並の一流選手なら着外に沈んでいた

　アメリカ・ケンタッキー州ルイビルでこの原稿を書いている。日本との時差は13時間、今はまだ5月4日土曜日の早朝で、ようやく空が白んで来たところである。

　ここアメリカでは「スポーツで最も偉大な2分間」と呼称される一大決戦を前に燃えているのだが、モットーは仕事も遊びも全力投球！ ケンタッキーダービーのメンバー分析同様に競輪日本選手権の分析も抜かりはない。もちろん現場に行く事は出来なかったが、初日1Rから全てのレースをVTRでチェックしている。

　まずは準決勝の振り返りをして行こう。9Rを勝った山口の捲り追い込みは見事であったが、相変わらず仕掛けの遅さは気になるところ。上がりタイム11秒6も物足りない。

　10Rは深谷の強力先行を活かした岩本がしっかり勝ち切り、好調さを見せつけた。ただ最も強い競走をしたのは3着の古性である。不利な初手の位置取りから自ら動いて中団を取りに行き、更に捲っていった。番手有利な岩本には完璧に合わされたが、並の一流選手なら間違いなく着外に沈んだだろう。昨年の最優秀選手だから当たり前と言えば当たり前なのだが、底力は1番。

　11R、清水の捲りは鮮やかの一語。毎年暑い時期は調子を落とす傾向にあるが、今年はまだ好調を維持していると印象付けた。

関東が分かれ有利になった位置取りクレバーな1車

　決勝戦は関東がニ分し、単騎が4人。これで有利になったのは脚力だけでなく位置取りもクレバーな古性、スタートが重要な現代競輪において1番枠も更に優位に働く。

　彼に自信の◎を進呈したい。〇は展開上有利に運びそうな平原、以下✕山口△清水△武藤と印を打った。車券は①→②→③⑤⑥⑦⑧を本線に、①→③⑤⑥⑦→②③⑤⑥⑦⑧を押さえに買う。穴党には平原のヒモ(2着)付けを強調しておきたい。日本時間日曜日の朝も夕方もワクワク、ドキドキである。

　悔いのないレースを期待したい。

最終の買い目(3連単)

勝負　①→②→③⑤⑥⑦⑧
押さえ　①→③⑤⑥⑦→②③⑤⑥⑦⑧