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伝説ヤマコウ 炎のレース展望

【三山王冠争奪戦予想】高まる小林泰正の存在感!森田優弥の優勝条件とは 関東勢が叩き合ったら穴目は!?/ヤマコウ展望

2024/06/04 (火) 12:00 29

競輪界では知らない者がいないヤマコウこと山口幸二さんの予想コラム。元トップレーサーならではの鋭い読みは必見です。

 前橋競輪開設74周年記念三山王冠争奪戦決勝メンバーが決まりました。メンバー、ライン構成は以下の通りです。

①眞杉匠(栃木・113期)ー⑦小林泰正(群馬・113期)ー⑧佐々木悠葵(群馬・115期)
④橋本強(愛媛・89期)
②窓場千加頼(京都・100期)ー⑥村田雅一(兵庫・90期)
⑨森田優弥(埼玉・113期)ー③平原康多(埼玉・87期)ー⑤佐藤慎太郎(福島・78期)

 関東勢が5人勝ち上がり、①眞杉先頭の群馬勢と⑨森田と③平原が別れて走ることになりました。先日のいわき平ダービー、西武園記念なども関東勢が多く勝ち上がったように、層の厚さが際立っています。その中で平原がダービーを優勝し「次は自分も!」の気持ちが強く出ています。中心は平原ですが、先頭に立って引っ張っているのは眞杉です。

 準決勝も主導権を取ろうとする町田太我(広島・117期)が一瞬流したところを見逃しませんでした。あのレースができるのでまくりの威力が衰えません。先行すると見せかけ引く、しないと思わせ叩く。変幻自在に走る彼の走りは、相手に緩める隙を与えないのでますます自力が冴え渡っています。

 4か月ぶりの復帰戦となった新田祐大(福島・90期)の動きは悪くなかったと思います。しかし、前橋ドームは準決勝のメンバーで前受けして巻き返せるほど甘くなかったですね。それほど前橋ドームの走りは難しいとも言えます。復帰戦は意識的に正攻法で走ったでしょうから、これから変化技なども使って来るでしょう。

 決勝戦は①眞杉の後ろを地元群馬勢が固めます。しかし、駆けるだけでなく結果も求められる①眞杉は自らも着に絡める走りが求められます。逆に気負うことなく走れる⑨森田の方が優位ですが枠が悪い。前受けできたら優勝の可能性はありますが…。①眞杉は前受けから突っ張ってまず中団を狙い、押さえに来る相手が踏み止めたら先行。中団に入っても緩んだらすぐ仕掛けるレースをするでしょう。その走りで優勝できたら最高、ダメでも形は作れます。①眞杉が前を取ると後攻めが⑨森田になります。

S.①⑦⑧ ②⑥ ④ ⑨③⑤

  ←⑨③⑤
2.①⑦⑧ ②⑥ ④

       ←②⑥
    ←①⑦⑧ ④
H.⑨③⑤

 ①眞杉の立場から考えると⑨森田と先行争いして②窓場に捲られるのは最悪なので、いったん⑨森田を出させるでしょう。そこから後ろの②窓場を警戒して緩んだところで仕掛けます。どの自力選手も調子良く紙一重の戦いになりそうですが、①眞杉の強さが一枚上だと感じました。

     ←②⑥
B.←①⑦⑧ ④
   ⑨③⑤

 本命は①眞杉の番手⑦小林です。彼は記念を獲っても違和感ない存在になりました。

・狙い目
7ー1=8
7ー1ー358

 穴目は関東勢が叩き合った時の②窓場です。彼も今年急成長した1人です。年始のいわき平記念は2着でラッキーだった存在が、今では記念優勝もイメージできる存在になりました。

・穴目
2ー6ー735
2ー7ー8135

 層の厚さがさらに選手のヤル気を引き出す関東勢が俄然有利ですね。(スピードチャンネル専属解説者)

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山口幸二

Yamaguchi Kouji

岐阜県大垣市出身。日本競輪学校62期卒業の元競輪選手。1988年9月に大垣競輪場でデビュー、初勝利。1998年のオールスター競輪で完全優勝、同年のKEIRINグランプリ'98覇者となる。2008年には選手会岐阜支部の支部長に就任し、公務をこなしながらレースに励む。2011年、KEIRINグランプリ2011に出場。大会最年長の43歳で、13年ぶり2度目のグランプリ制覇を果たし、賞金王も獲得した。2012年12月に選手を引退、現在は競輪解説者としてレース解説、コラム執筆など幅広く活動する。父・山口啓は元競輪選手であり、弟の山口富生(68期)、息子の山口聖矢(115期)・山口拳矢(117期)は現役で活躍中。

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