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平原康多の勝ちペダル

【#7】今年こそ手に入れたい“ダービー王”の称号 / 日本選手権競輪を前に

2021/04/27 (火) 18:00 14

西武園記念に出場した平原康多選手(撮影:島尻譲)

平原康多選手のホームバンク! 西武園競輪場で行われたGIIIゴールド・ウイング賞に出場するもまさかの準決勝敗退…。残念な結果となってしまいましたが、「この走りはプラスになる」と気持ちは大一番の“ダービー”へ。

今回は西武園記念の振り返り、そしていよいよ来週に控えた日本選手権競輪への意気込みを語ります。


気持ちの入る地元開催だったが…

 netkeirinをご覧の皆さんこんにちは。平原康多です。来月4日からGI最高峰の「日本選手権」、通称・ダービーが京王閣競輪場で開催されます。ダービーのことは後ほど書くことにして、まずは地元・西武園記念について触れます。

 15日が初日でした。特選は、同じ埼玉の森田優弥君が目標でした。彼が残り400m以上前から一気に仕掛けてくれました。まくってきた和田真久留君(神奈川)を牽制し、中を突っ込んできた和田健太郎さん(千葉)をしのいで1着。2次予選もまた、同県の黒沢征治君と連係し連勝で準決勝に進みました。ところが、その準決勝は5着に敗れてしまい、ファンの期待を裏切る結果になってしまいました。地元戦で気持ちも入っていただけに、残念でなりませんでした。

「気持ちも入っていただけに、残念でなりませんでした」(撮影:島尻譲)

 この開催、実は新しいフレーム(自転車)を持って行ったんです。ダービーに向け、色々と試したいことがあってのことです。初日の特選は新車で臨みました。結果は1着だったんですが、微妙な感覚のズレとでもいうのか、自力でなく人の後ろを回るとなると違和感がありました。それで2日目からは四日市記念で使っていたものに戻して戦いました。自分は感覚を重視しているので、言葉で表すのは本当に難しいんです。

ダービーへ向け、企業秘密の準備中!

 昨年のダービーはコロナウイルスの影響で史上初めて中止になりました。GIの中でも特別な大会なだけにショックでした。今年は京王閣競輪場です。

 2017年の京王閣大会は決勝6着。やはりダービーは獲りたいですね。賞金も破格だし、名誉も全然違います。ダービー王という称号、本当に欲しいです。

 練習自体はダービーに向けて、特別なことをするわけではありません。ただダービーに合わせ、新しいフレームを発注しているんです。詳しくは企業秘密なんで(笑)。まあ、スピードが出るようなイメージですかね。ただ、これが間に合うかどうかなんです。間に合うと想定したトレーニングはしています。自転車も来ていないのに? と思われるかもしれませんが、他の部分のセッティングは出来るんです。体に馴染ませるというか、いざ自転車ができてきた時、あらかじめ体を作り、セッティングを合わせておかなければ使えないですから。

自転車がくる前にまず体を合わせておく…(撮影:島尻譲)

 今の自転車でも戦うことはできますが、プラスアルファがないと、脇本君や新田君達のスピードと勝負できないと思っています。そのために試行錯誤を繰り返しています。いいものが出来上がってきても、それに自分が合わせることができなければ、意味がないですから。だからこそ下準備というか、できることはやっておかないといけないんです。

 ダービー前に西武園を走ったことはプラスに作用すると思っています。特別な大会、ダービーを今年こそ獲りたいと思います。

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平原康多の勝ちペダル

平原康多

Hirahara Kota

埼玉県狭山市出身。日本競輪学校87期卒。競輪選手・平原康広(28期)を父に持ち、その影響も受けて高校時代から自転車競技をスタート。ジュニア世界自転車競技大会などで活躍し、頭角を現していった。レースデビューは2002年8月5日の西武園。同レースで初勝利を記録。2009年には高松宮記念杯と競輪祭を制し、2010年も高松宮記念杯で勝利。その後もGⅠ決勝進出常連の存在感を示し、2013年は全日本選抜、2014年と2016年には競輪祭、2017年も全日本選抜などで頂点に輝く。最高峰のS級S班に君臨し続け、全国の強者と凌ぎを削っている。

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