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「勝ち続ける」ことがすべてーー年間回収率100%を維持する予想家・Mr.Tの競輪眼の真髄

2025/10/13 (月) 18:00 7

突如として「netkeirin」に現れ、圧倒的な精度と的中力で瞬く間に注目を集めた予想家「Mr.Tの競輪眼」。デビューからわずか半年で年間回収率100%を維持し、“当てる”ではなく“勝ち続ける”ことにこだわる姿勢で、多くのファンを惹きつけている。

そんなMr.T氏の競輪との出会い、勝つための哲学、そして予想家としての信念ーーそのすべてを語ってもらった。(取材・構成:netkeirin編集部)

ベールに包まれたMr.Tの競輪眼の素顔とは…

■年間回収率100%の衝撃--“勝ち続ける予想家”Mr.T、その競輪眼の原点

ーー静かな口調で淡々と話すMr.T氏。その一言ひとことに、積み重ねてきた年月の重みがある。いまや“勝ち続ける予想家”として知られる彼も、最初はただの競輪ファンだったという。競輪との出会いは偶然。けれど、その偶然が人生を変えた。ここでは彼の原点をたどる。

Q. 最初に競輪に出会ったときのことを覚えていますか?

A. 最初にハマったのは2011年のKEIRINグランプリですね。祖父が競馬好きで、その影響でギャンブルに触れることが多かったんです。たまたまテレビで競輪を見て、「なんか面白そうだな」って。それがきっかけでした。最初は“ライン”が何なのかもよくわかっていませんでしたが、調べるうちに人間関係や駆け引きの深さに惹かれていきました。

Q. 予想にのめり込むきっかけになった体験は?

A. 自分で考えた展開がそのままハマった瞬間ですね。現地でレースを見て、思い描いていた通りに決まったときの快感は今でも覚えています。競馬や競艇よりも読み切るのが難しい分、当たったときの喜びは大きい。それ以来、のめり込んでいきました。

Q. 年間成績(回収率・的中率)をどのように捉えていますか?

A. 基本は回収率を一番重視しています。ただ、予想を販売するようになってからは、当たる喜びも届けたいと思うようになりました。もちろん自分が勝つことも大事ですが、買ってくれた方にも「当たった!」って喜んでもらいたい。その両立が難しくて、いつもそこを意識していますね。最終的なゴールは“生涯収支で勝ち続けること”です。

四六時中、ずっと競輪のことばかり考えてる毎日(撮影:北山宏一)

Q. 予想以外で大切にしている習慣は?

A. 正直、四六時中ほぼ競輪のことを考えています(笑)。お風呂でも移動中でも、常に展開を想像してますね。寝る前は必ず全レースをチェックします。2時間以上かかる日もありますが、それが自分のリズムなんです。好きだから続けられる。

Q. ご自身を一言で表すなら?

A. 「変人」だと思います(笑)。興味のあることはとことん考えちゃうタイプですね。逆に興味がないことはまったく手をつけられない。でも、一度決めたことを続けるのは得意です。

Q. 自分の強みをひと言で表すと?

A. 「継続力」ですね。毎日レースを見て、積み重ねてきたことが今につながっていると思います。

■「当てる」より「勝つ」ーー挫折が導いた、Mr.Tの競輪哲学

ーー「競輪をずっと楽しみたい」そう語るMr.T氏にとって、勝つことは“好きでい続けるための手段”だ。勝負の世界では、当たることよりも、負け続けないことが大切だという。

当たっても勝てないと意味がない

Q. 「当てる」ではなく「勝つ」ことにこだわる理由は?

A. 競輪を長く楽しみたいからです。負け続けると心が折れてしまうし、好きな気持ちが薄れてしまう。そうなるのが一番怖い。だから、当てるより“勝ち続ける”ことを意識しています。

Q. 勝つことはMr.Tさんにとってどんな意味を持ちますか?

A. ファンの方への責任ですね。競輪では、普通に買っていれば75%ぐらいに収束すると言われています。そんな中で予想を販売する以上、自分はそれを超えなければならない。“勝つ”っていうのは、自分の存在を証明することでもあります。

Q. うまくいかなかった時期もありましたか?

A. ありましたね。最初は“当てる”ことばかり考えていて、人気どころばかり狙ってたんです。結果、的中率は上がったけど回収率は下がる一方。“当てても勝てない”という現実に気づいて、考え方を変えました。そこから“妙味のある車券”を重視するようになったんです。

考え方を変えてから負けることが恐くなくなった(撮影:北山宏一)

