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恋して競輪ハンター

2022/09/05 (月) 16:53

恋して競輪ハンター

木三原さくら「恋して競輪ハンター」116 Hunting

8月23日から行われた小松島競輪ミッドナイト開催。4月からチャリロト包括場になり、何度となく訪れるようになった小松島。元々はモーニング競輪でよく買っていた場ではありましたが、こうやって一節を通して全レースを見るようになったのは今年度に入ってからです。
小松島といえば、海の近くで風の強さも話題になりますよね。今のところ、ミッドナイトの時間帯で小松島らしい(?)強風を感じることはありません。「早く冬にならないかな」と最近は、思っています。走る選手の立場なら、「勘弁してよ~」と言われてしまうかもしれませんが、冬の爆風が吹き荒れる小松島バンクを、早く買いたいのです。風を読み、それを踏まえた展開予想で車券を当てて、『小松島のナウ〇カ』と呼ばれるのが、今年度の目標一つです(笑)。

その小松島ミッドナイト開催で、私の心に留まったのは、広島の郡英治選手。初日特選では、先行の番手で、猛スピードの捲りを打った橋本瑠偉選手のことは止められなかったものの、その後ろはポポンと2人まとめて止めるナイスブロックを見せていました。そんな郡選手のブロックにトキメキを覚えつつも、2日目に郡選手が出場するレースでは、単騎の森田康嗣選手、そしてもう1人の単騎だった舘真成選手の捲りに期待をしていました。自力のある2人が単騎で、森田選手の近況も悪くなく、展開の中で単騎2車が並んで捲って行けば……と美味しいオッズに舌なめずりしていた私を待ち構えていたのは、そう、郡選手でした。このレースの郡選手は、先行タイプの地元の蒋野翔太選手をマーク。私の(私のではない)森田選手が最終バックから捲りを打ち、舘選手がそれに続いて行こうとした時、郡選手のブロックがヒット。しかし、森田選手はスピードを殺されながらも、外を追い込んで3着。1着から5着までがほぼ横一線のゴールで、その中には舘選手(4着)もいました。穴を期待していた私としては、郡選手のあのブロックがなければ……と思わずにはいられませんでした。

郡英治
郡英治選手(A1・広島68期)※別開催で撮影したものです

なぜ、初日の動きを忘れていたのでしょう。終わった後にまた思い出して、反省会。 しかし、こうなると私の心は燃えてきます。2日間、番手の仕事に魅せられました。ならば最終日こそ、 郡選手のブロックありきで車券を当てて見せようじゃないか!と奮い立ちます。しかも、最終日のレースで前を回るのは連日、積極的な競走で評価が上がった渋谷海選手。先行すれば、郡選手が後ろを止めてくれるからと、逃げ切りの予想を中心に考えました。
結果は、渋谷選手が先行して、別線の捲りは郡選手のところまで来ることなく不発。郡選手の仕事ぶりを見ることなく、渋谷選手の逃げ切りが決まりました。車券は当たるには当たったのですが、楽しみにしていた番手の仕事を見ることができず、ちょっと残念。期待した時には、思っていたレースにならない。これも毎度ながら、『競輪あるある』ですね。

郡選手は、今年の前半戦はS級を走っていました。今期は、もう少しでS級点が取れそうな雰囲気です。この数年は、半期ごとにS級とA級を行ったり、来たり。御年52歳の68期。同期は岐阜の山口富生選手など。競輪選手人生が30年を超えて、なおバンクを駆けるベテラン選手の走りは、それだけで胸を打ちます。
先行の番手にいた時は要注意! 郡選手の走りをこれからもチェックしたいと思う3日間でした!

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【恋して競輪ハンター・過去コラム】
115Hunting「2時間悩んだオールスター決勝」
114Hunting「あとの祭~サマナイを振り返って」
113Hunting「吉田輪太郎のラストラン」
112Hunting「競輪イチ諦めの悪い車券」
111Hunting「日野未来の松戸優勝」
110Hunting「後悔のない車券購入を」
109Hunting「広島でコイコイマスター」
108Hunting「策士・小川真太郎」
107Hunting「競輪に恋して」
106Hunting「レースと重なる人生模様」

【略歴】

木三原さくら(きみはら・さくら)

1989年3月28日生 岐阜県出身

2013年夏に松戸競輪場で
ニコニコ生放送チャリチャンのアシスタントとして競輪デビュー。
以降、松戸競輪や平塚競輪のF1、F2を中心に競輪を自腹購入しながら学んでいく。
番組内では「競輪狂」と、呼ばれることもあるほど競輪にドはまり。
好きな選手のタイプは徹底先行!
好きな買い方は初手から展開を考えて、1着固定のフォーメーション。
“おいしいワイド”を探すことも楽しみにしている。

恋して競輪ハンター

木三原さくら

2013年夏に松戸競輪場で ニコニコ生放送チャリチャンのアシスタントとして競輪デビュー。 以降、松戸競輪や平塚競輪のF1、F2を中心に競輪を自腹購入しながら学んでいく。 番組内では「競輪狂」と、呼ばれることもあるほど競輪にドはまり。 好きな選手のタイプは徹底先行! 好きな買い方は初手から展開を考えて、1着固定のフォーメーション。 “おいしいワイド”を探すことも楽しみにしている。

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