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トップトレーナーの”競輪愛”予想

【寛仁親王牌予想】ラインの意地がぶつかる決勝戦!新田祐大の位置を巡る争いに

2021/10/23 (土) 21:00 10

競輪歴40年、競輪を愛してやまない矢作芳人調教師が、寛仁親王牌(GI)を大予想! 昨年はJRA調教師リーディング1位、今年も3位につける競馬界屈指のトレーナーが競輪で鋭い読みを披露します。ぜひ車券購入の参考にしてみてください。

関東期待の若手・吉田拓矢の番手で走る平原康多。4年ぶりのGI制覇に期待がかかる(撮影:島尻譲)

車券は絶好調の北日本ラインではなく、あえて関東ラインから

 弥彦は直線が長めでクセのないバンクなので逃げ、差し、捲りどの脚質でもチャンスがある面白い競輪場だ。ただ今開催の傾向としては気温が下がるとバンクが重くなり、逃げた選手は苦戦している。車券検討の際には気象条件にも配慮することをお勧めしたい。

 さていよいよ決勝戦である。準決勝は小波乱もあったが、さすがにGIの決勝だけに好調な選手ばかりが揃った。

 その中でも超抜の出来を誇るのは北日本の3人、新山、新田、菅田だろう。新山の連日の先行は迫力満点だし、新田のカマシ、捲りは世界レベルと言えるもの。菅田はその新田のホームカマシを差して見せた。この3人に堅調の大槻を加え、徹底先行の新山を先頭として4人で並ぶ北日本ラインはあまりにも強力に思える。

 新山が逃げて新田がスンナリ番手を回れば別線は手も足も出ないだろう。ただ他の5人も欲しいのは優勝だけである。レースはスタートから熾烈を極めると予想する。

 北日本に前を取られて新山に突っ張られれば、別線はかなり厳しくなるからだ。スンナリの展開なら3→6→89本線に3→6→257あたりで決まる確率が高いが、その車券は誰でも考えつくところ。それでは面白くないし、関東ラインや単騎2人の意地を見たい。

 吉田の強引な先行も可能性はゼロではないが、彼らとしては新山の出来が良い以上、優勝するためには新田の位置を狙うしかないと考えるのが自然だろう。それを踏まえて◎は平原○吉田▲新山△山田✖️新田という印とした。車券は5=9→1247と9→4→125、5→4→129を主力にとる。

新山から大穴を一発狙うのもアリ

ナショナルチームで鍛えたスピードが魅力の新山響平(橙・7番)は北日本に現れた次世代のエースだ(撮影:島尻譲)

 大穴なら新山の後ろが大きくもつれた時の4の頭流しで、個人的にはその展開を期待している。しばらく出ていない本格先行型のニュースター誕生を熱望しているからだ。出場全選手に敬意を表するとともに激しく厳しいレースを望んでいる。

最終結論と買い目

◎⑨平原康多
〇⑤吉田拓矢
▲④新山響平
△②山田庸平
✕③新田祐大

3連単⑤=⑨→①②④⑦、⑨→④→①②⑤、⑤→④→①②⑨

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矢作芳人

Yahagi Yoshito

東京都出身。栗東で開業するJRA調教師。父は大井競馬の矢作和人元調教師。東大合格者数日本一の開成中学・高校に入学するも、大学には進学せず競馬界を志す。オーストラリアでの修業の後、JRA競馬学校厩務員課程に入学。厩務員、調教助手を経て、2004年に超難関の調教師試験に合格。翌年厩舎開業。これまで日本ダービー2勝(ディープブリランテ、コントレイル)、米ブリーダーズカップ2勝(ラヴズオンリーユー、マルシュロレーヌ)、優勝賞金13億6000万円のサウジカップ(パンサラッサ)など国内外のGlを多数勝利。2022年は59勝で通算5度目のリーディングトレーナーに輝いた。日本・世界を代表するトップトレーナーにして、年間365日のうち360日は車券を買うという、底知れぬ競輪愛の持ち主。

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