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山田裕仁の一発逆転!波乱注意報

【高松宮記念杯競輪予想】場外ホームラン級の配当が期待できる1レース 谷口遼平の「番手」に展開が向く4レースが狙い目

2024/06/14 (金) 22:25 9

GI開催特別コラム「山田裕仁の一発逆転!波乱注意報」。帝王・山田裕仁が、開催前半〜中盤までの選手の調子をチェックし、展開から"買えるヨーロッパ(468)"を紹介。元選手ならではの視点から、狙い目の2レースをお届けします。▶山田裕仁の見解と買い目はこちら

ヨーロッパ(468)とは?
 競輪では各レースにおける「能力的にやや見劣る選手」「競走得点の低い選手」が、4番、6番、8番に入ることが多いことから、ひとくくりにしてこのように呼ばれています。とはいえ、展開やデキ次第では上位への食い込みが十分に可能。その場合には高配当も期待できます。そんなヨーロッパの中から、とくに好走&激走が期待できそうな選手と推奨理由について解説します。

【予想レース①】
岸和田1R 高松宮記念杯競輪(GI)一般

①横山尚則(100期=茨城・32歳)
②中本匠栄(97期=熊本・37歳)
③小松崎大地(99期=福島・41歳)
④河野通孝(88期=茨城・41歳)
⑤島川将貴(109期=徳島・29歳)
⑥松本秀之介(117期=熊本・24歳)
⑦大槻寛徳(85期=宮城・45歳)
⑧佐々木豪(109期=愛媛・28歳)
⑨山崎芳仁(88期=福島・45歳)


【初手・並び予想】
←⑧⑤①(混成)⑥②(九州)④(単騎)③⑨⑦(北日本)

【注目のヨーロッパ】

④河野通孝
⑥松本秀之介

単騎でうまく立ち回れそうな④河野通を2〜3着で!

 特別競輪の第1レースらしい、デキのいい選手がサッパリ見当たらない一戦。三分戦ながら、どのラインが先手を取るかは読みづらく、いかにも混戦模様だ。おそらく人気の中心は北日本勢で、その先頭を任されたのは③小松崎。番手が⑨山崎芳というのもあって、イメージ以上に積極的な走りで勝負してくる可能性もある。しかし、このデキでそこまで信頼できるかといえば「否」だろう。

 注目のヨーロッパは④河野通。同県の①横山尚は四国勢の後ろを選択したが、④河野通はとくに位置を決めずに単騎で勝負することを選んだ。しっかりとポジションを取りにいく選手なので、おそらくは⑧佐々木が先頭の混成ラインの直後か、九州勢の後ろからのレースになると予測する。そのどちらについた場合でも、このメンバー構成ならば上位に食い込める可能性がありそうだ。

 ⑧佐々木が前受けから突っ張っての主導権ならば、番手の⑤島川将が早めに前へと踏んで抜け出そうとする可能性が高そう。④河野通は最終3〜4コーナーで進路を見つけて突っ込むのが上手い選手なので、⑤①④や①⑤④はもちろん、⑤④①や①④⑤といった買い目も面白そう。さすがに1着まで突き抜けるのは難しいと思われるので、ここは「2〜3着の穴候補」として狙うのが正解だ。

 九州勢の先頭は、5日目からの補充となった⑥松本秀。ここを走る他の選手よりもデキがいい可能性は十分にあり、番手の②中本匠が同県で、思いきった走りが期待できそうな期待感もある。捲りが主体だろうが、このメンバー構成ならば展開次第で、まさかの主導権奪取もあり得る。④河野通がこちらの後ろを回っての②⑥④、⑥②④、②④⑥、⑥④②あたりは、場外ホームラン級の配当となっても不思議ではない。

 いずれにせよ、ここは展開を読んで前々から上手く立ち回れそうな④河野通を「2〜3着固定」で狙う車券をオススメしたい。人気の北日本勢と絡めた車券であっても、悪くないリターンが見込めるはずである。

