2022/03/17 (木) 18:00 12
宇都宮競輪場で3月18〜21日に開催される「第6回ウィナーズカップ(GII)」の最終日、9Rで争われる「ガールズケイリンコレクション2022宇都宮ステージ」から見ていこう。
選手名 | 年齢 | 府県 | 期別 |
---|---|---|---|
佐藤水菜 | 23 | 神奈川 | 114 |
小林優香 | 28 | 福岡 | 106 |
高木真備 | 27 | 東京 | 106 |
児玉碧衣 | 26 | 福岡 | 108 |
梅川風子 | 31 | 東京 | 112 |
石井寛子 | 36 | 東京 | 104 |
尾方真生 | 22 | 福岡 | 118 |
レベルが上がり続けるガールズケイリン界において、「もしかしたらこの先、これ以上のハイレベルなレースは? 」と思うような豪華メンバーが揃った。実力の極み…。普通開催なら完全優勝が日常、という選手たちの戦いだ。
このメンバーを前にして、石井は「う〜ん、どうすればいいんだろ。作戦、立てられない! 」と話した。
全員が強いから、パターンはいくらでもある。そして500バンク。石井は500バンクは大得意なのだが、それでも糸口すら思い浮かばないというのだ…。
昨年末の静岡ガールズケイリングランプリ2021で悲願の初制覇を成し遂げたのはマキビ。今年に入って左ひざの裏の筋肉に肉離れを起こしたため、スタートダッシュはならなかったが、喜びに浸りつつもこのメンバーとの対戦…。「やっべ、やるしかねえ」というところだ。異様な対抗心が武器の人間なので、状態面はまだまだでも厳しい攻めを繰り出すだろう。
もしかしたら現在は実力ナンバーワン? の佐藤も気になるところ。どう勝ちにいくか…が注目だ。全員が優勝を目指すわけだが、尾方だけは“その前”がある。自分を取り戻す一戦だ。初出場の静岡グランプリ。何もできなかった。先行する気持ちだったのに、何もさせてもらえなかった…。
穏やかな性格なので、物を投げたり、家に帰って部屋の壁を殴ったりはしなかっただろうが、腹の底には球磨川の激流のような悔しさがあったはず。静岡の一戦を将来につなげるために、とても大事な一戦になる。その尾方の動きを気にし過ぎて失敗した児玉は…。優香はまた先行も?
石井から「作戦、立ててください! 」と言われたものだが、丁重に辞退させていただきます。
……無理です。梅川だって逃げて勝つ力があるんですもん。全くわかんないっす。
郡司浩平(31歳・神奈川=99期)は第1回のウィナーズカップを高松競輪場で制している。出場できなかった年もあるが、この大会は強い。“ウィナー”なのだろう。しかし、S班になってからの郡司は、ウィナーではあってもキングではない。競輪王に輝き、全日本選抜を制し、ダービー準優勝と覇権を握りそうだったが、何かが足りない…。
競輪に対する姿勢が真っすぐすぎるのか…。何も悪い事ではないのだが、大きなドラマを生み、未知の領域へ突入するには、反動も必要だ。「グンジ、これやっちゃうの!? 」。ファンそして選手からの反響を呼ぶような走りを見せてほしい。
ヒールに徹してもいい。そんな機会は少ないが、南関に輪界の軸を移すには郡司が行動を起こすことが一番だ。丁寧な道のりだけではなく、荒くれる郡司。
そうだ、KEIRINグランプリを勝ったらサインをお願いしたグッズがあるんだった。何か、道を切り開くような走りを見せてくれた時、ひたすらまたお願いしてみよう。結果じゃない何かを伝えてくれた時、グンゼのブリーフにサインを…。
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前田睦生
Maeda Mutuo
鹿児島県生まれ。2006年東京スポーツ新聞社入社、競輪担当として幅広く取材。現場取材から得たニュース(テキスト/Youtube動画)を発信する傍ら、予想系番組やイベントに出演。頭髪は短くしているだけで、毛根は生きている。