【日本選手権競輪G1】吉田拓矢が2回目のG1制覇!「仲間のおかげで獲れたタイトルです」

2025/05/04(日) 19:00

2025年5月4日 名古屋競輪場
第79回日本選手権競輪G1(最終日)


今年のG1戦前半の山場で、競輪選手の誰しもが、その称号を手にしたいと思う「第79回日本選手権競輪」G1が名古屋競輪場で開催され、本日最終日を迎えた。
6日間にわたるレースは、日を増すごとに競走がヒートアップ。S級S班の脇本雄太と清水裕友が二次予選で、郡司浩平や平原康多、犬伏湧也が準決勝で勝ち上がりを逃すなど激戦模様となった。
その中でも力を示したのは卓越した技術と判断力で圧倒的な安定感の古性優作で、窮地のライン戦や単騎戦ともに、どの位置からでも連対を逃さない走りでゴールデンレーサー賞を勝つなど強さを誇示した。また新山響平と眞杉匠も自力戦で躍動。新山は持ち前の徹底先行で2日目から連勝で決勝進出。眞杉は展開を主導する動きでレースを支配して他を翻弄した。さらに日ごとに戦法が違うものの俊敏な立ち回りが光る菅田壱道や松井宏佑、地元地区から唯一ファイナルに駒を進めた浅井康太らが決戦の舞台に名を連ねた。
注目の決勝は、赤板から突っ張り先行した新山響平を、最終4コーナーで捲った眞杉匠の番手・吉田拓矢が直線伸びて優勝のゴール。2021年11月の競輪祭以来2回目のG1を制し、初のダービー王に輝いた。また、年末のKEIRINグランプリ2025の出場権も同時に獲得した。

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【日本選手権競輪G1(最終日)11R=S級決勝】(https://www.chariloto.com/keirin/athletes/2025-05-04/42/11)
1/古性優作(SS・大阪100期)
2/新山響平(SS・青森107期)
3/眞杉匠(SS・栃木113期)
4/浅井康太(S1・三重90期)
5/岩本俊介(SS・千葉94期)
6/阿部力也(S1・宮城100期)
7/松井宏佑(S1・神奈川113期)
8/菅田壱道(S1・宮城91期)
9/吉田拓矢(S1・茨城107期)

【レース展開】

赤板。2・新山が突っ張る
赤板2コーナー。2・新山が先行態勢に入っていく
2・新山の先行で、3・眞杉は5番手で最終HSを通過
最終BS。3・眞杉が前団に迫る
ゴール
誘導以下、2新山-8菅田-6阿部、1古性、3眞杉-9吉田、4浅井、7松井-5岩本で周回。まず松井が上昇して、新山に並びかけると、赤板で新山が突っ張る。新山はペースをあげて先行態勢に入り、松井は再び8番手になり、一本棒の展開となる。新山の先行で、4番手に古性、5番手に眞杉で最終HSを通過。最終2コーナーから眞杉が捲りを打つと、スピード良く前団に迫り、最終コーナーで新山を捕えていく。眞杉を追った吉田がゴール前で差し切り優勝ゴール。2着に眞杉、3着に古性が入線した。

【日本選手権競輪G1(最終日)11R=S級決勝・結果】
2車単9-3 1,860円(6番人気)
3連単9-3-1 4,790円(4番人気)
決まり手:差し-捲り

優勝/吉田拓矢(S1・茨城107期)
今回成績/特1・G3・準2・決1
次走出場予定/川崎F1(5月15日〜17日)

まさか獲れるとは思っていなかったです。今回は、仲間のおかげで獲れたタイトルなので、今まで頑張ってきて良かったと思いました。
レースは、北日本が前を取ると思っていたので、中団が取れたらいいなと思っていましたし、たぶん突っ張るだろうと。あとは、南関東が削ってくるのを対処して、眞杉(匠)がもつと思うところで仕掛けてくれたらと思っていました。
眞杉が(最終HSで)車間をあけていたので、一気にいくだろうと思い、集中していました。
(前の)かかりが良かったので、みんな横に動く感じでもなかったです。眞杉が(前団を)越えてくれたので、抜けるかどうか。ゴール前は、余力があったので抜けました。また、眞杉が内を締めていたので、自分の確定より失格しないか心配でした。
(最初のタイトルを)獲ってからいいことの方が少なかった。それでも腐らずにやってきたので、報われた感じがします。家族のためにも落ち込んでいられないと思ったし、子どもが誇りに思ってくれるような父親でいたいと思ったので、頑張れました。
眞杉とは何でも話せる間柄で、いい関係性だと思います。今後は、前後で走れるように僕が頑張らないといけない。自信を持って眞杉の前を回れるようにならないといけないと思います。さらに気を引き締めて、また今回は(決勝進出が)2人でしたが、関東でみんなが勝ち上がれるように、盛り上げて、みんなで決勝に乗って、G1で勝者を出したり、グランプリに乗れる選手を出したいです。

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【吉田拓矢の過去G1優勝開催レポート】
21年11月競輪祭G1(小倉)

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【2025年のビッグレース・プレイバック】
25年2月全日本選抜競輪G1(豊橋)
優勝:脇本雄太
25年3月ウィナーズカップG2(伊東温泉)
優勝:古性優作

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◆日本選手権競輪(最終日)ピックアップ◆

【最終日5R=S級特選2】
「辞めるまで強くなれるように」
1着/西村光太(S1・三重96期)
G1の1着は初めて、嬉しいです。お客さんがすごく入っているので、いつもと違うくらいに力が入ります。追い風が吹きましたね。レースは、(藤井侑吾が)強いのは十分、分かっているので、自分が付けるかどうかでした。前の3走が悪かったので修正したのが、上手くいった感じです。今年40歳ですが、辞めるまで強くなれるように頑張ります。

【最終日5R=S級特選2】
「悔しさをぶつけた残りの3走」
2着/藤井侑吾(S1・愛知115期)
(佐々木豪の)突っ張りはないと思って切ったら、すぐに松本秀乃介が来て、その後佐々木豪が打鐘からすかさずいったら、ヤバかったですね。組み立ては悪かったでね。振り返ると、初日は走っていなかった感じで、勝ち上がれなかったのは悔しいです。それを残り3日間ぶつけた感じ。所々で失敗もありますが、脚で無理やり行った感じでした。もう少し楽にいけるレースがあっただろうし、下手でしたね。頭を使うレースが課題になっています。しっかり他の選手のレースを見て勉強しないといけないですし、残りの特別に出られるように頑張ります。

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【今開催レポート】
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(P-Navi編集部)

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