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筋トレマニア加藤慎平の筋肉で語る競輪

【筋肉診断】高松宮記念杯競輪に出場する南修二選手を解説!

2022/06/16 (木) 12:00 4

加藤慎平の「筋肉診断」。今回は岸和田競輪「高松宮記念杯競輪(GI)」に出場する南修二選手を解説する。

⚫︎南修二

撮影:島尻譲

撮影:島尻譲

 公式プロフィール上ではジャスト身長170.0cm、体重は80.0kg。しかし何度も言うが、この公式プロフィールは自己申告制だ。南選手はもしかしてアバウトな性格なのでは….。

 まぁそれは良いだろう。南選手のストロングポイントは「強烈な捌き」と「切れ味」だ。間違い無く「横」の強さは輪界でも上位クラスに入る。

 当然自力選手からの信頼も厚いのだが、違反点も気になるところだ。累積や一発失格で、時には斡旋停止などの処置を受けてしまったことも。被害者もいるので明言を避けるが、彼の中では「番手を回る限り自分の責務を全うするだけ」といたってシンプルな答えしか出てこないだろう。

 横の動きが大きいことで審判に悪い印象を与えてしまうのは改善点だが、それだけ南選手は忖度しない。決して我々の期待を裏切らないのだ。彼はまた同じように厳しい捌きで自分の前を走る自力選手をガードする。

 体重は充分にありながらもダッシュも鋭い。踏み出し勝負も得意で、追走もハイレベル。横の動きもクイックなので、周りの選手からしてもやりづらいだろう。「南選手に近付く時は神経を研ぎ澄まさなければならない」ーー。ライバルにそう思わせる選手は、存在するだけで、相手に軽いダメージを負わせているのと一緒だ。

 今回の開催は南選手の地元が舞台だ。古性優作選手をはじめ、稲川翔選手、神田紘輔選手など、大阪勢は実に手強い選手が揃った。古性選手以外はガードタイプながらも、縦脚も兼備しているので躍進も期待できる。脇本雄太選手不在の近畿勢になるが、善戦以上は間違いない。

⚫︎本レースで注目すべき選手は…?

 脇本雄太選手不在と言うだけで、一気に群雄割拠の様相となる本レース。

 その中でも中心はSS班の自力選手達だろう。眞杉匠選手を目標にできる平原康多選手、吉田拓矢選手、宿口陽一選手が若干リードと思われる。他には充実一途の太田竜馬選手、松浦悠士選手、清水裕友選手あたりも連携できれば互角だ。

 個人的には脇本雄太選手がいない近畿勢の底力に期待。戦力的には劣勢ながらも、こんな時こそグランプリレーサー古性優作選手の立ち回りに注目だ。

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筋トレマニア加藤慎平の筋肉で語る競輪

加藤慎平

Kato Shimpei

岐阜県出身。競輪学校81期生。1998年8月に名古屋競輪場でデビュー。2000年競輪祭新人王(現ヤンググランプリ)を獲得した後、2005年に全日本選抜競輪(GI)を優勝。そして同年のKEIRINグランプリ05を制覇し競輪界の頂点に立つ。そしてその年の最高殊勲選手賞(MVP)、年間賞金王、さらには月間獲得賞金最高記録(1億3000万円)を樹立。この記録は未だ抜かれておらず塗り替える事が困難な記録として燦々と輝いている。2018年、現役20年の節目で競輪選手を引退し、現在は様々な媒体で解説者・コメンテーター・コラムニストとして活躍中。自他ともに認める筋トレマニアであり、所有するトレーニング施設では競輪選手をはじめとするアスリートのパーソナルトレーニングを務める。

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