2023/10/13 (金) 09:37
みぃこと、日野未来選手が、オールガールズクラシックG1に出場しました。
このコラムでも、何度か触れてきました日野選手のガールズケイリン人生。一時は、代謝の危機もある中、たくさんの人に支えられながら、危なっかしくも、しっかりとガールズケイリンの階段を登ってきました。
ビッグレース出場は、これが初めてではありません。しかし、松戸での初のガールズG1というところに、特別な感慨深さがありました。
松戸は、彼女にとって、第2の故郷と言っていいと、私は思っています。選手になる前から通ってきた松戸競輪。車券を買い、泣き笑い、選手のコスプレをして遊び、うどんの汁をこぼし、一味をこぼし……椅子を壊し……たのは平塚競輪でした(笑)。そんな松戸競輪。場所もそうですが、何より松戸には、彼女の「お父さん」がいるのです。それも、いっぱい(笑)。
G1初日、日野選手は先行して、なんと押し切り1着。最終バックで踏み直して、捲りを合わせ切ったときには、場内の歓声がさらに大きくなりました。
人気薄で、さらに後ろがもつれたこともあって、3連単15万を超える配当。波乱のレースに、場内が大いに沸く中、スタジオの外で当たり車券を見せにきてくれたのは、彼女がまだ「みいちゅん」だった頃から、コメントしてくれていたリスナーさんでした。
デビュー後、勝てない時から応援車券を買っては外れ、それでも愛あるヤジを飛ばし続けてきた思いが、また一つ報われた瞬間だと感じました。勝って投げキスする彼女の姿を見つめる背中は、ファンを通り越して、もはや「お父さん」。そう、私の目には映りました。そんなお父さんですが、15万の配当を当てても、まだ彼女に賭けた分が回収できないというのが勝負の厳しさですね(苦笑)。
他にも、お父さんがいたのを私は知っています。
1着の車券を定期入れに入れているのを嬉しそうに見せてくれたのは、かつて一緒に放送していた時から、写真を撮ったりして応援してくれたお父さんでした。
また、仕事そこそこに、初日から祝杯をあげに、松戸の夜に消えたお父さんもいましたね。
たくさんのお父さん(おれはお兄ちゃんだ!という人もいるかもしれませんね)の笑顔と目の輝きを間近で見て、改めてガールズG1が新設されたことを嬉しく思いました。
ガールズケイリンの選手たちの晴れ舞台は、応援してきたファンにとっても、晴れの舞台です。それぞれに重ねてきた走りの厚みがあり、それをどのような時でも応援し続けたからこそ、見える景色がある__。
私は日野選手の走りを通して、G1のキラメキと感動を見せてもらいました。そのような思いが、それぞれのファンにあったのではないでしょうか。
「オールガールズクラシック出場おめでとう、そして、お疲れ様でした」と伝えたいです。
選手たちだけではなく、応援してきたガールズケイリンファンのみなさんにも。
推しがいる幸せと、推しが活躍する喜びを胸に、次なる戦いも応援していきましょう!
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【恋して競輪ハンター・過去コラム】
142Hunting「オールガールズクラシックG1を終えて」
141Hunting「本命選手にかかるプレッシャー」
140Hunting「競輪は初手」
139Hunting「追いかける優勝車券」
138Hunting「S級ミッドナイト」
137Hunting「何でもできる強さ」
136Hunting「J.Y&K.W」
135Hunting「若手だけどの面白さ」
134Hunting「ルーキーシリーズを見て」
133Hunting「軽やかにダービー王」
木三原さくら(きみはら・さくら)
1989年3月28日生 岐阜県出身
2013年夏に松戸競輪場で
ニコニコ生放送チャリチャンのアシスタントとして競輪デビュー。
以降、松戸競輪や平塚競輪のF1、F2を中心に競輪を自腹購入しながら学んでいく。
番組内では「競輪狂」と、呼ばれることもあるほど競輪にドはまり。
好きな選手のタイプは徹底先行!
好きな買い方は初手から展開を考えて、1着固定のフォーメーション。
“おいしいワイド”を探すことも楽しみにしている。
木三原さくら
2013年夏に松戸競輪場で ニコニコ生放送チャリチャンのアシスタントとして競輪デビュー。 以降、松戸競輪や平塚競輪のF1、F2を中心に競輪を自腹購入しながら学んでいく。 番組内では「競輪狂」と、呼ばれることもあるほど競輪にドはまり。 好きな選手のタイプは徹底先行! 好きな買い方は初手から展開を考えて、1着固定のフォーメーション。 “おいしいワイド”を探すことも楽しみにしている。