閉じる
山田裕仁の一発逆転!波乱注意報

【寛仁親王牌予想】松本秀之介が主導権を握る!? 山田裕仁が狙う“買えるヨーロッパ”2選!万車券乱舞の前橋G1

2025/10/25 (土) 10:00 1

GI開催特別コラム「山田裕仁の一発逆転!波乱注意報」。KEIRINグランプリを三度制した帝王・山田裕仁が、開催前半〜中盤までの選手の調子をチェックし、展開から"買えるヨーロッパ(468)"を紹介。元選手ならではの視点から、狙い目の2レースをお届けします。▶山田裕仁の見解と買い目はこちら

【ヨーロッパ(468)とは?】
レース展開や選手心理から、穴党に向けて“買う価値がある3車”を導き出す独自理論。数字の468は、展開の「裏をかく」欧州的思考を意味している。

【予想レース①】
前橋5R 寛仁親王牌(GI)S級選抜

①成田和也(88期=福島・46歳)
②浅井康太(90期=三重・41歳)
③香川雄介(76期=香川・51歳)
④山賀雅仁(87期=千葉・43歳)
⑤佐藤友和(88期=岩手・42歳)
⑥松本秀之介(117期=熊本・25歳)
⑦内藤秀久(89期=神奈川・43歳)
⑧椎木尾拓哉(93期=和歌山・40歳)
⑨川口聖二(103期=岐阜・31歳)

【初手・並び予想】
←①⑤(北日本)⑨②⑧(中近)⑥③(混成)④⑦(南関東)

【注目のヨーロッパ】
⑥松本秀之介

■意外なほど楽に⑥松本秀が主導権を奪える可能性も!

 四分戦となったここは、“格”からも中近ラインの番手を回る②浅井康が人気を集めて当然。唯一の3車ラインというのも強調材料で、素直にいくならばここから……と考えるファンが圧倒的に多いはずだ。とはいえ、その前を任された⑨川口聖は、2日目に落車したばかり。さらにいえば②浅井康も初日に落車しており、このライン3番手を回る⑧椎木尾も2日目に落車している。

 つまりは全員が落車のダメージを抱えるラインで、過信は禁物。⑨川口聖のデキが悪くとも②浅井康は自力に切り替えてなんとかしそうだが、素直に中近ラインで決まるような展開になるとは考えづらい。ちなみに、北日本ラインの先頭である①成田和は捌きの競輪で勝負してきそうで、④山賀雅が先頭の南関東勢は捲りが主体のはずで、主導権争いに加わってくる可能性は低いだろう。

 ならばここは、積極的に主導権を奪いにいった⑥松本秀が、そのまま最後まで粘りきれるケースが十分に考えられる。そこまで目立つデキではないが、それでも落車直後の⑨川口聖よりは、格段にいいはず。後ろにつくのが③香川雄という混成ラインとはいえ、勝てるチャンスが大アリならば気合いは入る。⑨川口聖のデキや展開次第では、意外なほど楽に主導権を奪える場合もありそうだ。

 というわけで、ここは⑥松本秀が「2着以内」になる前提で買い目を組み立てたい。スジ決着である⑥=③がらみのフォーカスがド本線で、スジ違いとはいえ②浅井康との⑥=②がらみも本線級。それに次ぐのが車番に恵まれた①成田和で、捌きや立ち回りの巧さで上位への食い込みが期待できそうである。簡潔にまとめるならば「⑥=①②③」からどこまで手を伸ばすか……といった勝負となる。

 ⑥松本秀がギリギリ粘れず、「③香川雄からのスジ違い」で決まったりすると頭を抱えそうだが、そこまで手広くいくとさすがに点数が増えすぎる。ならばここは腹をくくって、「⑥=①②③」から流す3連単や3連複に絞ったほうがいいとみた。直前のオッズがどうなるかまでは読めないが、極端な話この2車複3点や2車単6点でも、けっこういいリターンを得られるのではなかろうか。

5Rのプロ予想を見る

松本秀之介(写真撮影:北山宏一)

