【第68回オールスター競輪G1】寺崎浩平がG1初制覇!「数少ないチャンスをものにできてホッとしています」

2025/08/17(日) 23:00

2025年8月17日 函館競輪
第68回オールスター競輪G1(最終日)
※ナイター開催

真夏の日差しの中に、爽やかな風が舞い込む北海道函館。その函館競輪場で8月12日より6日間のナイターで熱戦を繰り広げてきた「第68回オールスター競輪」G1が決勝の日を迎えた。
2日目のメインレース、オリオン賞が2レース行われたり、4日目には準々決勝が設定されるなど新たな概定番組で行われたシリーズは、混戦一途となり、S級S班ですら簡単に勝機を見出すことができず、決勝進出を果たしたのは古性優作と脇本雄太の2名のみだった。古性は、サマーナイトフェスティバルの落車の影響を強く抱えながらも、ファン投票1位の思いに応えるべく力走。その盟友でもある脇本も、腰の状態に不安を抱えるが、3走目から破壊力ある自力を示した。準々決勝から連勝の寺崎浩平や今年の日本選手権競輪を制して好調を維持する吉田拓矢、さらにビッグレース連続優出の太田海也など9選手がファイナリストとなった。
脇本を先頭に4車連携で決勝に臨む近畿勢の戦いに注目が集まった決勝は、前受けから突っ張り先行した脇本の番手から最終BS過ぎに踏み出した寺崎が、3番手の古性を振り切り優勝のゴール。G1決勝6回目の挑戦で初のタイトルを手にし、KEIRINグランプリ2025初出場の権利も獲得した。

※5日目準決勝レポートはこちら

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【最終日11R=S級決勝】
1/古性優作(SS・大阪100期)
2/太田海也(S1・岡山121期)
3/吉田拓矢(S1・茨城107期)
4/南修二(S1・大阪88期)
5/松本貴治(S1・愛媛111期)
6/佐藤礼文(S2・茨城115期)
7/寺崎浩平(S1・福井117期)
8/岩津裕介(S1・岡山87期)
9/脇本雄太(SS・福井94期)

【レース展開】

赤板。9・脇本雄太が2・太田海也を突っ張る
赤板2コーナー。9・脇本が先行態勢で、2・太田はポジションを下げる
最終HS。脇本の先行で、近畿ラインが主導権を握る
7・寺崎が1・古性を振り切り優勝ゴール

誘導以下、9脇本-7寺崎-1古性-4南、3吉田-6佐藤、5松本、2太田-8岩津で周回。まず太田が上昇していくと、赤板で脇本が突っ張っていく。太田は一旦3番手になるが、古性が追い上げ、太田はポジションを下げる。脇本はペースを上げて先行態勢に入り、5番手は松本貴治、6番手に吉田で最終HSを通過。最終2コーナーから吉田が捲りを仕掛けると、最終BSから寺崎が番手捲りで抜け出していく。古性も直線で追い込むが、寺崎が押し切り優勝のゴール。2着に古性、3着に南で近畿の上位独占となった。

【最終日11R=オールスター競輪G1決勝】
2車単7-1 370円(1番人気)
3連単7-1-4 730円(1番人気)
決まり手:捲り-マーク

優勝/寺崎浩平(S1・福井117期)
今回戦績:オ7・二7・準々1・準決1・決1
次走出場予定:武雄F1(9月1日〜3日)

