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トップトレーナーの”競輪愛”予想

【寛仁親王牌予想】存在感を放つ追い込み選手、彼らの経験値が混戦で活きる

アプリ限定 2023/10/21 (土) 22:00 50

競輪歴40年、競輪を愛してやまない矢作芳人調教師が、弥彦競輪「寛仁親王牌(GI)」決勝を大予想! 年末のグランプリ切符を掴むのは誰だ!? 矢作調教師の最終決断は! レース発走は10月22日(日)16時30分です。

追い込み選手の活躍が目立つ今開催、決勝も狙いたい

 今開催の初日、2日目は久しぶりの現場参戦、数十年ぶりの弥彦はやはり素敵な競輪場だった。

 何より声援が温かい、都会の競輪場のようなギスギス感が無くて柔らかい雰囲気。地元の人たちの人間の良さが溢れていた。ただ来場者の年齢層は著しく高い、若年層が大幅に増えた最近の競馬場とは大違いである。

 これは昭和の頃から十年一日のごとく何も変わらないファンサービスや売り上げばかりを全面に考える施行者サイドの姿勢が原因だ。こういう事を書くとすぐに予算が…と言い訳されるが、金が無くても出来る事はいくらでもある。大事なのは発想の転換だ。大胆に過去のやり方をばっさり捨てなければ競輪に未来はない。何とか若手ファンを競輪場に溢れさせたい、その思いは強い。競輪という素晴らしい競技にはそれだけの魅力があるのだから。

2日目、雨の中で行われたローズカップ(写真撮影:チャリ・ロト)

 通常は若手先行が活躍する寛仁親王牌であるが、今回は大好きな渋い追い込み屋たちの存在感が際立っている。佐藤、渡部、和田、諸橋、南と決勝メンバーの過半数がベテラン追い込み選手なんて近頃では記憶に無い。車券に大きく貢献した彼らに最大限の賞賛を贈りたい。

 この現象は2,3日目の悪天候や弥彦の直線の長さに起因しているのだろう。最終日は天候が回復しそうだが、この直線の長さが車券検討の鍵になる。

唯一のライン3車となった北日本の先頭小松崎は古性や犬伏相手に出方が難しい。犬伏はカマシが決まっても援軍が薄いし、長い直線が気になっている様子。自然と本命は必ず好位を取っている古性となる。

 人気でも③=⑦の大阪ラインは外せない。ただこの時スンナリと後ろを回っていれば南の差し目はないか? 多分に心情も入っているが、今年既にタイトルを2つ手にしている古性が盟友南のために早めの捲りを打てば…③=⑦→①④⑥⑨は⑦の頭を重視したい。混戦でもつれた時は別線追い込み屋たちの経験が活きる可能性がある。押さえ車券は古性の頭から彼らのヒモで③→①④⑨→①④⑥⑦⑨を買っておく。いずれにせよ興味深い決勝戦である。

⑦南修二(写真撮影:チャリ・ロト)

最終の買い目(3連単)

本線 ③=⑦→①④⑥⑨
押さえ ③→①④⑨→①④⑥⑦⑨

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矢作芳人

Yahagi Yoshito

東京都出身。栗東で開業するJRA調教師。父は大井競馬の矢作和人元調教師。東大合格者数日本一の開成中学・高校に入学するも、大学には進学せず競馬界を志す。オーストラリアでの修業の後、JRA競馬学校厩務員課程に入学。厩務員、調教助手を経て、2004年に超難関の調教師試験に合格。翌年厩舎開業。これまで日本ダービー2勝(ディープブリランテ、コントレイル)、米ブリーダーズカップ2勝(ラヴズオンリーユー、マルシュロレーヌ)、優勝賞金13億6000万円のサウジカップ(パンサラッサ)など国内外のGlを多数勝利。2022年は59勝で通算5度目のリーディングトレーナーに輝いた。日本・世界を代表するトップトレーナーにして、年間365日のうち360日は車券を買うという、底知れぬ競輪愛の持ち主。

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