2021/01/24 (日) 12:00 2
現在松山競輪場で開催されている金亀杯争覇戦の決勝レース展望をお届け! 決勝は本日16時35分発走予定。
一昔前、いやもっと前の話だが、地元記念の斡旋がくるとテンションが上がり、あれこれ練習メニューを組み、万全な準備をしたもんだ! ある意味GI以上にやる気スイッチが入った覚えがある。今シリーズも地元選手が5人(松本貴治、渡部哲男、門田凌、佐々木豪、橋本強)が準決勝に…。
とりわけ佐々木豪はここに向け仕上げた感十分。一次予選は久米に差されたが、非の打ち所のないレースだったし、二次予選は豪快なまくりで圧勝。勢いに団結力が加わり、地元勢は“鬼に金棒!" その最たるレースが準決勝10Rだった!
門田、松本、渡部の地元トリオが結束。かましまくりが得意な門田が前で一抹の不安があるが、門田が男気先行を敢行。松本が番手まくりで渡部とワンツウ。おそらく松本の心の内に湧いてきたモノは…、察するに余りある。
そして11R。こんな走りを見た佐々木は火が着いたに違いない! 郡司浩平が相手では、やることはひとつ!! 「ヨッシャ一丁やってやら」と島川を連れ思いきりの良い逃げをうつ。島川がまくってきた小林を牽制すると、この隙をついた郡司が内からまくり快勝、さすがだ。島川はこれに対応し、2着確保も大したもんだった。12Rは言うに及ばず、松浦悠士の上手さ強さだけが際立った。
今回のタイトルは「妄想先取りゲ・ン・ジ・ツ・レース実況」に変更してもらいたいぐらいだね(^_^) 決勝の並びは②郡司浩平-⑤東口善朋、③松浦悠士-⑦坂口晃輔、単騎は⑨渡邉一成。四国は徳島の⑥島川将貴に地元勢④松本貴治-①橋本強-⑧渡部哲男が結束した!(⇐②⑤・③⑦・⑨・⑥④①⑧)
よもや二人のSS班はプライドにかけても分断をするとは思えん。今シリーズの流れからみても島川の発進は明らか! 松本の番手まくりで地元が上位独占! これで決まり!! …いや違うな! これでは当たり前すぎる。
単騎の渡邉一成の存在が、にわかに気になりだした…! 島川が内を空け主導権なら掬ってくるのはこの男の他にいない。できが良い島川なら最終バック線までは持つ。3番手におさまる松本が慌ててまくるが、渡邉の牽制を受け撃沈。となれば渡邉Vの橋本か渡部が内を突いて2着候補に躍り出る。ここ、ここ、(^^) これこそが妄想先取り“現実”レース実況の真髄なのだ! あくまで島川が内を空ければの話だよ(**)
コロナの影響で出場する選手たちはPCR検査や抗原検査を必ず実施することになった。関係者も含めて万全を期すしかない! 競輪の火を消すわけにはいかないから、オレもPCRを受けてきたぞ! 安心できるその日まで頑張るしかない!
追記:本コラム公開日翌日、著者・吉井秀仁氏のPCR検査結果は「陰性」との報告が届きました。
吉井秀仁
Yoshii Hidehito
千葉県茂原市出身。日本競輪学校第38期卒。選手時代はその逃げるスピードの速さから「2週半逃げ切る男」と称され人気を集める。1978年競輪祭新人王戦を制し、翌年も小倉競輪祭の頂点に立つ。1980年の日本選手権は完全優勝、1984年オールスター競輪でも覇者となり、選手としての一時代を築き上げた。現役引退後はTV解説者やレポーターとして活躍、競輪場での予想会イベントやYoutubeのライブ配信なども精力的におこなっている。ファンからは「競輪客のような解説者」と親しまれており、独特のひらめきによる車券戦術を数多く披露している。