2022/02/06 (日) 12:00 1
静岡競輪場で開催されている「たちあおい賞争奪戦(GIII)」の決勝レース展望をお届け! 決勝は本日16時35分発走予定。
今シリーズ初日特選の並びを見て「おっ」と驚いた! 慎太郎さんは連係実績ある深谷知広-郡司浩平の南関ゴールデンコンビへ行くのだろうと、オレを含め、誰もが思っていたのだろうが、なんと浅井康太をご指名した。これには賛否両論があったのでは?
だが、慎太郎さんは勝利を目指すことを最優先に選択したとのこと。“SS班だから許されるワガママ”とはまったく思わない。きっと自身に対して「馴れ合いや妥協を許さない、許したくない」という熱い気持ちを大事にしたんだろうね!
ベテランマーカーは自力型に気を使うあまり、リスクを回避する風潮があるように思うが…! ここで慎太郎さんが投じた一石が、大きな波紋を呼ぶことになるのか? 心がザワザワした。信念を貫く慎太郎さんカッコいいね、感服したよ!
いつも通り準決勝を振り返ってくとするべ。10RはSS班の清水裕友が受け立つ構えで前からになった。4車と援軍多い吉澤純平が切り、鈴木陸来を逃がす。鈴木はチャレンジャーらしく無欲で逃げ、力を出し切った。
3番手絶好の位置から吉澤がまくり諸橋愛と決めた。清水は後方に置かれまくり不発で圏外に…! 清水と共倒れでも仕方ない状況をオグリュウがマジシャンさながらのリカバリーを魅せた! サ・ス・ガ!
11Rは巧者・平原康多が読み切り、深谷知広を呼び込む。ここまでは当たり前の展開だったが…! なんと荒井崇博が深谷ラインに乗り、間髪入れずまくり! 平原、深谷をまとめて仕上げてしまった(・o・)! 強い、強過ぎる! 荒井! 恐るべし!
10R、11RでSS班が撃沈。最終レースに不安が残ったが…。12Rは郡司浩平が切り、吉田昌司を出させ、中団からまくり一閃3連勝。浅井康太と慎太郎さんも順当に決勝へ駒を進めた。
さて決勝戦の並びを整理する。①郡司浩平-⑨佐藤慎太郎のSSラインに⑧小川真太郎-②小倉竜二の四国タッグ、④吉澤純平-③諸橋愛の関東コンビに単騎は⑤荒井崇博、⑥伊藤旭、⑦浅井康太の3車だ。(⇐①⑨・⑧②・④③・⑤・⑥・⑦)
冷静に見ると郡司以外に先行する選手がいない。誰が行くのか? 小川か? 吉澤か? いやいや、やっぱ郡司しか見えてこねえ! しかも逃げても強いし…! 妄想先取りは厳しいかもね。
スタートは早いオグリュウが取り、小川-オグリュウか浅井が前受けに。となれば郡司は前中団が取れるだろ。伊藤あたりが動き、吉澤が叩く展開になるぞ! 切り合いを誘い郡司が風を切りV。少々早めなら慎太郎さんの逆転があるぐらいだろうね。
それじゃあ、妄想に目を向けてみっか! あるとすれば『スタート郡司で行ったとき』かな…? 枠なりに見れば吉澤が切ってく展開だろ。このとき吉澤は郡司だけしか見てねえはずだ! となれば前走の高松記念でも行ってた先行選手小川がかまし逃げを打つ。郡司が内に詰まっている隙にドカンと行くだろう。
地区的に見ても、小川-オグリュウは荒井が追っているに違いない。となれば荒井崇博に勝機あり。もしも荒井が先にまくってしまえば、単騎浅井の逆転もあるし、単騎伊藤の流れ込みも。それかオグリュウが切り替える展開もあるよね!
あればこの男! 妄想先取りのイチオシは荒井崇博だ! なんてったって準決勝、平原康多と深谷知広をまとめて仕上げた男だよ。妄想と現実の間で期待が大きく膨み出してきたーっっ(^O^)/
吉井秀仁
Yoshii Hidehito
千葉県茂原市出身。日本競輪学校第38期卒。選手時代はその逃げるスピードの速さから「2週半逃げ切る男」と称され人気を集める。1978年競輪祭新人王戦を制し、翌年も小倉競輪祭の頂点に立つ。1980年の日本選手権は完全優勝、1984年オールスター競輪でも覇者となり、選手としての一時代を築き上げた。現役引退後はTV解説者やレポーターとして活躍、競輪場での予想会イベントやYoutubeのライブ配信なども精力的におこなっている。ファンからは「競輪客のような解説者」と親しまれており、独特のひらめきによる車券戦術を数多く披露している。