宿口陽一が高松宮記念杯で優勝したことによる“効果”

　宿口陽一が高松宮記念杯を優勝し、久し振りに関東勢に朗報が届いた。「宿口が、あるいは宿口さんが」と驚きの声が…！ KEIRINグランプリ2020を和田健太郎が獲ったときと匹敵するか、それ以上かも!?

　弟子の(武井)大介が正月に挨拶に来たとき「オレの方がポテンシャルが上なのに…」と心中を察するに余りある一言をポツリ。いずれにしろ身近な存在の選手がGIを獲ったわけだ。そのことが「ヨシ、オレも！」となり、関東勢の士気も上がってるはず…！

　今節『中野カップレース』は関東勢の士気を確かめる一戦になるのでは？ と期待を込めていたが…！ 初日特選で森田優弥が吉田拓矢を連れ主導権を取った。このメンバー相手に2車で逃げる！ これをやってのけた森田にも宿口効果を感じる…！

見違えるほど存在感が凄まじい取鳥雄吾

　森田の積極性に期待を寄せたが、準決勝は器用な走りが裏目に出たな。準決勝10Rを振り返ると、前受けは山田英明、勝負どころで森田が先頭に出て流したところを取鳥雄吾、桑原大志で一気に叩きラインで決着。取鳥は高松宮記念杯から間がない開催だが、見違えるような走りで存在感アリアリ！

　11Rのスタートは稲毛健太が取り、佐々木豪が切り、吉田拓矢がその上を切る。そこを嘉永泰斗が男気先行で番手吉本卓仁の勝利に貢献した。これが『ザ・競輪』だろう。惜しくも届かず2着の吉田だが、レースを見極める堅実な走りに成長を感じた。

　12Rは寺崎浩平の逃げを使った稲川翔が抜け出した。岩本俊介、門田凌が2着を分け、SS班の佐藤慎太郎は圏外に…！ SS班不在の決勝戦だ!? こりゃ妄想コラムの出番じゃねーの？

妄想先取りレース実況！ SS班不在の決勝だが『隠れSS班』に注目大

　さて決勝戦、初手の並びは単騎の②岩本俊介が前受け、①山田英明-⑥吉本卓仁の九州同期コンビが続く。単騎⑦吉田拓矢と③稲川翔はその後ろ。⑨取鳥雄吾-④桑原大志の中国コンビに⑧門田凌-⑤香川雄介の四国タッグといった隊列か。(⇐②・①⑥・⑦・③・⑨④・⑧⑤）

　門田が切り、その上を吉田が切ると、イナショウはここに狙いを定めそう？ 取鳥-桑原で逃げ、3番手はイナショウか吉田になる。どちらかと言うと機動力は吉田だし、これに乗る方がイナショウにもVチャンスがあるぞ！ と言いたいところだが、待て待て。そこはチョッと違うぞ。

　『競輪は番手』の鉄則なら桑原だべ。なぜなら今節の取鳥は仕上がってるし、4コーナーまで持つはずだ。となれば桑原に絶好機が到来する。桑原V！ コレあるぞ！ 取鳥の残りは押さえるとしても、やっぱりこの展開でもイナショウがいるような。この決勝、SS班は不在だが、桑原もイナショウも元SS班だ！ 終わってみれば『SS班経験者』のワンツー決着！ ウ〜ン！ これぞ妄想の醍醐味！ どうよ？ 決まったべ〜!!

最後にもう一つの大妄想を書いておきたい

　ここまで書いていて思い出したことがある。仕上がり万全の取鳥が優勝を過剰に意識したら、仕掛けを遅らせるかもしれない。今年の玉野記念in広島「瀬戸の王子杯争奪戦」の決勝がそうだった！

　そこにもう一つの大妄想が生まれる。今年4月、地元奈良記念に執念を燃やし三谷翔太がきた！ その再現があるのでは!? 緩んだ隙に『同期の絆』で山田が発進し、これに乗って吉本が涙の地元記念V！ これぞ『ザ・競輪』の大妄想完結編だべ〜！

レース情報はこちら