(G1制覇は)素直に嬉しいです。最初で最後のチャンスだと思いましたし、これで獲れないなら自力でも一生獲れない心構えで挑みました。
スタートは、太田(海也)も凄く早いので、すんなり前受けできるとは考えていなかったので、どこからでも先手を取ってくれるだろうと思っていました。僕は、脇本(雄太)さんとの連結を外さないようにと思っていて、打鐘からどんどんピッチも上がっていき、別線が仕掛けて来られるピッチではなかったので、後輪に集中して付いていました。
後ろを固めてくださっている古性(優作)さんと南(修二)さんがいるので、前のことに集中して行けるところから行こうと考えていました。赤板から、体感したことのないようなピッチでペースが上がっていったので、さすがに最終バック線あたりで脇本さんのスピードが鈍った感じがあったし、別線の吉田(拓矢)君や太田君に捲りに来られて飲み込まれるよりも、しっかりタテに踏み、ラインで決められる走りをしました。全然、脚が溜まっていなかったので、すごく直線が長く感じました。
デビューしてからここまで、すごく長く感じました。今年、タイトルに手が届きそうな手応えがあり、実際に獲れて本当に嬉しいですね。そして、近畿の先頭でやってきたことで、脇本さんの番手という責任ある位置を回らせてていただいたことは、これまでやってきたことが身を結んだと思うし、数少ないチャンスをものにできてホッとしています。
また、脇本さんは自力でタイトルをいくつも獲っているので、僕もそれに続けるように、脇本さんの前をしっかり走れるような脚力をもっとつけたいと思います。KEIRINグランプリに乗ることは目標でもありましたが、これからも一戦一戦、積み重ねていくのみ、今まで通りやるだけです。オリオン賞からスタートでき、いい勝ち上がりで走れたことはファンの応援があってのものなので、それもしっかりものにできて良かったです。

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◆オールスター競輪G1(最終日)注目選手ピックアップ◆

【最終日2R=S級一般】
「力強い先行で粘る」
2着/町田太我(S1・広島117期)
※チャリレンジャー(スポンサード選手)

満身創痍です。(2走目の落車で)右という右が擦過傷で動きづらいです。車輪を検車で借りて、踏み出しはいいのですが、後に伸びがなく垂れてしまった。今、ウェイトで78Kgから90Kg弱あって、筋肉が付いた分、自転車が進まなくなった気がします。でも、いい感じに馴染めばと思っています。今年は、G1出場がこれでないので、地元(広島)記念に向けて頑張ります。

【最終日5R=S級特選】
「全開で行こうと思っていた」
2着/佐々木豪(S1・愛媛109期)
※チャリレンジャー(スポンサード選手)

ホームで突風のようなのが吹いて、自転車を持ち出したけど、どえらかったです。脚を溜めるか迷ったのですが、脚を使わないのはしょうもないと思ったので、早めに行きました。高松宮記念杯の落車の影響で、練習ともがける時間が短くなっている。リミットがある中で仕上げてきたのですが、準決勝に乗れる展開をものにできなかったので、今日は力一杯出し切ると思って頑張りました。練習できなかった期間が長かったので、難しかったですが、昨日もタダで終わらないように、少しでもレースを作れたらと思ったし、今日はタイミングが来たら全開でと思っていました。頭まで行きたかったです。

【最終日7R=S級特選】
「信頼してもらえる選手を目指す」
2着/中石湊(S2・北海道125期)

今日は、誰が来ても全て突っ張るつもりでいて、そこからゴールまで速度を上げていく感じをイメージしていました。風が吹いていましたが、脚の調子は良かったので、自分のペースで力を出し切れたかなと思います。初めて、推薦で頂いた出場枠ですが、力を出し切れていないレースが多々あったので、経験と力不足を感じました。今回、新山(響平)さんなどに教えて頂いて、教わりながら実践していったことが多かった。そのほかの北日本の先輩方にもアドバイスをいただき、とても力をいただいたので、先輩に信頼してもらえるような選手になれるようしっかり練習をし、力を出し切れるようにレースをしていきたいと思います。

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◆今開催のレポート
【前検日ドリームレース】【前検日オリオン賞】【前検日一次予選】【初日ドリームレース】【初日一次予選】【2日目オリオン賞・一次、二次予選】【3日目シャイニングスター賞・二次予選】【4日目準々決勝】【5日目準決勝戦】

(P-Navi編集部)

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