【開催直前展望】四日市競輪G3ナイター「泗水杯争奪戦」は31日開幕!

2025/10/30(木) 07:05

四日市競輪場において開設74周年記念「泗水杯争奪戦」G3が10月31日から11月3日までナイター開催される。激戦の連続だった寛仁親王牌から中4日だが、S級S班が5名参戦する豪華なメンバー構成。今年も残すところあと2カ月、激しさを増すグレードレース戦線は、今回も目が離せない4日間になりそうだ。

◆初日の出走表(31日更新)はこちらでチェック

***************
古性優作と寺崎浩平の近畿勢がリード

古性優作、寺崎浩平

各地区から優勝候補が集結して、混戦必至のシリーズとなること間違いなしだが、古性優作と寺崎浩平の近畿タッグを最上位と見たい。両者は8月オールスターの準決勝で連携してワンツー(寺崎が1着)、決勝は脇本雄太の番手回りの寺崎が優勝して、近畿3番手を固めた古性が準優勝だった。寛仁親王牌では準決勝で連携して、寺崎の後位から古性が3着で決勝進出している。古性は寛仁親王牌の決勝3着で賞金ランキング1位に躍り出ており、寺崎はG1優勝で、すでにグランプリの出場権を獲得している。古性は今年1月和歌山からG3優勝がなく、寺崎はG3優勝が未達成ではあるが、両者に三谷竜生、稲川翔らも加勢して、近畿ラインが今回も上位争いをリードするか。

***************
G1初制覇!勢いそのままに嘉永泰斗が参戦

嘉永泰斗

嘉永泰斗は寛仁親王牌の決勝は単騎戦となったが、逃げる関東ラインを3番手の好位置で追走すると、捲りで押し切り、G1初優出&初制覇を達成した。初のS級S班、そしてグランプリの出場権も獲得して、「責任ある位置なので、そのあたりを考えて練習していきたい」と優勝インタビューでも意気込みを新たにしていた。成りたてホヤホヤのG1タイトルホルダーとして迎えるG3戦は、初日からその動向は要注目だろう。

***************
眞杉匠のレースメイクにも注目

眞杉匠、森田優弥

関東からはS班・眞杉匠を中心に、森田優弥、神山拓弥、鈴木竜士らが参戦する。眞杉は寛仁親王牌でシリーズ2勝をあげるも、感触的には「ワンテンポ、ツーテンポ遅れているし、調子よりも気持ちで負けていた」とのコメントもあった。前開催から期間は短いが、態勢を整えてこられるか。
眞杉と同期の森田は寛仁親王牌で初日から3日間連続3着も、勝ち上がりは二次予選Bで敗退。最終日は失格に終わっただけに、ここは巻き返しの一戦となろう。四日市は今年8月にF1優勝があり、今回も上位争いに加わりたいい。

***************
犬伏湧也、松浦悠士が好連携なるか

松浦悠士、犬伏湧也

中四国からはS班の犬伏湧也、松浦悠士が出場する。犬伏は9月の向日町G3 in奈良でS班昇格後の初優勝を達成。次の松阪G3は体調不良(急性胃腸炎)により途中欠場になったが、寛仁親王牌は連日パワフルな自力戦で勝ち上がり、自身5回目のG1決勝進出。決勝は機動力を発揮できずに7着に敗れたが、賞金ランキング12位の現状も踏まえて、競輪祭前に上位との差を少しでも縮めていきたい。
松浦は復帰戦の京王閣G3は準決勝で失格、寛仁親王牌は初日の理事長杯で落車を喫して、2日目は当日欠場とリズムは噛み合ってこない。コンディション面は今回も要注意だが、復調に期待したい。
河端朋之は寛仁親王牌で3年連続の決勝進出。勝ち上がり戦での持ち味のダッシュを生かした一撃はインパクト抜群だった。今開催も軽視禁物だろう。向日町G3in奈良で犬伏湧也との連携で準優勝だった佐々木豪も再度の好展開なら上位争い十分可能だ。