Q. 逆境から得た教訓は?

A. 負けた経験があったからこそ、今のスタイルがあると思います。短期的に外れても、分析を続ければいずれ勝てるーーそう信じられるようになった。負けを恐れなくなったのは大きいです。

Q. 座右の銘はありますか?

A. 先ほど少しお話ししたのですが、「継続は力なり」です。どんなに小さなことでも毎日積み重ねれば結果は出る。勝負ごとに限らず、これがすべての基礎だと思っています。

■オッズの裏側にある“真実”を読むーーMr.Tの競輪眼を支える3つの視点と日課

ーーMr.T氏の予想は、一見シンプルで無駄がない。だがその背景には、膨大な“観察と習慣”がある。彼の競輪眼は、データではなく「積み重ねた感覚」によって磨かれてきた。

日々多くのレースを見て選手の特徴を導き出す

Q. 勝てる理由を一言で現すと何ですか?

A. 「継続」ですね。誰よりもレースを見て、集中して考え続けてきた。その積み重ねが今につながっていると思います。勘でも知識でもない、“日々の積み重ね”です。

Q. 選手特性を見極めるポイントはありますか?

A. とにかく“数を見続けること”ですね。何百とレースを見ていると、「この人は先行が得意」「この人は横が強い」みたいな特徴が自然と頭に入ってくる。感覚で覚える感じです。

Q. 選手の調子の判断で重視するのは?

A. 数字より“内容”です。例えば、長い距離を先行して風を受けながら粘った選手は順位が悪くても調子がいい。逆に、たまたま番手で勝っただけなら数字ほどの価値はないですね。

「なぜこのラインなのか」「どんな駆け引きがあるのか」を探る(撮影:北山宏一)

Q. 展開読みで意識するポイントはどこですか?

A. 「ラインの意図」です。並びの裏には必ず理由がある。なぜこのラインなのか、どういう駆け引きがあるのか。そこを読み解くのが一番面白いです。

Q. 会心の予想を挙げるとすれば?

A. 平塚記念の決勝です。展開を完全に読み切って、思い通りの結果になりました。あのときは予想コメントに“ウマい”が十数件もついて、嬉しかったですね。自分の原点だと思っています。

■“勝つ喜び”をファンとともにーーMr.Tが貫く予想家としての信念

ーー「勝ち続ける」という言葉を、Mr.T氏は何度も口にした。だがその言葉の裏には、“ファンとともに勝ちたい”という思いがある。

“ライン”という熱い人間ドラマを知ってほしい(撮影:北山宏一)

Q. これからも貫きたいスタイルは?

A. 「生涯収支で勝ち続けること」ですね。一時的に勝つんじゃなくて、長く見たときにプラスでいる。それが自分の理想です。

Q. 今後挑戦したいことは?

A. 予想だけじゃなく、競輪の見方を伝えるようなこともやっていきたいです。初心者の人にも「こう見ると面白いんだ」って感じてもらえるような発信をしたい。競輪の奥深さを広めたいですね。

Q. どんな予想家として記憶されたいですか?

A. 「この人の予想を買っていれば勝てる」って思ってもらえるような存在になりたいです。それと、根拠がしっかりしていて納得できる予想を出せる人でいたい。数字だけじゃなく、姿勢で信頼される予想家になりたいです。

Q. 競輪を伝えるとは?

A. 自分が感じた魅力を、まだ知らない人に伝えることです。競輪には“ライン”っていう人間関係のドラマがある。それを知ると、ただのギャンブルじゃないって思える。そこを伝えていきたいです。

Q. 最後にファンへ一言をお願いします!

A. いつも本当にありがとうございます。僕が届けたいのは“勝つ喜び”です。これからも勝ちにこだわって、納得してもらえる予想を出していきます。一緒に競輪を楽しみながら、勝っていきましょう。

【編集後記】
取材を通して感じたのは、Mr.T氏の「熱」と「誠実さ」だった。淡々と語る姿の中に、競輪に向き合う真剣さが滲んでいた。“継続は力なり”という言葉を実践してきた人間だけが持つ静かな迫力がある。 予想家としての姿勢はもちろん、ファンに対しての思いやりも強い。「当たった人が喜んでくれるのが一番嬉しい」と語った瞬間、Mr.Tという人物の本質が見えた気がした。 競輪を「仕事」ではなく「人生の一部」として語るその眼差しに、“勝ち続ける”という言葉の重みと優しさが同居している。これからも彼がどんな景色を見せてくれるのか、ますます楽しみだ。

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