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鈴木誠のハイブリッド展望

【金亀杯争覇戦決勝レース展望】四国ラインの優位は動かない!? 地元の松本選手が好ポジションから戴冠を狙う!

2021/01/24 (日) 12:00 2

現役時代はトップ選手として長く活躍し、現在は評論家として活動する鈴木誠さんの競輪予想コラム。今回は松山競輪場で開催されている金亀杯争覇戦の決勝レース展望です。

松本選手の動きの良さが目立った3日間

 金亀杯争覇戦(GIII・松山競輪)が開催されている松山バンクは、走り慣れている400mバンクの中でも、捲りが余り出ないような印象がありました。現役の頃は他の400mバンクよりも、少し早めに仕掛けていたような気がします。

 準決勝までのレースを見ても、捲りが効きづらいのもあってか、バックを先行してきたラインが有利に運んでいます。

 決勝は島川選手の後ろに、地元勢の松本選手、橋本選手、渡部選手の4人が並び、松浦選手の後ろには坂口選手が付けました。注目された郡司選手の後ろにですが、初日でも連携を見せた東口選手が主張したことで、渡邉選手は単騎で戦うこととなります。

 自力型は4人となりましたが、その中で先行しそうなのは最もラインが長く、最近のレースを見ても、力強い先行を見せている島川選手となりそうです。

 そうなると、四国ラインの5番手の位置を誰が取るかもポイントとなってきますが、これはスタートしてからの位置取りや、選手の心理も鍵となっていきそうです。

 スタートを取るのは松浦選手だと思います。その後ろに郡司選手が付ける形でラインを形成。両ラインを見る形となった島川選手が、一気にかましていった時に、中四国ラインの繋がりもある松浦選手は、先行争いをしていかないと思いますので、インを切った郡司選手が5番手を取るのではないのでしょうか。

 それでも四国ラインの優位は動かないと思います。3日間を振り返った時に、調子がいいなと思ったのは郡司選手と松浦選手ですが、地元の松本選手の動きの良さも目立っていました。

 松本選手は競輪学校時代にゴールデンキャップを取ったほどの自力のある選手ですし、今回も準決勝で番手捲りを見せた走りは見事でした。

 しかも、決勝は番手でレースを進められる絶好の展開となります。その前を走る島川選手も、後ろを信じて思いっきり踏んでいくでしょうし、そうなると郡司選手も松浦選手も、そう簡単に捲れないと思います。

 まとめになりますが、本命は松本選手で、対抗は四国ラインの4番手を走る渡部選手だと見ています。連下が郡司選手で、穴が松浦選手です。

 郡司選手、松浦選手といえども、先に抜け出した松本、渡部の両選手を崩すのは大変だと思いますし、郡司選手の後ろにつけた東口選手を含めて、この3人は3着候補です。ただ、郡司選手が松本選手に粘りこみをかけていくようだと、渡部選手にも勝機が出てくるかもしれません。

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鈴木誠のハイブリッド展望

鈴木誠

千葉県市原市出身。日本競輪学校第55期卒。千葉経大付属高校の頃から競輪に没頭し、吉井秀仁氏に師事。現役時代はすべての戦法を完璧にこなし、「本物の自在型選手」と評されるほど多彩なストロングポイントを武器に、引退するまで長きにわたってトップ選手として君臨した。現役時代は通算3058戦665勝、優勝109回(うちGIは競輪祭新人王を含め4回、GP1回)、年間賞金王1回、通算獲得賞金は17億を超える。18年7月に、ケガのため惜しまれつつ引退。引退後は選手経験を生かし、解説者として活躍。スピードチャンネルなどの番組にも出演している。

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