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鈴木誠のハイブリッド展望

【青森競輪G3・縄文小牧野杯予想】関東ライン4車の先行を任せられたのは、ここまで3連勝の吉田! 盤石の先行でG3初制覇へとひた走る!/鈴木誠の展望

2022/05/01 (日) 12:00 2

現役時代はトップ選手として長く活躍し、現在は評論家として活動する鈴木誠氏の競輪予想コラム。今回は青森競輪場で開催されている施設整備等協賛競輪in青森 縄文小牧野杯予想の決勝レース展望です。

ポイントとなるのはスタートしてからの位置取り! 前受けをするのはどの選手か?

【日本選手権競輪】を控えていることもあり、S級S班が不在となった【青森競輪G3・縄文小牧野杯】ですが、決勝で3着までに入れば競輪祭の出場が決まります。

 誰が勝ってもおかしくないようなメンバー構成となった中で、個人的に期待をしていたのがベテランの神山選手です。

 準決勝の12レースでは、逃げた吉田選手の番手と言う絶好のポジション。決勝進出もあり得るのではと思っていましたが、力及ばずに5着に敗れてしまいました。

 ただ54歳という年齢で、あれだけのレースができているのは凄いことだと思います。今後の記念競輪でも、チャンスがあれば決勝に進めると思いますし、G1でも年齢を感じさせないような走りを見せてもらいたいです。

 その準決勝の12レースでは突っ張り先行で押し切り、3連勝で決勝に進んできたのが吉田選手でした。

 この時期の青森はまだまだ肌寒く、バンクも重たく感じる上に、直線も長いので先行選手も苦戦している中で、その強さは際立っていました。決勝でも山岸選手-中田選手-武藤選手を引っ張る形で、関東ライン4車の先頭を任されています。

 他のラインですが、地元青森の嵯峨選手の後ろに、根本選手-新山選手と3車で並んだ北日本ライン。そして、河端選手-阿竹選手と並ぶ中四国ラインと3分戦になりました。

 こうなると、吉田選手と嵯峨選手の先行争いとなるのは明白です。それだけにどちらが前受けをするかが、このレースのポイントとなります。

 もし、嵯峨選手が前受けをした場合だと、中団に入るのが河端選手。後方となった吉田選手が抑えに行った時に、嵯峨選手との先行争いになりますが、この3日間における動きの良さからしても、吉田選手に軍配が上がりそうです。

 ただ、スタートで誰も行かず、仕方なく吉田選手が前受けをするようだと、1番車の嵯峨選手は5番手からレースを進められます。

 後方から河端選手が関東ラインを抑えに行くようならば、嵯峨選手は一気に発進。後ろに付けた根本選手は番手捲りもできる選手ですし、そのスピードに乗った地元の新山選手が、ゴール前で交わして優勝と言う可能性も出てきます。

 関東ラインは強力ですが、地元開催だけあって、北日本ラインは3人の中から優勝選手を出したいと考えているはずです。そう思うと、1番車と言えども、無理にスタートを取りに行かない方がいいのでは…というのが私の見解です。

 もし、吉田選手も嵯峨選手もスタートで動かなかった時には、河端選手が前受けをする可能性もあります。

 嵯峨選手は先行だけでなく、捲りも得意としていますが、それでも、河端選手を早々と交わし、後ろの3人を引き連れながら加速していく吉田選手を捲るのは、かなり大変かと思います。

 様々な展開を想定した時にも、東北ラインよりも勝利の方程式が多そうな吉田選手が本命。そして番手の山岸選手が対抗となるでしょう。

 吉田選手は競走得点的にも、今後のG1に出てくる選手かと思いますが、それでもここでG3初制覇を果たして、更なる大きなタイトルへ弾みを付けてもらいたいです。

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鈴木誠のハイブリッド展望

鈴木誠

千葉県市原市出身。日本競輪学校第55期卒。千葉経大付属高校の頃から競輪に没頭し、吉井秀仁氏に師事。現役時代はすべての戦法を完璧にこなし、「本物の自在型選手」と評されるほど多彩なストロングポイントを武器に、引退するまで長きにわたってトップ選手として君臨した。現役時代は通算3058戦665勝、優勝109回(うちGIは競輪祭新人王を含め4回、GP1回)、年間賞金王1回、通算獲得賞金は17億を超える。18年7月に、ケガのため惜しまれつつ引退。引退後は選手経験を生かし、解説者として活躍。スピードチャンネルなどの番組にも出演している。

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