2023/07/15 (土) 08:00 7
選手たち1番人気の競輪場は函館ってことになっている(はず!)。特に夏の北海道は最高…! ここを舞台にサマーナイトフェスティバルが始まる。もう“夏の風物詩”と言っていいくらいにシリーズは定着したね。豪華メンバーによるナイトキング≪夜王≫を争う函館の夜は熱くなりそうだ。
もちろん主力は3連覇のかかる松浦悠士らS級S班になるが、この短期決戦は思わぬ展開もありそう。思わぬ展開を呼び込む立役者となるのはスピードある若手自力型選手たち。とりわけ眞杉匠の逃げっぷりは、もはやSS班も認めるところに違いない。ナショナルチームを卒業し、競輪に専念する松井宏佑もそのひとりに数えられる。
そのほかにも! パワーの犬伏湧也、函館記念をバンクレコードで優勝した嘉永泰斗の躍進も著しい。この世代の自力型選手はタイム的には上位陣に見劣りしない。逸材が揃いに揃っていると言えよう。
では高配当を演出しそうな選手を挙げるなら…? さてさてこれは困ったぞ…! 番組によっては“妄想先取り”になるかは疑問だが、あえて「佐々木悠葵の自在戦」をピックアップするべか! 初日9Rも面白そうだし、展開予想は後述する!
そうそう! 前半はガールズケイリンフェステイバルが行われる。新設されたGIパールカップ初代優勝者の児玉碧衣は相変わらずの強さを誇示しているし、ここでも優勝候補筆頭格に違いない! だがパールカップで苦杯を舐めた久米詩が対抗格になり、ここでリベンジを果たす事ができるかは大注目だべ。ガールズも夏の夜に楽しみな一戦を繰り広げるに違いない。
妄想先取りの推奨レースは9Rで行こう! まずは並びから。単騎の①隅田洋介、②佐々木悠葵-⑤神山拓弥の関東勢、九州は3車で⑨嘉永泰斗-③山田庸平-④園田匠、単騎の⑦大川龍二、⑥野口裕史-⑧山崎芳仁の東連係となっている(⇐①・②⑤・⑨③④・⑦・⑥⑧)。。
この並びなら野口が逃げ、小細工なしに嘉永がかまし山田とのゴール勝負とみる③=⑨。これに佐々木が迫り②=③、佐々木に乗り突っ込む神山へ③-⑤。ここらを本線予想としておくべ。
さて、本題の妄想先取り展開はあるのか?って話だが! あるんだなコレが! 本線予想同様にもちろん野口の逃げにはなるが、単騎の隅田、大川が続き、佐々木は車間を空けるってわけ。
器用な嘉永のこと、佐々木を意識し過ぎる可能性がある。「7番手からでも構わねえ!」って潔さを“貫かず”で、位置取りにもこだわり小細工をしてしまったときは、内に詰まって何もできなくなる展開もあるってわけ。
この展開なら「競輪は番手」のキーワードが発動。野口の逃げに乗る山崎にチャンス到来!のボックス車券①②⑤⑧がおもしれえぞ! でも待てよ…。この展開なら“野口の逃げを侮るなかれ”とも思う。北海道出身の実質地元戦だ。逃げ残りも十分にあろう。
山崎アタマで勝負したい人は「⑧-全-全」と手広くやってもいいかもしれないよね! よし、このあたりで今回の妄想〆ってことでどうよ!? さあ、存分に夏の夜を楽しむべ!
吉井秀仁
Yoshii Hidehito
千葉県茂原市出身。日本競輪学校第38期卒。選手時代はその逃げるスピードの速さから「2週半逃げ切る男」と称され人気を集める。1978年競輪祭新人王戦を制し、翌年も小倉競輪祭の頂点に立つ。1980年の日本選手権は完全優勝、1984年オールスター競輪でも覇者となり、選手としての一時代を築き上げた。現役引退後はTV解説者やレポーターとして活躍、競輪場での予想会イベントやYoutubeのライブ配信なども精力的におこなっている。ファンからは「競輪客のような解説者」と親しまれており、独特のひらめきによる車券戦術を数多く披露している。