松戸競輪。本場でお客さんと顔を合わせるのは、久しぶりとなりました。見知った常連さんたちが、初日からスタジオ前に顔をだしてくれて、嬉しさと共に少し安堵の気持ちも芽生えます。競輪を通じて競輪場で出会った仲。少し痩せた？　元気そうだね、と心で個別に声をかけながら、アクリル板越しに笑顔で手を振る3日間でした。

さて、チャレンジ、L級、A級と3つのクラスのレースが行われた今開催。私の勝負レースは、最終日のチャレンジの決勝戦。勝負は、邊見祐太選手を中心に考えていました。
邊見選手は落車によるケガで、600日を超える長期欠場から3月に復帰。チャレンジに降班しての復帰でした。YouTubeで邊見選手のレースを見ていると応援コメントが多数流れていました。もちろん、今回の松戸競輪の開催でも。

復帰6場所目。初日は打鐘で一気に仕掛けて先行。2着の選手と7車身差をつけた逃げ切り。2日目の準決勝戦も同様に仕掛け、番手に入られた地元の内田淳選手に交わされたものの、2着に逃げ粘っていました。33バンクの松戸競輪。決勝戦でも優勝のチャンスを期待したくなる、勝ち上がり戦での走りでした。

【5/29　松戸F2＝10Rチャレンジ決勝】
1／戸ノ下太郎（A3・千葉76期）
2／邊見祐太（A3・新潟119期）
3／鈴木康平（A3・静岡123期）
4／野口修平（A3・神奈川105期）
5／助川翔太郎（A3・埼玉123期）
6／長田彰人（A3・宮城95期）
7／内田淳（A3・千葉111期）

ただ、決勝戦は激戦の3分戦。南関東が分かれて、また関東勢も邊見選手と埼玉の助川翔太郎選手が別線となり、邊見選手は自力を選択しました。
展開的には6番手に置かれる可能性もある。そうなると、松戸じゃ間に合わないかな。番手にハマられたら、交わされる可能性もあるしな、と不安がよぎります。邊見選手を買いたい気持ちと、展開至上主義な自分の買い目がかみ合わない。

……それでも買いたい！

たとえ6番手でも、2日間と同様に一気に仕掛けて頑張って！
と、最後は応援の気持ちに背中を押されて買ったのは『2＝47－4567』。

レースは、単騎の助川選手が仕掛けて想定外の展開となり、やはり6番手に置かれた邊見選手ですが、前日までと同様に打鐘から一気に仕掛けていきました。後ろは離れて、邊見選手の一人旅。

そのまま！　頑張れ！

＿＿＿今回は、地元内田選手の仕上がりが良かったです。
最後は邊見選手に追いつき、準決勝同様にとらえての地元優勝。邊見選手は惜しくも2着、鈴木選手が3着という結果になりました。

折り返しは、持っていたんです。3着がないんです。
正直に言います。
放送中に買い目で出していなかったけど、厚めに買い足すときに2－47－全で買い足していたんです。俗にいう『闇車券』を買っていたんです。でも、7－2は全で買っていなかったんです。
闇落ちしきれない私への戒めでしょうか。競輪の神様は見てますね。
3着が抜けた痛みと共に、『闇落ちするなら折り返しまで』と心に刻みました。

惜しくも優勝を逃した邊見選手ですが、3日間しっかり仕掛けて熱いレースを見せてくれました。決勝戦も邊見選手に賭けてよかった！　声援とともに拍手をめいっぱい送りたいです。
走れなかった期間、どれだけ辛いことや苦しいことがあったんだろうと想像すると胸が締め付けられます。それでもまたバンクに戻ってきた。その想いをこれからも応援していきたいです。
6月19日～21日には地元弥彦でのレースに出場する予定の邊見選手。復活の優勝を今か今かと待ち望んでいるファンも多いことでしょう。次走も邊見選手で勝負です！

※邊見祐太選手のプロフィール

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【略歴】

木三原さくら（きみはら・さくら）

1989年3月28日生　岐阜県出身

2013年夏に松戸競輪場で
ニコニコ生放送チャリチャンのアシスタントとして競輪デビュー。
以降、松戸競輪や平塚競輪のF1、F2を中心に競輪を自腹購入しながら学んでいく。
番組内では「競輪狂」と、呼ばれることもあるほど競輪にドはまり。
好きな選手のタイプは徹底先行！
好きな買い方は初手から展開を考えて、1着固定のフォーメーション。
“おいしいワイド”を探すことも楽しみにしている。