2020/12/31 (木) 18:00 2
2020年怒涛の走りを見せてくれた競輪選手たちに終わりはない。2021年、更なる素晴らしい走りを魅せてくれる選手は!? そこで今回、netkeirin解説者の皆様に2021年の注目すべき選手とその理由を直撃。2021年専門家が大注目している競輪選手とはいったい!?
コツコツと地道に積み上げてきた苦労人、和田健太郎(87期=千葉・39歳)を一押し選手に挙げたい!
アマチュアのときの和田から話しを少し。あの頃は大介(武井大介)たちとわが家の練習小屋でパワーマックスを使いスパルタ式で鍛えてあげてた。後に「あの頃が一番つらかった!」と和田の告白。実はオレもみんなが帰った後やってはみたが、同じメニューをこなすことは到底ムリだった。
まさかグランプリを獲るまで強くなるとは思っていなかったが、和田健太郎のコツコツ積み重ねる粘っこさには頭が下がる。山崎芳仁が大ギアでブレークしたときは大ギア対応に苦慮し試行錯誤の連続。転機が訪れたのは選手OBでトレーナーの皆藤さんのアドバイスによるもの。しかもモノにするのに3〜4年はかかったようで、ホントに粘っこさの塊だ。
2021年もこの粘っこさで、さらにタイトルを取ってくれ。
KEIRINグランプリを制したところで、和田は浮足立たずに平常心のまま走るだろう。 SS班になり多少重圧はじわじわ押し寄せると思うが、いい意味で緊張感を保つことにも役立つ。今年1年は和田スタイルの確立を目指し、勝ちにこだわる走りを期待したいね。
ヤンググランプリ2020を見事制した松井宏佑(113期=神奈川・28歳)、その風貌は新人とは思えぬ風格を見せている。
松井の武器はスピード。学生時代スピードスケートで鍛えた脚力で一気にS級まで来たが、レースの組み立てが下手で苦戦していた。しかし、ナショナルチームに加わり、世界レベルのトレーニングを重ね、脇本雄太、 新田祐大に追い付き追い越すぐらいのスピードを手にいれた。最近の競輪は漢字「競輪」から、スピードが特徴のカタカナ「ケイリン」になりつつある。
松井にとってこの流れは絶好機。2021年はレースの組み立てに関係なく、第二の脇本、新田のように松井宏佑は大活躍を見せてくれるだろう。
【松井宏佑選手の出走予定】
01/13〜01/15 いわき平F1
01/29〜01/31 松山F1
02/20〜02/23 川崎全日抜
町田太我(117期=広島・20歳)選手は力をつけている段階でもあり、現状では徹底先行、逃げ一辺倒というイメージ。それでいて、すでに結果を出しているのだから大したものです。
ただし、このままだとレースの駆け引きにおいて分が悪く、大きな舞台では勝ち上がりが厳しくなってしまう。広島には松浦悠士(98期=広島・30歳)選手などお手本となる選手がいるので、そこからしっかり学んで、逃げ方の「幅」を身につけてほしいですね。
身長180センチ以上と体も大きく、肉体面でも伸びしろは十分。このまま鍛えていけば、もっともっと強くなります。そういった条件付きではありますが、ポテンシャルの高さは文句なし。今後の成長がたいへん楽しみです。
【町田太我選手の出走予定】
01/11〜01/13 別府F1
01/26〜01/28 久留米F1
02/04〜02/07 高松GIII
02/15〜02/17 高知F1
2021年、競輪はさらに進化してスピード化が進み、現代競輪に対応出来ない選手は淘汰されていく。そんな中でもまったく色褪せず、異色の輝きを放ち続ける僕の注目の選手を紹介しよう。鷲田幸司(92期=福井・35歳)だ。
御年35歳。競輪界、強く速い選手は絶え間無く出てくるが、「面白い選手」はまったく出てこない。そう、我が業界で面白い人間は絶滅危惧種なのだ。
鷲田の歯に衣着せぬ言動。思わず引き込まれてしまうSNS。常にファンを喜ばせようとするエンタメ力。レースでは自力選手のダッシュによく離れるがそれすら愛しく思えてしまう。
そんな競輪界の「ヤンバルクイナ」鷲田幸司から目を離すな!
【鷲田幸司選手の出走予定】
01/14〜01/17 大宮GIII・東日本発祥倉茂記念杯
01/23〜01/25 四日市F1
02/11〜02/14 奈良GIII
02/24〜02/26 防府F1
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▼2021年グレードレース開催日程一覧
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