2025/08/12(火) 12:00 0 4
函館競輪場で12日に初日を迎えた「オールスター競輪(GI)」。2024年の年間回収率No.1に輝いた「水鳥会長」が今シリーズの展望と注目選手を紹介します。
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函館競輪場で繰り広げられる「第68回オールスター競輪(GI)」。今回より番組構成が一部変更。「オリオン賞」が2個レースとなり若手機動型の見応え十分な激しいぶつかり合いが見れそう。
また二次予選と準決勝の間に「準々決勝」が新設されたため、予選スタートの選手は準決勝まで三走を強いられ、ナイター開催と言えど酷暑の中タフな日程に各選手は体調管理を余儀なくされるだろう。
ココまでGIを三つ終え折り返し地点となるが、今年に入ってからSS勢をはじめとするトップレーサーとその他S級上位陣との差が確実に縮まりつつある。既にGP当確は確保しているものの古性優作、眞杉匠に昨年までのキレ、粘りはなく特に古性に至っては自力戦なら予選クラスでも期待値が低い。
脇本雄太も相変わらず故障がちで消耗は避けたく、バイパスのシャイニングスター経由での勝ち上がりが必須となる。
上位との差が縮まるなか、宮杯と同様に混戦が予想されるオールスターでは、太田海也や中野慎詞らナショナル組、そして推薦枠の若手選手たちが、虎視眈々と下剋上のチャンスを狙っている。
特に注目したいのは新鋭・中石湊と山崎歩夢。まだまだ自身が狙うまでには至らないものの、地元地区の盛り上げ役に徹してくると、その逃げ脚は脅威の存在で恩恵受けそうな新山響平、佐藤慎太郎らが勝ち上がり大会自体は盛り上がりを帯びてくるだろう。
他ではやはり古性のデキが気になる。大きな上積みは期待出来そうになく目標に恵まれながら勝ち上がっていくしかない。自力戦で本命背負うなら思い切って外してみるのも一つの手か。
V候補の1人眞杉はタテ不安定で、強引にレース運ぶとそろそろ何かヤらかしそうな予感。シビアな勝ち上がりになればなるほど巧者古性と違い彼には危なっかしさが同居する。
全体的には流石に北日本地区開催だけあって層が厚い。活きの良い若手機動型がズラリと揃い、復調急な慎太郎をはじめとするマーク陣も豊富となれば久しぶりに北日本旋風が起きても不思議ではない。
その北日本と双璧してくるのが瀬戸内で、海也をはじめに中堅の機動型がズラリと並ぶ。ここに来て柏野智典、小倉竜二らベテランマーカーが上位レースでも立ち遅れず脚回せるようになって来ておりラインにグッと厚みを増してくる。
松浦悠士の欠場により太田海也が繰り上がり、やや劣勢と思われた瀬戸内勢が一気に浮上してきた。
初のドリームで、見せ場を作る事だけに集中してくる海也が他勢に影を踏まさぬ逃走劇を仕掛けそうで、犬伏湧也が満を持しての番手捲り敢行なら清水裕友とのワンツーは色濃くなってくる。
単騎の眞杉は瀬戸内分断はシリーズ山場まで隠しておきたい所で、恐らくは清水後位確保からの捲り追込みでシャイニングへの権利取り(5着以内)を第一に運んでくるか。
海也の繰り上がりが他線に与える影響は計り知れない程大きく、今回仕上がり良さそうな深谷知広でさえ叩き合いはリスク高く位置取り第一に動いてきそう。
近畿コンビはお決まりである8番手からの仕掛けでは瀬戸内二段駆けを捉えるのは難しく、深谷がプライド賭けて逃げに拘って来た時のみ捲るチャンスがある。
ロング捲りに威力あり、ついつい狙いたくなる新山響平だが、このクラスでの単騎戦はことごとく期待を裏切っており狙いづらい。
ドリームで海也がライン引っ張る逃げで存在感示すと、中野も負けじと逃げ勝負に徹してくる可能性は高い。復調著しい慎太郎のマーク屋としての真髄を見たい所だが、ライン二車では対応が難しいか。
狙いは北日本の後位に入ってくる嘉永泰斗か寺崎浩平で、ある程度中野がレース引っ張る中を、後続の仕掛けに対して先捲りで併せ切り前団を捉える。
中部前後は微妙だが低調気味の纐纈洸翔より、前回富山でバンクレコード叩き出した山口拳矢が前回りから脅威のスピードで一発狙って来るだろう。
こちらはコマ切れの混戦ムードとなり、ドリーム含めた3つのレースの中で一番難解なレース。
まず九州コンビは車番悪く先に斬らされる展開で厳しい戦い。九州を更に押さえる吉田拓矢が鐘前から前々と攻め上がり、そこを藤井侑吾もしくは松井宏佑がカマシて出る流れとなりそう。
吉田が好位立て直し逆転試みるも前が掛かりそうで番手の浅井康太か岩本俊介が恵まれる可能性が高い。シャイニングへは2着権利となるレースだけに、吉田も好位確保から慎重に運んでくるだろう。
単騎の守澤太志は切り替え策から勝機を見出したい所だが、出入り激しくスピーディーな展開では持ち味発揮は難しい。
北日本期待の大砲。昇級後も先行一本で北日本の牽引役として十分な働きを見せている。
大物感漂う風貌とデビュー以来貫く逃げ一本のスタイルはファンを惹きつけるモノがあり間違いなく日本を代表する人気レーサーになるだろう。初のGIもブレない走りで北日本の先頭で暴れまくってくる。
以前から堅実な走りには定評があったが、今年に入り中団以内あれば突っ込み切れるキレを身につけ、いよいよ追い込み屋として完成の域に達しつつある。上位でも展開向けばモノに出来る状態にあり、目標次第では侮れない一車。
スランプに陥っている古性と入れ替わるように調子を上げて来た南。元来ヨコの動きは他地区に恐れられるほど強烈で、それに加え近況は自力戦でも結果出しており、目標と最後方の共倒れさえなければしぶとい勝ち上がりで優出の可能性は高いとみる。
落車こそないものの、負荷を掛け過ぎる練習によりGI前の調整が上手くいかなかった深谷だが、今回は問題なく入れそうで期待値十分。仕上がっているなら迫力満点のカマシ捲りは間違いなく争覇級で、今シリーズで結果出し早めにGPの当確ランプを灯したいところか。
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