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トップトレーナーの”競輪愛”予想

【KEIRINグランプリ予想】”絶対”ではなくなった関東の並び 本命はやはりあの男だ!

2021/12/28 (火) 15:00 43

競輪歴40年、競輪を愛してやまない矢作芳人調教師が、年末の大一番・KEIRINグランプリ2021を大予想! 11月のGI・小倉競輪祭では3連単55,370円を見事的中。今年は管理馬が日本・アメリカ・香港でGI制覇の偉業を果たすなど絶好調。鋭い分析と読みで世界に名を轟かせた名トレーナーが、競輪でもその真髄を披露します。

関東の3番手は致命傷になりはしないか!?

ファンの期待も高く人気を集めそうな平原康多。関東3車は有利だが…(公財:JKA提供)

 毎年迷いに迷って頭を悩ませるグランプリ予想であるが、今年はメンバーが決まった時点で平原で堅いのではと思われた。何しろ援軍が強力過ぎる。関東の後輩、吉田と宿口は自分が勝てなければ平原に勝って欲しいと願っているだろうし、援護できるだけの脚力も十分だ。

 昨年、他地区の脇本を庇って仕事した姿も見ているだけに彼らの信頼は厚い。ところが関東の番手を回ると思われた平原は3番手とコメントした。これは以前のレースを考えた彼なりの筋の通し方であり、さすが人格者平原とも言えるが、誰もが1億円奪取を目指す闘いの中では致命傷となる可能性もある。

 そこで今年のキーマンとなるのは変幻自在な作戦を持つ古性である。

 捲るか? 捌くか? 彼がどんな戦法を取るかによってレースの展開は大きく変わる。グランプリを読み解く鍵はズバリ古性の動きにかかっていると言っても過言ではない。

グランプリのキーパーソンは古性優作。ラインはなく1人で戦う単騎戦となる(提供:静岡市)

古性のトリッキーな動きでもつれたレースを制するのは…

 ここでラインの先頭を走る3人について分析してみよう。

 まず北日本の2人を背負う郡司、3人の中でも最も自在性を保持するだけに位置を取っての捲りになるだろう。

 続いて清水、後ろが信頼する松浦だけに先行も辞さないと思うが、ライン2車でもあり、早めの逃げは無い。

 やはり唯一逃げの決まり手を持ち、尊敬する平原が3番手を回る吉田の先行が最有力である。関東が主導権を握れば、番手が宿口だけに流れの中で古性がその位置を狙う可能性は十分ある。そうでなくても彼のトリッキーな動きでレースはもつれ、清水と郡司が相次いで仕掛ける、そこに平原で絶対ではない根拠がある。

 今年も本命は松浦! 通常、ラインというものは好調な選手が前を回るものだが、清水ー松浦の中国ゴールデンコンビに関しては後ろの選手が先着するという法則がある。松浦自身の状態も、地元広島記念で豪快な競走を見せたように昨年とは全く違う。間違いなく好調であり、1番をもらって枠番も有利だ。清水がある程度捲り上げれば、脚を溜めている彼が直線必ず伸びて来るだろう。相手は当然平原、この2人の直線勝負になる。

 ◎松浦○平原▲古性△佐藤×郡司と結論は出た。車券は①=③→⑤を大本線で勝負、①=③→②④を第二本線として穴は①③→②④⑤→①③。その中で強弱を付けて狙っていく。好勝負となる予感がして今からワクワクしている。

調子、展開、車番と全てが噛み合いそうな予感がする松浦悠士(公財:JKA提供)

最終結論と買い目

◎①松浦悠士
〇③平原康多
▲④古性優作
△⑤佐藤慎太郎
✕②郡司浩平

3連単①=③→⑤、①=③→②④、①③→②④⑤→①③

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矢作芳人

Yahagi Yoshito

東京都出身。栗東で開業するJRA調教師。父は大井競馬の矢作和人元調教師。東大合格者数日本一の開成中学・高校に入学するも、大学には進学せず競馬界を志す。オーストラリアでの修業の後、JRA競馬学校厩務員課程に入学。厩務員、調教助手を経て、2004年に超難関の調教師試験に合格。翌年厩舎開業。これまで日本ダービー2勝(ディープブリランテ、コントレイル)、米ブリーダーズカップ2勝(ラヴズオンリーユー、マルシュロレーヌ)、優勝賞金13億6000万円のサウジカップ(パンサラッサ)など国内外のGlを多数勝利。2022年は59勝で通算5度目のリーディングトレーナーに輝いた。日本・世界を代表するトップトレーナーにして、年間365日のうち360日は車券を買うという、底知れぬ競輪愛の持ち主。

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