2021/10/24 (日) 12:00 3
弥彦競輪場で開催されている「寛仁親王牌・世界選手権記念トーナメント(GI)」の決勝レース展望をお届け! 決勝は本日16時30分発走予定。
有観客開催になり場内に熱気が戻ってきた。当然オレのテンションも自然と上がってくる。話は前後するが、弥彦へ来るときは、ほぼ車と決めている。高速を『燕三条』で降り、一路、弥彦村へ。しばらく進むと弥彦名物の大鳥居が見えてくる。
ここを潜り抜け、弥彦神社へと一目散に向かって参拝する。それから競輪場へ入るのが、オレの決まり事だ。いつだったか忘れたが、これをやって大儲けした(^^)!
“酒どころ新潟”とあって、ここぞとばかりに飲んだこともない高級な地酒を車のトランクいっぱいに積み込んで、後ろの座席には枝豆を満載して凱旋帰宅したのを覚えている。その頃からずっとこの験担ぎは続けている(^0^)! 夢よ、もう一度…! 弥彦神社の神様…! オレの妄想に付き合ってくれ!
準決勝10Rは新田祐大がラインで決める早い仕掛けを実践していた。結果的に菅田壱道に差されたが、グランドスラムを狙う実力者…! さすがのレース内容だった。
11RはS班の郡司浩平が古性優作を意識し過ぎたか? はたまた新山響平をなめていたのか? 新山の逃げ切りを許す結果となり、高配当になった。12Rは平原康多のレースセンス冴える走りが印象に残ったが、順当な結果だったと言えるだろう。
さて決勝戦! まずは初手の並びから。新田がスタート早く取りに行き、新山が突っ張り先行と見る。④新山響平-③新田祐大-⑥菅田壱道-⑧大槻寛徳の北日本4車の後ろに⑤吉田拓矢-⑨平原康多-①諸橋愛の関東勢、②山田庸平、⑦野原雅也と単騎の2車が続く。このように初手が④③⑥⑧・⑤⑨①・②・⑦の並びなら、勝負所で新田が番手まくりを放ってV! 菅田の流れ込みで③-⑥で北日本上位独占じゃないか!?
ただ、吉田だって平原に任されたとなれば、積極的な走りをするのは当然。番手車券③=⑨もあるし、平原がそのまま出て行って、諸橋とワンツー決着の⑨-①なんてのも気になる。順当に行けばこんな感じだろう。ただし、順当に行かないのが競輪の面白さ! ひとつ妄想を捻り出してみっか!
この決勝、妄想は⑤⑨①・②・⑦・④③⑥⑧のように並ぶときに出る。この形だと、吉田と新山がもがき合いになり消耗し合う。あるいは吉田が飛びつきを狙うだろう。いずれにせよ隊列は短くなるか、消耗戦の様相を見せることになるんだよ。となれば野原雅也の大まくりが決まる展開だ。⑦から手広く狙うのが大妄想の完結編! 弥彦神社の神様は野原に微笑むのだ! …あれ? 待てよ? となれば山田庸平もあるのか!?
吉井秀仁
Yoshii Hidehito
千葉県茂原市出身。日本競輪学校第38期卒。選手時代はその逃げるスピードの速さから「2週半逃げ切る男」と称され人気を集める。1978年競輪祭新人王戦を制し、翌年も小倉競輪祭の頂点に立つ。1980年の日本選手権は完全優勝、1984年オールスター競輪でも覇者となり、選手としての一時代を築き上げた。現役引退後はTV解説者やレポーターとして活躍、競輪場での予想会イベントやYoutubeのライブ配信なども精力的におこなっている。ファンからは「競輪客のような解説者」と親しまれており、独特のひらめきによる車券戦術を数多く披露している。