2021/10/17 (日) 15:00 3
前橋競輪場で開催されている「ドームスーパーナイトレース(GIII)」の決勝レース展望をお届け! 決勝は本日20時35分発走予定。
ルーレットバンクの愛称で親しまれている『グリーンドーム前橋』では仕掛け損じるとしくじったりする。今シリーズも連日スリリングなレースが繰り広げられている。出場選手の中には、寬仁親王牌へ出場しても全然見劣りしない選手が参加している。
とりわけ高松宮記念杯を制した宿口陽一はタイトルホルダーのプライドにかけても負けは許されないはず。初日特選は吉澤純平の逃げを一気にまくり、格の違いを見せた。関東勢の援軍もありVへの期待は大きいが…果たして!
準決勝10Rは武田亮の逃げで阿部大樹、武藤龍生で順当な結果。11Rは本線・吉澤純平を山田諒が完封する逃走劇でライン上位独占。12Rは大本命の宿口陽一が積極策に出るが、矢口啓一郎が置いていかれ波乱の様相。ゴールはドームの申し子・齋藤登志信が鋭く内を突き、外を伸びた伊藤成紀が2着の大波乱(3連単は268,790円の配当)。
さて、まずは並びから確認していく。①宿口陽一-⑨阿部大樹-⑦武藤龍生の埼玉トリオに単騎は②齋藤登志信、④田中誠、⑥伊藤成紀、③山田諒-⑤久米良-⑧友定祐己の西日本勢。(⇐①⑨⑦・②・④・③⑤⑧・⑥)
初手を考えると、スタート早い齋藤か宿口の前受けだろう(⇐②・①⑨⑦・③⑤⑧・④・⑥)。この形なら単騎の伊藤が切りにいき、山田がそこを押さえて逃げる一手しか見えねえ! 田中もこれに乗っていくだろうしね。最終ホームは③⑤⑧②④⑥で通過ってわけだ!
準決勝11Rで吉澤を完封し、自信をつけた山田はバージョンアップしている。番手を回る久米に展開は向くが、まくってくる宿口をブロックするのが番手の仕事。齋藤が鋭く内を突いて③=②が妄想の本線。そうすりゃ田中だって黙ってねーべ! ②③④ボックスも行けそうだね。もちろん山田の頭から手広くいくのもアリアリ!
では、人気の宿口が勝つには? ってところも考えてみようか。山田の番手に飛びつくか、山田の後位がもつれるところをまくるしかないと思うが、果たしてどうだろうか。もし宿口が埼玉ラインの結束を意識して山田を突っ張るとすれば、デキの良さが目立っている阿部のVが見えてくる。武藤の流れ込みに齋藤を入れる⑨⑦②ボックスってのも筋が通るんだよな。酔っ払って考え過ぎてるかもしれないが…(@_@;)
吉井秀仁
Yoshii Hidehito
千葉県茂原市出身。日本競輪学校第38期卒。選手時代はその逃げるスピードの速さから「2週半逃げ切る男」と称され人気を集める。1978年競輪祭新人王戦を制し、翌年も小倉競輪祭の頂点に立つ。1980年の日本選手権は完全優勝、1984年オールスター競輪でも覇者となり、選手としての一時代を築き上げた。現役引退後はTV解説者やレポーターとして活躍、競輪場での予想会イベントやYoutubeのライブ配信なども精力的におこなっている。ファンからは「競輪客のような解説者」と親しまれており、独特のひらめきによる車券戦術を数多く披露している。