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伝説ヤマコウ 炎のレース展望

【和歌山GIII・決勝展望】攻略ポイントは2つ!優勝候補はこの選手だ!

2021/01/12 (火) 10:00 6

 netkeirinをご覧のみなさん、こんにちは。ヤマコウです。

 新春GⅢ第2弾、岸和田競輪開設71周年記念「岸和田キング争奪戦」in和歌山の決勝メンバーが揃いました。

①和田健太郎(千葉・87期)
②松浦悠士(広島・98期)
③稲川翔(大阪・90期)
④和田真久留(神奈川・99期)
⑤浅井康太(三重・90期)
⑥恩田淳平(群馬・100期)
⑦小松崎大地(福島・99期)
⑧才迫開(広島・101期)
⑨守澤太志(秋田・96期)

・ライン構成
④和田真ー①和田健
⑧才迫ー②松浦
⑤浅井ー⑥恩田
⑦小松崎ー⑨守澤

単騎③稲川

 このレースのポイントは2つあると思います。先行意欲の高い⑧才迫の後ろを取るのはどの選手なのか? もう1つは、外枠となった⑤浅井、⑦小松崎、どちらが前受けするのか? この2つを検証したいと思います。


1.先行意欲の高い⑧才迫の後ろを取るのはどの選手なのか?

 コメントを見ても先行は⑧才迫の可能性が高い。優勝に近い位置は②松浦が番手まくりを打つ後ろです。セオリーで行くと、①和田健を有する④和田真です。

 和田真は、初日特選4分線で前から2番目を取りました。この位置は、1周かましを狙う位置です。予定通り松浦が動き、小松崎が動き、和田真は先行しました。初手で前から2番目が取れたのは1番車に和田健がいたからです。

 2次予選、和田真は外枠だったのでイチかバチか前受けからレースを組み立てました。本格先行の竹内雄作や、地元の新鋭張野幸聖の先行争いを期待したのでしょう。最終バック8番手からまくって2着。中団が力のある選手なら危ない位置ですが、和田真のトップスピードが上でした。

 そして準決。7番車の和田真は位置取り淡泊な竹内、寺崎相手に中団を取ることができました。これは、1番車に和田健がいたからです。1番車の威力は凄いのです。

 決勝も才迫ラインの前か後ろにいて、打鐘前に迎え入れるレースができれば後ろを取れます。ただ、単騎の③稲川もここを回りたいはず。横に厳しい稲川なら和田真も入れざるを得ないでしょう。

 これで最終ホームが⑧才迫ー②松浦、③稲川、④和田真ー①和田健まで整理がつきました。残る、⑤浅井と⑦小松崎の初手をどう考えるか。


2.外枠となった⑤浅井、⑦小松崎、どちらが前受けするのか?

 浅井は初日単騎、2次予選、準決と番手戦でしたが、前を走る選手の操縦は見事でした。

 自分が自力の時にどのような走りをするのか。参考になるのが昨年12月の別府GⅢ決勝です。

 ラインは北津留翼ー中川誠一郎ー園田匠、岩本俊介ー諸橋愛、松浦悠士-小倉竜二、単騎が古性優作と浅井康太でした。先行有力だったのが地元九州勢、そこに「GPを睨んだ走りがしたい」と言う松浦がどこまで迫れるか? 岩本ラインは、第3の存在でした。

 単騎の浅井は、岩本ラインに照準を絞ったのです。「岩本が最後に行くと思ったので、スピードをもらって仕掛ける」と考えたのが正解でした。バックからまくって快勝。見事読みが当たり、別府競輪場との相性の悪さを自ら克服しました。

 となると、浅井は脚を使わずに最後に仕掛けたいので前受けを考えていると思います。

 ⑦小松崎大地も位置取りは甘いですが、仕掛けに思い切りの良さを感じます。決勝は小松崎と⑨守澤で一番外枠です。前は浅井が取りそうなので、後ろ攻めになってしまうでしょう。

初手は…
⑤浅井ー⑥恩田、⑧才迫ー②松浦、③稲川、④和田真ー①和田健、⑦小松崎ー⑨守澤
と考えます。

最終B ②、③、④ー①、⑦ー⑨、⑤ー⑥
        ⑧


・買い目
 ②松浦が優勝候補ですが、調子が上がってきたとはいえGPの疲れを少し感じます。その後ろを、稲川が回っていればチャンス。松浦の番手まくりを、和田真や小松崎がさらにまくるのは厳しいと思うので、和田健や守澤の突っ込みを狙いました。浅井の出番は、前が混戦になるかどうかに懸かっているでしょう。
②=③ー①⑨④

・穴目
 ①和田健がいるので④和田真が前にいそうです。4角勝負すれば飲み込むスピードは持っています。
④=③ー①⑨②

 展開は松浦悠士、好位を回れるのは稲川翔、和田真久留と考えました。内を鋭く突っ込んでくるのは、和田健太郎、守澤太志の順。

 さぁ、どういう結果になるでしょうか?

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山口幸二

Yamaguchi Kouji

岐阜県大垣市出身。日本競輪学校62期卒業の元競輪選手。1988年9月に大垣競輪場でデビュー、初勝利。1998年のオールスター競輪で完全優勝、同年のKEIRINグランプリ'98覇者となる。2008年には選手会岐阜支部の支部長に就任し、公務をこなしながらレースに励む。2011年、KEIRINグランプリ2011に出場。大会最年長の43歳で、13年ぶり2度目のグランプリ制覇を果たし、賞金王も獲得した。2012年12月に選手を引退、現在は競輪解説者としてレース解説、コラム執筆など幅広く活動する。父・山口啓は元競輪選手であり、弟の山口富生(68期)、息子の山口聖矢(115期)・山口拳矢(117期)は現役で活躍中。

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