2023/04/04 (火) 15:00 6
四日市競輪場で開催されている「BNR 大阪・関西万博協賛競輪(GIII)」の決勝レース展望をお届け! 決勝は20時35分発走予定。
SS班は守澤太志に新山響平の東北ふたりの参戦になり重圧はあるだろうが、責任を果たす良い走りで頑張りをみせている。新山は積極的な走りで、結果を残す活躍ぶり。とりわけ二次予選の突っ張り先行は圧巻! 大名マークの成田和也を振り切り、相当な自信を持てたのでは…! また、地元開催で気合いを感じる浅井康太が意地をみせている。
準決勝を振り返り、決勝戦を検討していこう! 10Rは二次予選同様に新山響平が突っ張り先行。瞬時に諸橋が離れ岐阜コンビがハマるが、そこは諸橋が空いた内を突きドッキング。この時点で諸橋に余力はなく3番手中田健太が諸橋を捉えた。新山の走りに微塵もブレがない。ヨシタクと熾烈な先行争いを演じた頃に戻ったようだ!
11Rは金子幸央が前受けからそのまま逃がされる。皿屋豊が7番手から仕掛けるが不発に…! マーク浅井が自力に転じ圧勝。阿部拓真から切り替えた成田和也も強襲2着確保。浅井の“地元に懸ける執念”をみたような…! 12Rは武田亮が先行体制に入ったが南が叩き切る。7番手に置かれた嘉永が渾身のまくりを決めたが、守澤が切り替え差し切った。俊敏な動きに隙はない。
さあ決勝戦の並びを整理しておこう!③新山響平⑦守澤太志⑤成田和也⑧庄子信弘で並び、東北4車の強固な布陣に④中田健太が番手宣言。②嘉永泰斗-①浅井康太-⑥渡辺十夢。単騎の⑨諸橋愛。初手の展開は浅井が前を取り、嘉永を迎え入れる(⇐②①⑥・⑨・③(④⑦)⑤⑧)。
勝負どころで新山が押さえ主導権を取る。この展開で番手守澤が中田を捌き③=⑦。守澤が脚を削られ、成田の突っ込み③⑤。新山がまくり勝負に出て浅井へ①=③までが本線。
妄想先取りは“地元浅井の執念!”これに懸けようじゃねーの! ラインのおかげで記念初Vを成し遂げた嘉永がだよ! 地元浅井を連れ男気先行を決めたとき。嘉永の男気を受け止めた浅井が新山に合わせバンマクを打ち、渡辺の流れ込み①⑥、諸橋の突っ込み①⑨に脚をためる成田の強襲①⑤を妄想先取り〆って事でいってみよう!
先日、野原雅也選手の訃報が入ってきた。突然の事で言葉を失ってしまった。
今は故人の御冥福を心よりお祈りするしかありません。合掌。
吉井秀仁
Yoshii Hidehito
千葉県茂原市出身。日本競輪学校第38期卒。選手時代はその逃げるスピードの速さから「2週半逃げ切る男」と称され人気を集める。1978年競輪祭新人王戦を制し、翌年も小倉競輪祭の頂点に立つ。1980年の日本選手権は完全優勝、1984年オールスター競輪でも覇者となり、選手としての一時代を築き上げた。現役引退後はTV解説者やレポーターとして活躍、競輪場での予想会イベントやYoutubeのライブ配信なども精力的におこなっている。ファンからは「競輪客のような解説者」と親しまれており、独特のひらめきによる車券戦術を数多く披露している。