河野通孝(写真提供:チャリ・ロト)

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【予想レース②】
岸和田4R 高松宮記念杯競輪(GI)選抜

①根田空史(94期=千葉・35歳)
②村上博幸(86期=京都・45歳)
③河端朋之(95期=岡山・39歳)
④皿屋豊(111期=三重・41歳)
⑤松本貴治(111期=愛媛・30歳)
⑥小川真太郎(107期=徳島・31歳)
⑦小岩大介(90期=大分・40歳)
⑧嶋津拓弥(103期=神奈川・38歳)
⑨谷口遼平(103期=三重・30歳)

【初手・並び予想】
←③⑦(混成)①⑧(南関東)②(単騎)⑨④(中部)⑤⑥(四国)

【注目のヨーロッパ】
④皿屋豊
⑥小川真太郎

カマシに便乗する⑨谷口遼の「番手」に展開が向く!

 第4レースは、ラインが4つに単騎が1名のコマ切れ戦。主導権を奪いそうなのは、バック回数が多い南関東ライン先頭の①根田空か、もしくは⑦小岩大との即席コンビを組んだ③河端朋あたりだろう。人気もこれらのラインが集めそうだが、ここは主導権争いが激化する可能性アリ。ならば、中団からの捲るラインや、後方からのカマシに乗って勝負するラインから勝負したほうが、高配当が狙えて面白そうに感じる。

 先手を取るラインの「直後3番手」を狙ってきそうなのが、四国勢の先頭である⑤松本貴。①⑧⑤⑥や③⑦⑤⑥といった隊列から勝負どころで捲りにいって、人気薄となりそうな⑥小川真を連れてくる--というのは、イメージしやすいところだろう。シンプルに2車単⑤→⑥勝負でもいいが、3連単の⑤→⑥→①⑧③⑦のほうがさらに配当妙味がありそう。このパターンでは⑥小川真を「2着固定」で買いたい。

 さらに狙い目なのが、ペースが緩んだところでカマシ先行する①根田空や③河端朋に、⑨谷口遼が「便上」するパターン。⑨谷口遼は中団〜後方からの捲りで勝負してくるだろうが、カマシて先行するラインにスピードを貰っての捲りならば、さらに期待できるはずだ。このパターンでもっとも展開が向くのは、⑨谷口遼の番手にいる④皿屋豊。結束力の強い同県ラインというのも、ここを狙いたくなる理由のひとつだ。

 この場合は勝負どころで①⑧⑨④や③⑦⑨④といった隊列となる可能性が高いが、ここから「④皿屋豊が1着」に突き抜ける買い目で勝負したいところ。⑨谷口遼が2着に残せるかどうかは微妙で、④皿屋豊の後ろにつけていた別線や単騎の選手が、展開恵まれて2着になるケースも十分に考えられる。となれば、④→⑨がらみのフォーカスを押さえつつ、④→①②③⑤の2車単や、この組み合わせから流す3連単勝負のほうが面白いか。

 3連単だと買い目が多くなってしまうかもしれないが、④皿屋豊からのスジ違い決着ならば、そのリスクに見合うだけのリターンが見込めるはず。相手がヌケてのハズレがいちばん悔しいので、ここは無理せずに④から流す2車単勝負でもいいと思われる。

皿屋豊(写真提供:チャリ・ロト)

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山田裕仁の一発逆転!波乱注意報

山田裕仁

岐阜県大垣市出身。日本競輪学校第61期卒。KEIRINグランプリ97年、2002年、2003年を制覇するなど、競輪界を代表する選手として圧倒的な存在感を示す。2002年には年間獲得賞金額2憶4434万8500円を記録し、最高記録を達成。2018年に三谷竜生選手に破られるまで、長らく最高記録を保持した。年間賞金王2回、通算成績2110戦612勝。netkeirinでは当コラムのほかに、グレードレースを総括する「山田裕仁のスゴいレース回顧」も担当。

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