閉じる
鈴木誠のハイブリッド展望

【蒲生氏郷杯王座競輪予想】S級S班が誰もいない決勝戦! このバンクを知り尽くした浅井の大会連覇は濃厚なのか? 好調三谷の捲りにも注目!/鈴木誠の展望

2022/10/10 (月) 12:00 6

現役時代はトップ選手として長く活躍し、現在は評論家として活動する鈴木誠氏の競輪予想コラム。今回は松阪競輪場で開催されている蒲生氏郷杯王座競輪の決勝レース展望です。

『29肉キャンペーン』開催中! どのレースも2番車と9番車には注目!

【蒲生氏郷杯王座競輪】が開催されている、松阪競輪場の名物企画と言えるのが、2番車と9番車が3着以内で確定すると、抽選で3名に1万円相当の松阪牛目録ギフトが当たる、その名も『29肉キャンペーン』です。

 場内でも5千円相当の松阪肉ギフトが当たる抽選券が配布されているようですし、レースを見ている自分もいつしか、「2番選手と9番選手が上位に来てくれないかな」と思いながらレースを見ています。

 3日目も2番車と9番車が3着以内に来たのは、12レースまでに3レースありました。その12レースに行われた準決勝も、2番車がS級S班の吉田選手で、9番車は番手を回る吉澤選手と本命サイドの2人でした。

 ここも松阪肉ギフトが出そうなレースだと思っていましたが、ゴール前で吉田選手と吉澤選手がまさかの落車。3連単も2人を中心に売れていただけに、3連単は368,260円と大荒れになりました。

 その吉田選手だけでなく、準決勝では清水選手、佐藤選手とS級S班の3人が揃って敗退しています。その一方できっちりと勝ち上がってきたのが、松阪競輪場をホームバンクとしている皿屋選手を中心とした、地元三重に所属する選手たちです。

 この決勝には大会連覇を目指す浅井選手と、坂口選手も決勝に臨んできました。その並びですが皿屋選手が先頭で、後ろが浅井選手-坂口選手となっています。

 近畿ラインで並んだ三谷選手-山田選手の後ろは埼玉の岡選手となり、太田選手-大塚選手とで西日本ラインを形成。単騎となった諸橋選手ですが、番手を狙っていくよりも、切れ目に入っていく方がレースがしやすいと思ったのでしょう。

 このメンバーで先行一車となりそうなのは皿屋選手です。太田選手も先行を見せていますが、2車で先行はしてこないと見ています。一方、3車のラインとなった三谷選手ですが、ここでも捲りを狙ってきそうです。

 こうなると皿屋選手の後ろを回る浅井選手が、俄然有利となってきます。今大会の皿屋選手は調子も良さそうですし、後ろに2人が付いてくれたとなれば、早めの仕掛けも充分に考えられます。

 スタートは1番車に浅井選手がいる三重ラインが取るでしょう。その後は西日本ライン。単騎の諸橋選手を挟んで、近畿ラインプラス岡選手となりそうです。

 後方から三谷選手が押さえたところを、先行体制に入るのが太田選手。それでも皿屋選手は一気に仕掛けていくかも知れませんが、この時、前を行く2人がもがき合うようだと、捲りを狙う三谷選手には絶好の展開となります。

 太田選手も準決勝では8番手から捲っていっての勝利と、調子が良さそうですが、その太田選手よりも出来がいいと思えたのが三谷選手です。

 捲りを出した時にもしっかりと踏み込めていますし、濡れた路面をしっかりと捉えるような力強さも見受けられました。

 ただ、その三谷選手の捲りより先に浅井選手が、皿屋選手の番手から動き出していくはずです。

 今大会の浅井選手は冷静さが走りにも表れていました。準決勝では皿屋選手との連携が離れたにもかかわらず、最後はしっかりと捲り追い込みを決めて、ワンツーフィニッシュを果たしています。

 4コーナーからが長い、このバンクの特徴も良く知っており、風でコンディションが変わった時にも、その条件にあった走りをしてくれるはずです。

 本命は浅井選手、後ろを回る坂口選手が対抗となりますが、展開次第では三谷選手、そして、単騎の諸橋選手の走りにも注目したくなります。

 ちなみに決勝の2番車は太田選手、9番車は坂口選手ですが、このメンバーでは『29肉キャンペーン』のギフトは出にくいかもしれません。

 ただ、最終日は2番車と9番車に有力選手が入っているレースも組まれているだけに、ギフトを応募していなかった方や、ネットといった場外で車券を買われる方は、2番車と9番車を軸にした車券を的中させて、松阪牛を自分の力で手に入れてください(笑)。

レース情報はこちら

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

バックナンバーを見る

質問募集

このコラムでは、ユーザーからの質問を募集しております。
あなたからコラムニストへの「ぜひ聞きたい!」という質問をお待ちしております。

鈴木誠のハイブリッド展望

鈴木誠

千葉県市原市出身。日本競輪学校第55期卒。千葉経大付属高校の頃から競輪に没頭し、吉井秀仁氏に師事。現役時代はすべての戦法を完璧にこなし、「本物の自在型選手」と評されるほど多彩なストロングポイントを武器に、引退するまで長きにわたってトップ選手として君臨した。現役時代は通算3058戦665勝、優勝109回(うちGIは競輪祭新人王を含め4回、GP1回)、年間賞金王1回、通算獲得賞金は17億を超える。18年7月に、ケガのため惜しまれつつ引退。引退後は選手経験を生かし、解説者として活躍。スピードチャンネルなどの番組にも出演している。

閉じる

鈴木誠コラム一覧

新着コラム

ニュース&コラムを探す

検索する
投票