【予想レース②】
前橋6R 寛仁親王牌(GI)S級選抜

①阿竹智史(90期=徳島・43歳)
②山田久徳(93期=京都・38歳)
③神山拓弥(91期=栃木・38歳)
④佐々木雄一(83期=福島・45歳)
⑤橋本強(89期=愛媛・40歳)
⑥堀江省吾(119期=長野・28歳)
⑦諸橋愛(79期=新潟・48歳)
⑧福永大智(113期=大阪・27歳)
⑨須永優太(94期=福島・37歳)

【初手・並び予想】
←⑧②(近畿)①(単騎)⑥⑦③(関東)⑨④(北日本)⑤(単騎)

【注目のヨーロッパ】
⑥堀江省吾

■激絞りで儲けるパターンのヨーロッパ車券!

 三分戦で単騎が2名というメンバー構成で、わかりやすい「先行一車」の組み合わせでもある。しかも、北日本ラインの先頭を任されている⑨須永優は、近況で自力勝負をまったく見せていない。車番にも恵まれなかったここはかなり苦しい戦いとなりそうで、単騎を選んだ①阿竹智と⑤橋本強も、巧い立ち回りだけを考えるレースとなるはず。つまり、⑥堀江省が先頭の関東勢と⑧福永大が先頭の近畿勢の戦いだ。

 主導権は、圧倒的にバック回数が多い⑥堀江省。唯一の3車ラインという“数の利”も活かせる上に番手が⑦諸橋愛というのは、逃げる⑥堀江省にとって心強いはずだ。それとは対照的にやりづらいのが⑧福永大で、初手で前受けできたとしても、そこからどうレースを組み立てるかがなかなか難しい。しかも⑧福永大は、2日目の二次予選で落車した直後。7番手に置かれでもすれば、その時点で挽回は望み薄である。

 そもそも、前橋の335mバンクでの先行一車という時点で、格言通りに「黙って買い」が正解のはず。関東勢以外の選択肢が少ないのもあって、考えれば考えるほどに、関東から素直に買うべきレースだと感じる。ただし、⑥堀江省は2日目からの補充で走る“格下”であり、例えば前橋バンクであっても、番手の⑦諸橋愛に差される可能性のほうが圧倒的に高いのは言うまでもない。

 ⑥堀江省が逃げ切る⑥→⑦のほうが配当はつくが、じつは期待値が低いと判断。ここは徹頭徹尾「⑥堀江省の2着固定」にこだわりたい。1点勝負するならば、2車複ではなく2車単の⑦→⑥だ。ヨーロッパ穴予想的な爆発力には欠けるが、そのぶん信頼度は非常に高いはず。3連単の買い目も当然、⑦→⑥からのフォーカスに限定する。これはいわば、買い目をどこまで絞れるかの勝負である。

 3着候補だけでも少しひねるならば、狙って面白そうなのは単騎の⑤橋本強か。単騎の両者では、車番に恵まれた①阿竹智のほうが売れそうだが、①阿竹智もこれまた2日目に落車したばかりで、デキについて疑問が残る。⑤橋本強が関東ラインの直後4番手につけ、勝負どころを「⑥⑦③⑤⑧②」といった隊列で回ってくる展開を期待して、3連単「⑦→⑥→③⑤」の2点、または「⑦→⑥→③⑤⑧」の3点勝負をオススメする。

6Rのプロ予想を見る

堀江省吾

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

バックナンバーを見る

質問募集

このコラムでは、ユーザーからの質問を募集しております。
あなたからコラムニストへの「ぜひ聞きたい!」という質問をお待ちしております。

山田裕仁の一発逆転!波乱注意報

山田裕仁

岐阜県大垣市出身。日本競輪学校第61期卒。KEIRINグランプリ97年、2002年、2003年を制覇するなど、競輪界を代表する選手として圧倒的な存在感を示す。2002年には年間獲得賞金額2憶4434万8500円を記録し、最高記録を達成。2018年に三谷竜生選手に破られるまで、長らく最高記録を保持した。年間賞金王2回、通算成績2110戦612勝。netkeirinでは当コラムのほかに、グレードレースを総括する「山田裕仁のスゴいレース回顧」も担当。

閉じる

山田裕仁コラム一覧

新着コラム

ニュース&コラムを探す

検索する
投票