2024/07/08 (月) 18:20
6月26日から小松島競輪場で初のガールズケイリンが開催されました。
『シーサイドプリンセス賞』とタイトルがついた小松島ガールズケイリン。今年のG1優勝者である児玉碧衣選手や石井貴子選手、徹底先行の奥井迪選手もいて、ハイレベルなメンバーが集結しました。地元・藤原春陽選手も念願の地元でのレース。競輪場の入り口には小松島競輪ならではの花輪が飾られていました。
ガールズケイリンが始まって10年以上経つ中で、まだガールズ選手たちのレースが見られなかった小松島競輪。宿舎を新設し、開催決定後は、石井選手や児玉選手がCS出演や市長への表敬訪問で開催告知に協力されていました。このガールズケイリン開催に向けて、多くの方が努力してきたのを見て聞いてきました。
前検日。パラパラと降っていた雨が上がって、指定練習がバンク内で行われました。バッグ側にある敢闘門からバンクの方を見ると、ホームの金網前にたくさんの競輪ファンが来てくれていました。大事なことなので、もう一度言います。『開催初日ではなく前検日に』ですよ。その光景だけで地元、そして近隣のファンの皆さんが小松島でのガールズケイリンをどれだけ楽しみしてくれていたのかが伝わってきました。
開催初日、「2 The Future」が流れたとき、実況の岩原紗也香さんは涙があふれそうになったそうです。彼女にとっても、悲願の地元ガールズケイリン開催だったことでしょう。初日5着で勝負駆けとなった地元の藤原選手が2日目に1着を取った時、解説の市田佳寿浩さんと目を潤ませながら藤原選手を待ちました。
初のガールズ1着は石井貴子選手。そして、男子選手に負けずの好タイムを出した児玉碧衣選手。毎レースドラマがあって、一瞬一瞬に想いがあふれて、ふとした拍子に感動して、泣きそうになりながらの3日間。
激戦を制し、小松島競輪最初のガールズケイリン優勝者となったのは奥井迪選手でした。
偶然にも開催前日はアニメ『リンカイ!』最終話の放送日でした。(ネタバレにはならないと思いますが、気になる方はここで一旦ストップでお願います)
物語の中で、一度廃止になる前の女子競輪を走っていた師匠にむかって現役選手が「女子競輪をこれからも盛り上げて無くさせない」と決意を話すシーンがありました。
アニメではなく、現実のガールズ選手たちも、売上を気にかけながらレースを走り、さまざまな形でガールズケイリンを盛り上げて、地位向上のために努力してきたと聞いています。
また、ガールズケイリンに限らず、私が競輪を始めたばかりの頃は斜陽の時代。競輪場廃止の話があがるほどに、車券の売上や本場の入場が減少し苦しい状況の競輪場が少なくありませんでした。そこでも多くの関係者が存続に向けて奔走し、そこにファンと選手の願いも重なりながら、存続の道と新しい可能性を模索し続けてきた日々がありました。そして、それは売り上げが伸びている今でも続いています。
「無くさせない」と口に出すのは簡単です。アニメならまだしも、現実の競輪界でそれを有言実行するのは、どれだけ大変だったのでしょう。『リンカイ!』を見ながら、競輪を支えてきた人たちのたくさんの愛と努力を想像した時、徳島のホテルで一人涙があふれました。
今、小松島競輪でガールズケイリンの新たな1ページが綴られ始めました。
今開催は梅雨時期ということもあって、小松島の爆風は身を潜めていた3日間。まだまだ未踏の小松島ガールズケイリンがありそうです。楽しみがさらに増えた小松島競輪、ガールズケイリンに注目ですね!
※開催中の写真はパーフェクタナビ編集部撮影
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木三原さくら(きみはら・さくら)
1989年3月28日生 岐阜県出身
2013年夏に松戸競輪場で
ニコニコ生放送チャリチャンのアシスタントとして競輪デビュー。
以降、松戸競輪や平塚競輪のF1、F2を中心に競輪を自腹購入しながら学んでいく。
番組内では「競輪狂」と、呼ばれることもあるほど競輪にドはまり。
好きな選手のタイプは徹底先行!
好きな買い方は初手から展開を考えて、1着固定のフォーメーション。
“おいしいワイド”を探すことも楽しみにしている。
木三原さくら
2013年夏に松戸競輪場で ニコニコ生放送チャリチャンのアシスタントとして競輪デビュー。 以降、松戸競輪や平塚競輪のF1、F2を中心に競輪を自腹購入しながら学んでいく。 番組内では「競輪狂」と、呼ばれることもあるほど競輪にドはまり。 好きな選手のタイプは徹底先行! 好きな買い方は初手から展開を考えて、1着固定のフォーメーション。 “おいしいワイド”を探すことも楽しみにしている。