2021/12/29 (水) 18:00 7
みなさんこんにちは! 110期愛知支部の佐々木恵理です。
もう年の瀬ですね、あっという間に12月もおわりです。コラムを書き始めて今月で1年になりました。いつもありがとうございます。
【アイドル×競輪】というコラムを書くごとに、ファンから見た客観的な視点や、どうしたらより競輪が面白く感じるかなど、以前よりも自分の考えが深まっているように感じます。
もやっと大雑把に考えたり感じていたものを言葉にするのは難しいですが、楽しさを感じます。文章を書くのは不得意ですが、これからも多方面からの切り口を持ち味にした競輪を知らない人が読んでも面白いコラムを書いていきたいと思います。これからも更新を楽しみにして頂けると嬉しいです。
今回はオタ友について考えていきたいと思います。
前回のコラムでガールズケイリンのオタ友に推し曲について聞いてみましたが、初めからアイドル好きガールズ選手がたくさんいたわけではありません。
ガールズにアイドル好きが広まったきっかけは、ズバリ【宿舎生活】が大きいと思います。
ご存知の方もいるかもしれませんが、競輪選手は開催中に外部と通信できないように通信機能を持っている機器(携帯電話、スマホ、タブレット、PCなど)は、全て競輪場に入ってすぐに預けます。そして、最終日に自分のレースが終わり競輪場を出る時に返却されます。
そのため開催中は世の中と隔離された時間を過ごします。空いた時間は自分で持ってきた本やDVDを見たり、仲のいい選手同士での会話を楽しむ場合が多いです(外部からの情報はテレビと新聞のみです)。もちろん、みんな共通の話題である競輪や自転車に関する話もしますが、盛り上がるのはやっぱり好きなことや趣味の話です。どんな本を読んでるか気になるし、何のDVDを見てるか気になることも多いです。
数年前、持ってきたDVDを見終わって手持ち無沙汰になってしまった宮地寧々選手に°C-uteの解散コンサートのDVDを貸したら、見事にハロー!プロジェクトにハマりました。そのとき既に°C-uteは解散していたので、もう見れないの! 悲しい! と言っていました。そして、ハマったら沼です。
女性アイドルだけでなく、ジャニーズなどの男性アイドルやK-POPグループのDVDを見ている選手は多く、同じように開催中に話題になってハマったことをきっかけに広まってるように感じます。
また、会うのが久しぶりになると推しについての情報交換や近況報告で盛り上がることもあります。例え違うグループを推していてもオタクの気持ちは近いものがあります。先の見えない状況での推しの活動への不安を共有したり、オタ友でしか理解し合えない気持ちを語り合いました。
また、競輪場での数少ない娯楽である歌番組も、宿舎のリラックスタイムの楽しみのひとつです。楽しみすぎてテレビの前で待ち構えることもあります。外部と遮断された閉鎖空間の中で最新の動いている推しを見れるのは日常よりも輝きが増してより心に刺さります。特別感が3割増しです(競輪場3割増しの法則)。
テレビの台数も少ないので興味のない人も巻き込んで見ることもあり、興味を持ってもらうきっかけにもなります。興味を持って頂いた時には嬉しくて頑張って初歩でもわかりやすい入門編の説明をする自分がいます。
このようにして、競輪界に少しずつオタ友の輪ができました。
アイドルだけじゃなく、自転車のこと、競輪のこと、その他好きなこと、競輪界の流行や文化は開催中に広まるように思います。
怪我で長期欠場をしていて久しぶりに競走に復帰すると流行ってたものが変わるなんてこともあったり、なかったり。4日間外部から遮断され同じ空間で生活するのは、日常の時間よりも濃いものとなっています。
個人的には以前よりもオタ友が増え、共有できる時間、内容が増えてとても楽しいです。宿舎での話題をきっかけに生で実際に見ることにも興味を持ってもらい、休日に一緒にライブに行くこともあります。競輪から離れても、好きなことが同じで共有できるものがあるのは嬉しいし幅広い付き合いができているような気がします。
長年オタクをしていると色々なところでオタ友ができます。付き合いの長い友人だと10年以上です。推しを目的にして会うので全国どこでも定期的に会いますし、みんなで推せるのがとにかく楽しいです。
私は、オタ友に勧められて見るアイドルが増えました。アイドル界の流行を知るアンテナが高くなって話題にも敏感になりますし、趣味の幅が広がります。オタ友がいることでライブなどの現地にも行きやすくなるし、さら推しのことを好きになれました。
アイドルを一緒に見ることから始まったけど、長い時間を過ごすうちにアイドル以外の話もできる広い分野に渡ったたくさんの友人ができたと思ってます。オタクやっててよかったと思うことのひとつです。
競輪ファンのみなさんもSNSで意見交換を楽しんだり、友人と現地観戦される姿を見かけます。
みんなで意見を交換しながら車券予想をしたり、共に競輪場で推し選手に声援を送ったり、楽しみ方はさまざまですが、競輪がさらに面白くなるかもしれませんよ!
競輪ファンの皆様も友人や仲間と一緒に競輪を楽しんでみてはいかがでしょうか?
それでは、より楽しい競輪ライフを! 次回更新をお楽しみに!
佐々木恵理
Sasaki Eri
愛知県豊橋市出身。大学卒業後、システムエンジニアとして社会人を経験し、テレビ番組でガールズケイリンの存在を知って競輪選手を志願。T-GUP(豊橋ガールズケイリン育成プロジェクト)を経て、2016年に名古屋競輪場でレースデビュー、初勝利。アイドルと競輪を愛する、アイドルヲタクレーサー。