ビッグ初決勝進出を果たした山口選手は、単騎戦で優勝を狙う！

【サマーナイトフェスティバル】が行われている函館競輪場ですが、この時期は気候的にも最高ですし、選手間でも最も斡旋希望が多い競輪場となります。

　夏場は風も穏やかですし、ナイターだと無風になることもありました。それもあってか、どの戦法も向いていますし、ナイターだとレースに向けての準備もしやすくなるので、更に力を発揮しやすくなるバンクだと思います。

　決勝で最もラインが長くなったのは中四国ラインです。先頭を走るのは清水選手で、後ろが松浦選手。3番手が阿竹選手で、その後ろを任されたのが小倉選手と、4車でのレースとなります。

　一方、北日本の2人は別線でのレースとなります。岩本選手の後ろには佐藤選手。そして守澤選手は山崎選手の後ろとなりました。佐藤選手は準決勝で岩本選手に付けていますし、守澤選手も優勝を目指せる位置として、山崎選手の後ろを選択したのでしょう。山口選手は単騎でのレースとなります。

　普通に考えるのなら、3人の選手を後ろに付けた清水選手が積極的に駆けることで、松浦選手に番手捲りのチャンスが巡ってくる展開となるはずです。ただ、今大会は清水選手の調子がそれほど良くは見えませんでした。

　準決勝では松井選手のかましに付いていって、番手捲りを決めていったのは、さすがだなと思いました。それでもゴールまで押し切れなかったあたりを見ると、好調時のようなスピードの持続は無いのかなとも思ってしまいます。

　今大会はどの選手もいい上がりタイムを記録しているように、タイムレースの傾向が強く出ています。その展開となった時に力を発揮してくるのが、ナショナルチームでスピード練習をしている山崎選手です。準決勝では前を上田選手に任せたとはいえ、仕上がりの良さを物語るかのように、ゴール前の伸び脚は際立っていました。

　スタートを取るのも山崎選手-守澤選手。その後ろは車番的にも岩本選手-佐藤選手となりそうです。後ろに控えた中四国ラインが動き出し、そこに岩本選手-佐藤選手が抑えにかかったのを見計らってから、山崎選手が一気に先行していくのではと見ています。

　この流れになった時に、大チャンスとなりそうなのが守澤選手です。ここまで勝利こそあげてはいませんが、初日の特選、2日目の準決勝と動きの良さだけでなく、レース感も冴えています。別線となった佐藤選手も調子が良さそうですし、地元開催というだけでなく、気持ち的にも北日本勢には頑張って欲しいと思っています。

　今回が初めてとなるビッグの決勝進出となった山口選手は、トップスピードに秀でた走りに魅力を感じます。ただ、決勝に進んできたメンバーは、これまでのレースとではスピードのレベルが違っています。単騎で捲っていきながら、それ以上の上がりタイムを出すのは至難の業と言えそうです。

レース情報はこちら