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トップトレーナーの”競輪愛”予想

【競輪祭予想】深谷の番手となった松井が有利ではあるが、本線は別ラインから狙いたい

アプリ限定 2023/11/25 (土) 23:00 97

競輪歴40年、競輪を愛してやまない矢作芳人調教師が、小倉競輪「第65回朝日新聞社杯競輪祭(GI)」決勝を大予想!昨年は3連単14,260円を的中させた相性の良いレース。矢作調教師の最終決断は!? レース発走は11月26日(日)20時40分です。

脇本と深谷が先行争いで浮上するのは…

 冒頭からネガティブな話題で恐縮である。

 相変わらず番手を回って前の先行選手と車間を空け、後ろをしつこいほど振り返って牽制した挙句に、逃げた選手を差し損なうというレースを散見する。先日の大垣記念でもひどいレースがあった。もちろん「競輪」として行ってくれた先行を残したいというのは当然だ。しかしそれなら必ず! 差さなければならない。プロ選手として、車券を買っているファンに対して失礼極まりない。ファンに対する冒瀆とも言える、選手は何故稼げるかを考えなければならない。敢闘精神の塊りである先頭誘導員早期追い抜きにあれだけの制裁を課すなら、そういう選手には更なる厳罰を与えて欲しいものだ。それが今後の競輪の為である。

 それに対して3日目10Rの松浦は素晴らしかった。先行する取鳥と車間を取り、おまけに3番手久保田のコースにまで気を遣ってワンツースリーを決めた。あれぞプロフェッショナルの技だと思う。そういう仕事をしたかったらあれだけの脚力と技量を身に付けてからやりなさい。

 前置きが長くなった。競輪祭決勝戦、このレースで今年のグランプリ出場選手が決まる。去年の新山もそうだが、そこがこのレースの鍵になる。そういう意味では松井となる。

 グランプリが決まった深谷が前を回る以上、彼が思い切り駆けると考えるのが競輪の常識だ。松井の頭で④→②⑥⑨→②⑥⑦⑧⑨は買っておかねばなるまい。

 だがこのコラムを見てくれているコアなファンがそんな当たり前の予想を望んでいるとは思えない。全力で風を切る深谷に対して思い切り抵抗するのは南を連れたワッキー(脇本)しかいない。南をグランプリに連れて行ければ近畿ラインは3車になるのだ。

 そこで当コラムの本線はニュースター太田の捲りに期待したい。後ろは言うまでもなくプロフェッショナル松浦、信頼しかない。車券は②=⑤→④⑥⑦⑧⑨で勝負する。松浦が差して優勝してくれればもちろん嬉しいし、太田の初戴冠でグランプリ出場は12月30日に向けて好ましい展開となる。ジャパンCも競輪祭決勝も熱いレースを期待している。

松浦悠士(撮影:北山宏一)
太田海也(撮影:北山宏一)

最終の買い目(3連単)

勝負 ②=⑤→④⑥⑦⑧⑨
押さえ ④→②⑥⑨→②⑥⑦⑧⑨

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矢作芳人

Yahagi Yoshito

東京都出身。栗東で開業するJRA調教師。父は大井競馬の矢作和人元調教師。東大合格者数日本一の開成中学・高校に入学するも、大学には進学せず競馬界を志す。オーストラリアでの修業の後、JRA競馬学校厩務員課程に入学。厩務員、調教助手を経て、2004年に超難関の調教師試験に合格。翌年厩舎開業。これまで日本ダービー2勝(ディープブリランテ、コントレイル)、米ブリーダーズカップ2勝(ラヴズオンリーユー、マルシュロレーヌ)、優勝賞金13億6000万円のサウジカップ(パンサラッサ)など国内外のGlを多数勝利。2022年は59勝で通算5度目のリーディングトレーナーに輝いた。日本・世界を代表するトップトレーナーにして、年間365日のうち360日は車券を買うという、底知れぬ競輪愛の持ち主。

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