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筋トレマニア加藤慎平の筋肉で語る競輪

【筋肉診断】瀬戸の王子杯争奪戦に出場する取鳥雄吾選手を解説!

2022/03/26 (土) 12:00 5

加藤慎平の「筋肉診断」。今回は玉野競輪「瀬戸の王子杯争奪戦(GIII)」に出場する取鳥雄吾選手を解説する。

⚫︎取鳥雄吾

撮影:島尻譲

撮影:島尻譲

 公式データでは身長169cm、体重は71kgとあるが、現在はもう少し重いだろう。自力トップ選手の中に入ると身長は低めだが、当たり負けする印象は無い。大きなフォームで豪快にモガくタイプだ。

 取鳥選手はデビュー時からコツコツとデカくなっており、見た目からも身がギッシリと詰まってきている。体脂肪率も低いだろう。そんな取鳥選手は、キレのあるカマシと先行力を武器に、GI戦線でも充分戦えるレベルに成長してきた。

 躍進の背景には、中四国地区の中で切磋琢磨した影響があるに違いない。松浦悠士選手や清水裕友選手をはじめ、町田太我選手、太田竜馬選手など、日本最上級の選手達が所属する中四国地区。その中で揉まれた経験が活きているのだろう。

 そんな中四国地区だが、取鳥選手のホームである岡山だけは少し遅れている印象も否めない。取鳥選手が岡山勢を牽引していくことを期待する。

 ちょうど玉野競輪場は2022年3月26日に、日本初のホテル併設型競輪場としてリニューアルオープンする。本開催は、リニューアル後初の記念レースとなる。

 生まれ変わった本拠地で、取鳥選手の活躍に期待したい。力と力の対決では、トップクラス相手でも互角以上に渡り合える。位置取りや併走のせめぎ合いではモロさを見せる場面もあるが、今の取鳥選手には自力一撃の魅力がある。

 大事な事なのでもう一度言わせて欲しい。日本最大勢力を誇る中四国軍団の中で、岡山が取り残されない為には、取鳥選手の活躍が必須なのだ。

⚫︎本レースで注目すべき選手は…?

 なんと斡旋名簿に脇本雄太選手の名前がある。自力SS級選手は松浦悠士選手、吉田拓矢選手が出場するが、間違いなく脇本選手の一強状態だろう。

 一矢報いるとすれば、中四国ライン。脇本選手のレースに唯一対抗したウィナーズカップでの再現を期待したい。太田竜馬選手や取鳥雄吾選手の中四国勢が、松浦悠士選手とラインを組む事が出来れば、脇本選手に付け入る隙はある。そこを担うのが吉田拓矢選手だろうが、今回の援軍は心もとない印象だ。

 いずれにせよ、今回の構図は脇本選手VS他全地域になるだろう。

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加藤慎平

Kato Shimpei

岐阜県出身。競輪学校81期生。1998年8月に名古屋競輪場でデビュー。2000年競輪祭新人王(現ヤンググランプリ)を獲得した後、2005年に全日本選抜競輪(GI)を優勝。そして同年のKEIRINグランプリ05を制覇し競輪界の頂点に立つ。そしてその年の最高殊勲選手賞(MVP)、年間賞金王、さらには月間獲得賞金最高記録(1億3000万円)を樹立。この記録は未だ抜かれておらず塗り替える事が困難な記録として燦々と輝いている。2018年、現役20年の節目で競輪選手を引退し、現在は様々な媒体で解説者・コメンテーター・コラムニストとして活躍中。自他ともに認める筋トレマニアであり、所有するトレーニング施設では競輪選手をはじめとするアスリートのパーソナルトレーニングを務める。

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