***************
南関東勢は岩本俊介、深谷知広を中心視

岩本俊介、深谷知広

S班の岩本俊介と深谷知広は8月松戸G3で連携して、岩本が深谷の番手から地元G3優勝を果たしている。深谷は9月共同通信社杯を初日から3連勝で優出(決勝5着)しており、「(調子は)まあまあだった」という10月函館F1は完全優勝している。賞金ランキングは9位で、2年ぶりのグランプリ出場の圏内に位置しており、10位の松本貴治(次走は大垣F1)とは約500万円差をつけているが、最終決戦の競輪祭までに少しでもリードを広げたいところ。フレーム変更から好気配がつづく根田空史や、寛仁親王牌で2勝をあげて通算200勝を達成した佐々木龍も上位進出を目指していく。

***************
地元地区は浅井康太、山口拳矢に注目

山口拳矢、浅井康太

地元からは四日市のG3で連覇2回を含む通算5回の優勝実績ある浅井康太や、寛仁親王牌ではローズカップを単騎で制するなどシリーズ3勝して「最近のG1では戦えた」と動きが際立っていた山口拳矢、さらに柴崎淳、坂口晃輔、谷口遼平らも加わって、強力な他地区を迎えうつ。
ほかにも、年末のヤンググランプリ2025出場が発表された栗山和樹や阿部英斗にも年末に向けて注目が集まるだろう。
候補を挙げだしたらキリがないほど、楽しみな注目選手が多数参戦。今開催の最終日・最終レースで、最も強い輝きを放つのは誰か。G1級の豪華メンバーが集結する見逃せない4日間のナイターG3が、いよいよ開幕する。

***************
【四日市競輪レポート・プレイバック】
昨年11月に開催された開設73周年記念G3は、中野慎詞の番手から新山響平が優勝を果たした。

25年6月ベイサイドナイトドリームG3
優勝者:簗田一輝
25年3月ベイサイドナイトドリームG3
優勝者:和田真久留
24年11月四日市記念G3
優勝者:新山響平
23年11月四日市記念G3
優勝者:浅井康太
23年4月ベイサイドナイトドリームG3
優勝者:浅井康太
22年11月四日市記念G3
優勝者:守澤太志
21年11月四日市記念G3
優勝者:坂井洋
21年4月ベイサイドナイトドリームG3
優勝者:諸橋愛
20年11月四日市記念G3
優勝者:佐藤慎太郎
19年11月四日市記念G3
優勝者:柴崎淳
19年6月ベイサイドナイトドリームG3
優勝者:山岸佳太
18年12月四日市記念G3
優勝者:浅井康太
18年2月全日本選抜競輪G1
優勝者:新田祐大


***************
【今開催のS級戦・勝ち上がり】

S級9車立て・12レース4日制

◆初日
【初特選=1個レース】
1位〜9位(全員)→二次予選

【一次予選=11個レース】
1位〜4位(44名)→二次予選
5位から得点上位10名→二次予選

◆2日目
【二次予選=7個レース】
1位〜3位(21名)→準決勝
4位から6名→準決勝
※初特選出場の着上位選手から優先。
次に一次予選の着上位選手。

◆3日目
【準決勝=3個レース】
1位〜3位(9名)→決勝

※勝ち上がり表PDFはこちら
***************
◆四日市バンクの特性

周長400m、みなし直線は62.4m。直線が長く、カントもキツめ。さらに走路の幅が広いため、捲りや追い込みが有利の傾向がある。「ベイサイドバンク」と呼ばれるように、海が近く風の影響を受けやすい。風は季節や時間帯によっても変化するので要注意。連対時の決まり手は、1着は逃げ23%、捲り30%、差し47%、2着は逃げ20%、捲り15%、差し27%。マーク38%。バンクレコードは(19年8月20日)にテオ・ボスが更新した10秒5。
※出場予定選手や戦績は10月30日現在。掲載写真は別開催で過去に撮影したものです。

(P-Navi編集部)

閉じる

新着ニュース一覧