2021/07/11 (日) 12:00 4
福井競輪場で開催されている「不死鳥杯(GIII)」の決勝レース展望をお届け! 決勝は本日16時30分発走予定。
福井駅前に恐竜のモニュメントがあることを初めて知った。フクイラプトル、フクイサウルス、フクイテイタンという恐竜だと! こういうモノには興味はなかったが、化石が発見され、それを復元したという実物大のモノをいざ見てみると何とも感心させられる。
隕石の落下で地球上最強の恐竜はあっけなく絶滅したようだ。もしもこの時代に生きていたら…! オレは食われていたかも!? と妄想してゾッとする。
今シリーズは最強のSS班郡司浩平と守澤太志の両選手が主役だったが、二次予選で明暗を分けた! 守澤は落車に見舞われ途中欠場に…。かたや郡司は恐竜をも震え上がらせる超抜の走りで連勝だった!
準決勝を振り返ってみっか。10Rは脇本勇希に望月一成の先行争いは予想通り。わかっていてもやり切った二人の意地の張り合いは見る側も納得だったはず。古性優作が人気に応えレースを制したが、外から2着に伸びた岩津裕介に目が奪われた!
11R、ここも見応え十分のいいレースだった。森田優弥が押さえ、中西大が逃げる。7番手まで下げた山口拳矢が森田の先まくりの上をまくった! こりゃつえー! 12Rはただただ、郡司浩平の強さが際立っていたな。
さあ、決勝戦! 郡司浩平にヤマケン、古性優作の三つ巴戦にしか見えない! 妄想実況は厳しくも思うが、まずは並びから整理すれば①古性優作-④三谷竜生-⑨松岡健介-⑥村田雅一の近畿勢、⑦山口拳矢-②岩津裕介の西日本タッグ、⑤森田優弥-③郡司浩平-⑧齋藤登志信の東日本勢の三分戦だ。(⇐①④⑨⑥・⑦②・⑤③⑧)
展開は森田の発進で、紛れもなく郡司浩平だ! ではそんなに簡単に決まるのだろうか?否、それぞれの思惑がある。準決勝の森田は展開を作り4番手確保から先まくりに打って出た。勝ちパターンの森田だったが、ヤマケンにその上をいかれ完敗した。同じ自力型にとって力負けは許せん! となれば決勝は『ヤマケンにだけは優勝はさせじ』の思いが募る。
かたや地元地区で存在感のないレースができない古性優作が自在戦を駆使する。森田の思い、古性の思いをそれぞれ考えればヤマケンを後方に置く作戦は見えるぞ! すんなりなら郡司、古性、ヤマケンで決まるだろ。古性が番手飛びつき成功で郡司を戦線離脱させるなら三谷ヤマケンの絡みで決まり。…でもこれでは妄想実況は成立しない!
『ヤマケンにだけは優勝はさせじ』の森田がヤマケンを必要以上に警戒し蓋をすればどうなるか。ここに妄想の出番がある。
そうなれば腹をくくり古性が逃げる。腹をくくり逃げれば掛かる。何も難しい事は無い。森田もヤマケンも来ないならオレが行くってやつだ。この流れになれば、番手の三谷が恵まれ抜け出してV! となれば松岡も突っ込んでくるかもな! ここで妄想アリアリが成立だべ。
吉井秀仁
Yoshii Hidehito
千葉県茂原市出身。日本競輪学校第38期卒。選手時代はその逃げるスピードの速さから「2週半逃げ切る男」と称され人気を集める。1978年競輪祭新人王戦を制し、翌年も小倉競輪祭の頂点に立つ。1980年の日本選手権は完全優勝、1984年オールスター競輪でも覇者となり、選手としての一時代を築き上げた。現役引退後はTV解説者やレポーターとして活躍、競輪場での予想会イベントやYoutubeのライブ配信なども精力的におこなっている。ファンからは「競輪客のような解説者」と親しまれており、独特のひらめきによる車券戦術を数多く披露している。