地元の井上は積極果敢なレースを見せてくれそうな、竹内の後ろを選択！

　今年、最後の記念大会となった【九十九島賞争奪戦】ですが、今年はクリスマスと開催の時期が重なりました。

　選手時代を振り返ると、クリスマスには宿舎でケーキを出してくれたり、お正月にはお雑煮が出る開催地もありましたが、数としてはそれほど多くは無かったですね。ただ、誕生日にプレゼントをもらったときには驚きだけでなく、嬉しくもなった記憶があります。

　決勝メンバーは初日の特選に出場した選手たちが名を連ねました。その中でも、初日と全く同じ並びとなったのが、深谷選手-鈴木選手-和田選手の南関東ラインです。

　地元の井上選手は、広島の竹内選手の後ろを選択し、九州地区の小川選手と3車でラインを組むことになりました。初日の特選で先行し、他の自力型を封じ込んだ新山選手の後ろは、栃木の金子選手。そして、兵庫の松岡選手は単騎となっています。

　準決勝の結果を見た時に、井上選手は二次予選と同様に、新山選手の後ろを選択し、竹内選手、松岡選手、金子選手は単騎となるのではと考えていました。

　ただ、今大会の竹内選手は先行して、いいレースを見せています。準決勝こそ捲ってきた新山選手に捲られはしましたが、それでも3着に粘り込んでいたあたりにも、状態の良さを感じさせます。

　決勝で先行するのも、井上選手に前を任された竹内選手となりそうです。他に先行意欲があるのは新山選手、そして深谷選手ですが、新山選手は2車ということからも先行は無さそうですし、深谷選手も初日と同様に、捲りを狙っていくと見ています。

　前受けをするのは深谷選手となるでしょう。竹内選手は中団からで、その後ろが新山選手。その新山選手が深谷選手のことを抑えにかかったところを、一気に竹内選手が仕掛けていきそうです。

　こうなった時に、新山選手と深谷選手の捲り合いに注目が集まりますが、準決勝のレース内容だけでなく、上がりタイム(11秒7)の良さにも表れているように、深谷選手の方が調子が上がってきたように見えます。

　竹内選手が先行した時、横の動きが苦手な新山選手が車を下げるのに時間がかかるようだと、深谷選手がかましていくには絶好のタイミングとなります。その勢いのままに南関東ラインが出切ってしまいそうですし、必然的に優勝者もこの3名から出てくることになりそうです。

　初日には先行して、深谷選手の捲りを封じ込んだ新山選手ですが、決勝は2車の混成ラインで先行が難しくなり、持ち味が発揮しづらくなった印象もあります。

　もし、抑えに行った後にスムーズに車を下げて、一気に捲っていけたのなら前を飲み込んでいけるほどの脚質はありますが、それよりも先に発進しているであろう、深谷選手をとらえるのは難しいでしょう。

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