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吉井秀仁の妄想先取りレース実況

【よさこい賞争覇戦予想】SS上位独占の力車券が本線のレース! されど“地元が輝く展開”を読み解きたくなる/決勝レース展望

2023/04/09 (日) 12:00 10

高知競輪場で開催されている「よさこい賞争覇戦(GIII)」の決勝レース展望をお届け! 決勝は16時35分発走予定。

脇本雄太の初日に度肝抜かれる

 決勝進出ならずだったが、初日特選のビッグモンスター脇本雄太には驚いた。雨の中、犬伏湧也のマイペース先行で松浦悠士の楽勝パターン。しかも中団は新田祐大だし、脇本は8番手。しかも車間は大きく空き万事休すのはずが…! まくりに行った新田が不発になり、その大外をケタ違いのスピードで突き抜けた。あの走りならもう大丈夫と確信に変わった。しかし、体調に不安を抱えてまだ納得する様子がない。ビッグモンスターの見据える頂上は、遥か彼方にあるんだろうね。

町田太我の逃げ切り

 準決勝10Rは新鋭・太田海也が逃げる。新田は内を突き3番手を取り突き抜け、平原康多が切り替え流れ込み。SS班両者に特選組の荒井崇博で決着。11Rも犬伏が一気に仕掛け松浦が差してライン決着。12Rは脇本を町田太我が押さえ先行。脇本は定位置の7番手。町田のかかりがよく、脇本を不発に終わらせ逃げ切り波乱。これは相当な自信になっただろう!

妄想先取りレース実況! 絶好調の町田だが後手を踏まされる展開になると…

 それでは決勝予想やってみっか! とにもかくにもまずは並びを整理する。広島トリオは⑤町田太我-③松浦悠士-⑧才迫開、①犬伏湧也-⑥宗崎世連の四国コンビ、⑨新田祐大-⑦荒井崇博、②平原康多-④松川高大となっている。初手は新田がスタートを取るとみる(⇐⑨⑦・②④・①⑥・⑤③⑧)。

 こうなれば町田が犬伏を封じ主導権。広島ラインを追うのは平原か新田が有力だ。とりわけ準決勝でみせたように、新田が内を突き松浦の番手奪取もある。勝負所は⑤③⑧・⑨⑦・②④・①⑥で回っていると仮定。いずれにしろ「競輪は番手だ」のフレーズで決まるはず。松浦-新田(③-⑨)、松浦-平原(③-②)、あっても松浦-町田(③-⑤)までか。終わってみればSS上位独占というのが本線だ。

 では妄想先取りは? 狙ってみっか高配当! 町田は後手を踏まされると脆さがある。ここに妄想のヒントがある。“逃げるのは犬伏しかいねー”って展開だ! この形で「競輪は番手だ」が発動すれば、地元宗崎ってこと! 初手の新田が前受けはさっきと同じ。それで町田が前中団、犬伏が町田を蓋しているところを平原が切り、犬伏が発進!

 この形なら勝負所は地元宗崎に向く(⇐①⑥・②④・⑨⑦・⑤③⑧)。車券は宗崎からの⑥-①④⑦、あるいは①④⑦-⑥! ここが妄想の結論かね…! 宗崎-全-全も気になるが!

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春の雑談〜予想じゃないハナシ〜

 今週、我が家の前をピカピカのランドセルを背負い、大きな声ではしゃぎながら新1年生が通学し出した。あのランドセルには夢と希望がパンパンに詰め込まれて膨らんでいるのだろう、と思いを募らせていたが…! 待てよ。オレのときは? と遠い昔の話を思い出した。こんなことがあった。

 入学前になってもオレのもとにはランドセルがなかった。たまらず「かあちゃん! ランドセルは?」と言っても面倒くさそうに「ああ、わかってるよ」と素っ気ない! だが、こっちは焦る一方!「どうなってる?」と急く気持ちが増大。そんな中、かあちゃんが入学の2、3日前に『ランドセルらしきモノ』を携え帰ってきた。表面の色は剥げて赤茶けて、形もペタンコの『ランドセルらしきモノ』をだよ!

 オレは当たり前のように駄々をこねたんだが、11も歳の離れたあんちゃんが「おめえはランドセルがあるだけまだいい! オレなんか風呂敷で行ったもんだぞ!」と一喝された(笑)。ちなみにオレは5人兄弟の末っ子なのだ。駄々をこねる気も失せたってわけ。あの頃はピカピカのランドセルどころか何にもなかったが、毎日を必死に暮らしていた。けどね、心だけは満たされていたような日々だったな!

 4月ははじまりの季節。新しい学校や職場でスタートを切る人もいるだろう! そんな人々にエールを送って今回のコラムは締める! がんばれ! オレもウマい車券の予想を頑張るべか!

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吉井秀仁の妄想先取りレース実況

吉井秀仁

Yoshii Hidehito

千葉県茂原市出身。日本競輪学校第38期卒。選手時代はその逃げるスピードの速さから「2週半逃げ切る男」と称され人気を集める。1978年競輪祭新人王戦を制し、翌年も小倉競輪祭の頂点に立つ。1980年の日本選手権は完全優勝、1984年オールスター競輪でも覇者となり、選手としての一時代を築き上げた。現役引退後はTV解説者やレポーターとして活躍、競輪場での予想会イベントやYoutubeのライブ配信なども精力的におこなっている。ファンからは「競輪客のような解説者」と親しまれており、独特のひらめきによる車券戦術を数多く披露している。

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