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筋トレマニア加藤慎平の筋肉で語る競輪

【筋肉診断】ワンダーランドカップに出場する長島大介選手を解説!

2022/05/19 (木) 12:00 3

加藤慎平の「筋肉診断」。今回は宇都宮競輪「ワンダーランドカップ(GIII)」に出場する長島大介選手を解説する。

⚫︎長島大介

撮影:島尻譲

撮影:島尻譲

 公式プロフィール上では、身長176cm、体重76kg。身長は充分だが、自力トップクラスに比べると線の細さが目立つ。長島選手に眞杉匠選手、坂井洋選手など、栃木県の選手はシャープな身体付きでありながら、強烈なダッシュ力を持つ選手が多い。筆者の現役時代の中部地区は、小嶋敬二さんや吉田敏洋選手に代表されるガチムチ自力選手ばかりだったので、若干のカルチャーショック感は否めない。

 そんな長島選手だが、長身に見合う長い手足を持っている割に、肘がパタンと90度に折れ曲がり、実にキッチリと自転車に収まるフォームでモガく。窮屈な感じではなく、フィット感があるのだ。ペダリングもスムーズなので、非常にバランスのとれた肉体をしているのであろう。

 そして彼の伸び代を感じる何よりの理由は出身地区にある。長島選手の今後の選手生活において、前述の眞杉選手や坂井選手の存在は大きい。間違いなくトップ戦線で自力を放つ2人がいることで、長島選手は彼らの番手としてのポジションを確立できる。長島選手が今後磨いていかなければならないのは、2人の番手を守りきる追走技術と横の安定感だ。縦足を磨くのは当然だが、長島に期待されるのはラインの厚み、総合力の強化だろう。

 今回の宇都宮記念は、長島選手にとっての凱旋であり、頼もしい後輩達との晴れ舞台でもある。番手戦も多くなりそうだが、注目度の高い記念で他地区のライバル選手へアピールをしたいところだ。ドッシリとした番手の安定感と、勝負所で放つ捲りを兼備し、地元記念で躍動して欲しい。

⚫︎本レースで注目すべき選手は…?

 古性優作選手、松浦悠士選手、吉田拓矢選手と、SS級自力トップレーサーが揃い踏みだ。当然この3名がシリーズを引っ張るだろう。しかし総合力では、地元栃木と関東勢が最右翼なのは間違いない。眞杉選手、坂井選手、長島選手、森田優弥選手など、戦力は十二分にある。

 眞杉選手がラインを牽引し、吉田選手、長島選手の番手回りも想定される。関東勢が4日間シリーズを牽引する事は間違いない。

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加藤慎平

Kato Shimpei

岐阜県出身。競輪学校81期生。1998年8月に名古屋競輪場でデビュー。2000年競輪祭新人王(現ヤンググランプリ)を獲得した後、2005年に全日本選抜競輪(GI)を優勝。そして同年のKEIRINグランプリ05を制覇し競輪界の頂点に立つ。そしてその年の最高殊勲選手賞(MVP)、年間賞金王、さらには月間獲得賞金最高記録(1億3000万円)を樹立。この記録は未だ抜かれておらず塗り替える事が困難な記録として燦々と輝いている。2018年、現役20年の節目で競輪選手を引退し、現在は様々な媒体で解説者・コメンテーター・コラムニストとして活躍中。自他ともに認める筋トレマニアであり、所有するトレーニング施設では競輪選手をはじめとするアスリートのパーソナルトレーニングを務める。

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