2023/06/08 (木) 10:00 10
ネームバリューか勢いか? 激戦混戦の向日町では誰が主役に…! いわゆる“裏開催”とはいえ興味は尽きない。魂の走り・村上義弘の聖地を南潤、小森貴大、窓場千加頼らと近畿の結束で守り切る事が使命の稲垣裕之、畑段嵐士にスポットが当たる開催だろう。
だが! ここのところ若手の勢いは急上昇中。オレの注目筆頭はまず117期の山田雄大をあげる。主戦法はまくりだが加えて捌きありの競走ができる。「ひょっとして…あるんじゃねえか?」と期待してしまうべ! 同期の阿部将大だって逃げ中心に攻める姿勢は、さながら九州勢の救世主。頼みの綱ってわけだ! この117期の両名は上位陣を脅かすぞ。
徳島の久田裕也も面白い。これまた117期の売り出し中。宇都宮記念で見せた走りは十分な存在感を示したし侮れずだろ。太田竜馬がマークとなればVチャンス到来って具合だろう。
注目選手はまだまだいる。徹底先行の中嶋宣成は新境地に入ったのか? 流れでまくりを打ち度肝を抜かれちまったのは記憶に新しい。このバンクなら逃げて結果を出すはず。それとベテラン(?)佐藤一伸がここのところ動き良しだ! 縦脚重視の自在戦で一泡吹かすんじゃねえか? こちらも気になるひとりだよ。
そうそう、オレと同郷の後輩・根田空史も淡白だがパワーはピカイチ! ツボにはまった一発を期待したいね! 千葉といえば当然オレの弟子・武井大介にも大期待だ。いずれにしろ狙うべき選手を並べてみれば『激戦ムード』が漂う。高配当の期待が大きいシリーズと言えよう!6日間の開催となった岸和田GI・高松宮記念杯の軍資金ならここで行くしかねえ!
妄想先取り! 初日の推奨レースは8Rで行こうじゃねーか。並びは⑨山田雄大-②鈴木竜士の関東2車に近畿3車は⑤藤井栄二-①松岡健介-④山崎光展、③山本直-⑦戸田洋平の岡山タッグに⑧藤田大輔-⑥佐藤清之の千葉コンビとなっている(⇐⑨②・⑤①④・③⑦・⑧⑥)。
このメンバーなら藤井の逃げが有力だ。山田が前受けから。藤田、山本が切りにくるが、そこは山田が突っ張り譲らないはず。藤井が出ていき近畿の後ろを山田が取れば勝負あった! だろ。まずは鈴木の流れ込み⑨②-①⑦、安全策で⑨=②-全を少々。ここから高配当を狙うなら松岡を絡めて①②④⑨ボックスも推奨したい。
大波乱があれば『山田が大きく後手を踏んだとき』だな! 逃げ有利のバンクだけに「競輪は番手だ」が発動し、松岡のアタマだ! これを狙うなら相手は手広くいくしかねー! 読者のみなさん、このシリーズでGI前にお財布パンパン作戦だべ!
吉井秀仁
Yoshii Hidehito
千葉県茂原市出身。日本競輪学校第38期卒。選手時代はその逃げるスピードの速さから「2週半逃げ切る男」と称され人気を集める。1978年競輪祭新人王戦を制し、翌年も小倉競輪祭の頂点に立つ。1980年の日本選手権は完全優勝、1984年オールスター競輪でも覇者となり、選手としての一時代を築き上げた。現役引退後はTV解説者やレポーターとして活躍、競輪場での予想会イベントやYoutubeのライブ配信なども精力的におこなっている。ファンからは「競輪客のような解説者」と親しまれており、独特のひらめきによる車券戦術を数多く披露している。