2022/08/19 (金) 12:00 12
富山競輪の「開設71周年記念 瑞峰立山賞争奪戦(GIII)」が8月20〜23日の日程で開催される。直前の西武園競輪の「第65回オールスター競輪(GI)」の準決で落車している平原康多(40歳・埼玉=87期)の名前もある。
最終日も痛みをこらえて走ったわけだが、痛そうだった…。さすがに欠場やむなし…かと思っていたが、走る。
平原の富山記念といえば2018年大会を思い出す。決勝は埼玉3人で連係した。片折亮太(35歳・埼玉=92期)ー平原ー宿口陽一(38歳・埼玉=91期)という並びだった。宿口はその時まだすべてに甘く、後ろを固める形だった。
これは決まるだろう、という構成の時ほど平原はなぜか、決まらない。埼玉3人で主導権を握ったものの、4番手にいた浅井康太(38歳・三重=90期)のまくりのスピードがすごすぎて、2着がいっぱいだった。
奇しくもその年もいわき平のオールスター競輪の最終日の特別優秀で落車している。「決勝に埼玉3人で乗れてうれしい。来て良かった」と話していたものだ。その時より日程は詰まっている。厳しい戦いかもしれないが、こういう時こそ平原は強い。
宿口としても期するものがあるだろう。
小嶋敬二(52歳・石川=74期)は798勝で、岡光良(40歳・埼玉=94期)は89勝だ(ともに開催前)。小嶋は「800勝が目標」といい続け、あやしくも「800勝で引退! オレも色々忙しいんだよ! 」と話すわけだが、その時、どうなるか…。
岡の数字はある意味、奇跡的だ。優勝はチャレンジ時代に1度だけ。1、2班戦、そしてS級の優勝はない。それでいてGIに出場したり、上位で戦っていたりと稀有な存在だ。90勝到達もメモリアルといえる。
岡は平原の1個上。もしかしたら決勝で平原の後ろにいて、平原をかわして90個目の白星…? と、それはかなりハードルが高いが、競輪のドラマは何が起こるか分からない。
常に激熱な富山記念。今年は、どうなる…。それにしても平原がビッグレースを初めて勝ったふるさとダービーは2006年のことか〜。
16年前、平原が24歳の時。16年の重みを感じながら、取材しよう。
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前田睦生
Maeda Mutuo
鹿児島県生まれ。2006年東京スポーツ新聞社入社、競輪担当として幅広く取材。現場取材から得たニュース(テキスト/Youtube動画)を発信する傍ら、予想系番組やイベントに出演。頭髪は短くしているだけで、毛根は生きている。