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平原康多の勝ちペダル

【#19】追い込みと自力、微妙なズレ「踏むタイミングが難しかった」/ たちあおい賞争奪戦回顧

2022/02/16 (水) 18:00 21

静岡記念での平原康多選手(撮影:島尻譲)

今回の当コラムは、静岡記念「たちあおい賞争奪戦」の振り返りを中心にお届け! 決勝には進めなかったものの、平原選手自身、やりたいことができたシリーズだったと語ります。

そして最後に、今年最初のGI「全日本選抜競輪」に向けての意気込みもいただきました。


準決勝までの3日間は自力戦で…

 netkeirinをご覧の皆さん、平原康多です。今回は6日に終わった静岡記念と20日に開幕するGI「全日本選抜競輪」について書きます。

 まず静岡記念ですが残念ながら決勝には進めませんでした。初日の特選は5着でしたが、スタートで自分が号砲とのタイミングが合わずかなりの失敗をしてしまいました。その結果、想定外の位置からのスタートとなり、苦しいレースになってしまいました。自分のミスでラインの諸橋さん(新潟)に迷惑をかけてしまいました。2次予選は赤板で突っ張られ、結局7番手になってしまいかなり厳しい展開になりました。でもやはり後ろの芦澤君(茨城)、金子さん(群馬)と決めるため意地で仕掛け、結果ラインで上位独占できました。それが何より嬉しかったです。

 準決は実質、深谷君(静岡)との2分戦。打鐘過ぎに深谷君が後方から仕掛けたのに合わせて、自分も踏みました。結果論になりますが、深谷君を

出させるのではなく、突っ張っても良かったという選択肢もあったのかなと思いました。最後は外を踏みましたが届かず4着。悔いは残りますが、やることをやってのことでした。ここまでの3日間は自力で戦いました。最近は、人の後ろをまわる機会が増えていたので、踏むタイミングが難しかった。追い込みと自力のタイミング、微妙なズレを感じましたね。ただ、上のステージで勝つためにはこれをなくさないといけません。

上のステージで勝つためにはこの“ズレ”をなくさなければ。(撮影:島尻譲)

 最終日は群馬の蕗澤君を目標。彼が思い切り良く先行してくれたので最後はまくって勝つことができました。このシリーズはやりたいことができたと思っています。

節目の年、今年もタイトルを!

 全日本選抜に向けてですが、その前に…。

 新型コロナウイルスの感染者数が増えてきていた頃に1か月の免停を受けました。外出したくても出掛けられない。自然と家にいる時間が増えました。体調も外に出ることができなかったので崩しようがありません。練習は仲間が迎えにきてくれて、普段通りしていました。支えてくれた仲間には感謝しています。

 いつも言っているように、GIだからといって特別なことはしていません。ただ、奈良記念から復帰した脇本君の強さを見ると自分も、もっとやらなければならないことがあると感じますね。課題だらけだと思います。でも色々と考えるということは、楽しいことでもあります。6月で40歳になるんですが、その節目の年である今年もタイトルを獲れるように自分なりに考えて、できることを精いっぱいして臨みたいと思います。

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平原康多の勝ちペダル

平原康多

Hirahara Kota

埼玉県狭山市出身。日本競輪学校87期卒。競輪選手・平原康広(28期)を父に持ち、その影響も受けて高校時代から自転車競技をスタート。ジュニア世界自転車競技大会などで活躍し、頭角を現していった。レースデビューは2002年8月5日の西武園。同レースで初勝利を記録。2009年には高松宮記念杯と競輪祭を制し、2010年も高松宮記念杯で勝利。その後もGⅠ決勝進出常連の存在感を示し、2013年は全日本選抜、2014年と2016年には競輪祭、2017年も全日本選抜などで頂点に輝く。最高峰のS級S班に君臨し続け、全国の強者と凌ぎを削っている。

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