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トップトレーナーの”競輪愛”予想

【全日本選抜競輪予想】枠順悪い松浦よりも狙いたいのは北日本ライン

2022/02/22 (火) 20:00 14

競輪歴40年、競輪を愛してやまない矢作芳人調教師が、競輪界の今年最初GI「全日本選抜競輪」を大予想! 昨年は11月のGI・小倉競輪祭で3連単55,370円を見事的中。数々の名馬を手掛け、分析力と勝負勘で世界に名を轟かせる名トレーナーが、競輪予想でもその真髄を披露します。

古性とのモツれを嫌った新田が逃げれば優勝は…

 競馬ファンの方ならお見通しだろうが、サウジアラビア王国の首都リヤドでこの原稿を書いている。世界最高賞金を誇るサウジCのマルシュロレーヌなど3頭を連れて遠征に来ているのだ。

 インターネットの普及により、今や世界中どこにいても車券が買えるようになったが、ここサウジではそう簡単には行かない。厳格なイスラム教国のサウジアラビアでは酒とギャンブルは御法度である。レース情報を手に入れるだけでも一苦労なのだ。

 それでも友人たちの協力を得て、毎日なんとか車券は買えている。今節は自分好みの穴車券が多く、筋の挟み車券を中心に成績も好調だ。ヘタに国内でじっくり予想するよりも、限られた情報の中で買う方が良いのかも知れない。

 さて、いよいよ決勝戦である。

 郡司の敗退は意外だったし残念であるが、実質SS班の新田を含めたSS組は安定していて概ね好調と言って良いだろう。

 それ以外で超抜の出来なのは太田と深谷だ。この2人の動きが決勝戦の行方を左右することになると思われる。

 ただ深谷はラインの良さを活かすタイプだから、単騎戦では難しい戦いを強いられる。最終主導権は太田が有力だろう。中団に古性ー浅井、後方に北日本勢と言うのが順当な展開予想となる。太田がタイミングよくカマせば、いつも応援している松浦のV最有力。心情的にもここを買いたいところだが、いかんせん枠順が悪い。初手が後方になって脚を使わされる可能性が高い。

 単騎勢が撹乱して仕掛けるタイミングがあれば良いのだが…このコラム的には古性との中団のもつれを嫌った新田がカマして逃げ、慎太郎が差すという思い切った予想を本線にしたい。

 従って印は◎佐藤○新田▲松浦△平原×浅井となったが、古性や成田が要らないという訳ではなく、印が足りない思いだ。車券は2→5→13789と2→13789→5で勝負! 遠いサウジの地では日本での人気はわからないが、そこそこの好配当があるのではないか⁉︎

 穴で強調しておきたいのは浅井である。どんな展開でもグランプリ王者古性は中団を取っている、捲る古性の後ろから浅井が伸びて久々のビッグタイトルというストーリーを夢車券としたい。皆さん、グッドラック!

古性とラインを組む浅井。2018年競輪祭以降、特別競輪の優勝は遠ざかっているが、追走技術と自在の脚は健在だ

最終結論と買い目

◎②佐藤慎太郎
〇⑤新田祐大
▲⑨松浦悠士
△③平原康多
✕⑦浅井康太

3連単②→⑤→①③⑦⑧⑨、②→①③⑦⑧⑨→⑤

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矢作芳人

Yahagi Yoshito

東京都出身。栗東で開業するJRA調教師。父は大井競馬の矢作和人元調教師。東大合格者数日本一の開成中学・高校に入学するも、大学には進学せず競馬界を志す。オーストラリアでの修業の後、JRA競馬学校厩務員課程に入学。厩務員、調教助手を経て、2004年に超難関の調教師試験に合格。翌年厩舎開業。これまで日本ダービー2勝(ディープブリランテ、コントレイル)、米ブリーダーズカップ2勝(ラヴズオンリーユー、マルシュロレーヌ)、優勝賞金13億6000万円のサウジカップ(パンサラッサ)など国内外のGlを多数勝利。2022年は59勝で通算5度目のリーディングトレーナーに輝いた。日本・世界を代表するトップトレーナーにして、年間365日のうち360日は車券を買うという、底知れぬ競輪愛の持ち主。

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