2020/12/25 (金) 18:00 3
今回は年末の頂上決戦「KEIRINグランプリ2020」(GP・平塚)のレース展望をお届け! 衝撃の並びに注目が集まった共同記者会見。果たしてどんな展開が待っているのだろうか。
先日行われたグランプリの記者会見は異例のリモート会見。新型コロナウイルス感染防止対策のための措置だしこれは仕方ない。それよりもタマゲタのはオレの想定を覆す並びだよ。
先ずは中国勢が松浦悠士に清水裕友がマークするとなったこと。オレの中では去年と同じ清水-松浦の並びで行くと確信に近いものがあったのに...。松浦が逃げて全日本選抜を取らせてもらった清水が鶴の恩返しならぬ「清裕の恩返し」ではと思っていたのに...。アレアレ、本当かよ?だ。
東北勢と南関勢は想定内。東北は新田祐大-佐藤慎太郎-守沢太志。南関は郡司浩平-和田健太郎とここまでは納得の並びだ。単騎は脇本雄太に平原康多だよね。こうなるよねってイメージしたが。このふたりが並ぶことに!
大昔のことになるが、ライン無き時代は強い先行に地区は関係なしで強いマーク屋が続く。競輪選手が競輪戦士(ウソです、ごめんなさい)と呼ばれていた時代は当たり前に実力ある者が番手を主張したもんだ。
グランプリは別物と割りきって脇本-平原で並んだのだろうが、これではどうしようもないでしょ!単騎でも脇本は強いのに。平原が着いたことで脇本のパワーは倍増した。何をしてくるのか警戒しなくてはならない相手がマークしてくれればこんなに楽なことはね〜べ。今年のGPはこの二人で一気に行って直線勝負で決まるのでは?
オレのコラム「妄想先取りレース実況」は、妄想も広がらず、もはやここまで。お手上げバンザイ、ギブアップm(__)m
だが、冷静に展開を読みとくと隙があるはず。 スタートから検証すれば去年と同じく⑧新田-⑨佐藤-⑥守澤。①郡司-④和田がこの後。③松浦-⑤清水の順だろう。最後方から②脇本-⑦平原で仕掛けよう。すると松浦が合わせて番手飛び付き狙いだよ。これが大方の読み方だよね。
だけどこれがひとつ違う展開になったら、とんでもないことが待ってるんだよ(^^)/ 脇本雄太は東京オリンピックが延期になりGPを優勝することを目標に切り替えた。優勝するには味方である平原を振り切ること。ここに隙が生じる。
クレバーな松浦のこと脇本包囲網を敷くこと画策。優勝を意識する脇本は流しかげんで出て行く。そこを狙って松浦が叩く。郡司か新田を出させる作戦だ。そうなると「地元で優勝」を意識する郡司と「オレも優勝を」の新田がここに切り替えるだけ。腹をくくって逃げる松浦は掛かる。4コーナーまでは一本棒。マークの清水がごっつぁん優勝。2着は手広くでいかが! とっても美味しい正月ご馳走にありつける。
こんな夢をみるのもグランプリならではのこと。終わってみれば現実に戻され人偏が付いていて「儚い夢」かもね。競輪は何が起こるかわからない!
でも…なんか固そうだし、やっぱり本命対抗も買おうかな。ご馳走とはいかないが餅代くらいにはなるだろうし…(>_<)
吉井秀仁
Yoshii Hidehito
千葉県茂原市出身。日本競輪学校第38期卒。選手時代はその逃げるスピードの速さから「2週半逃げ切る男」と称され人気を集める。1978年競輪祭新人王戦を制し、翌年も小倉競輪祭の頂点に立つ。1980年の日本選手権は完全優勝、1984年オールスター競輪でも覇者となり、選手としての一時代を築き上げた。現役引退後はTV解説者やレポーターとして活躍、競輪場での予想会イベントやYoutubeのライブ配信なども精力的におこなっている。ファンからは「競輪客のような解説者」と親しまれており、独特のひらめきによる車券戦術を数多く披露している。