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伝説ヤマコウ 炎のレース展望

【ちぎり賞争奪戦予想】取鳥雄吾を携えた清水・原田が優勢か!?/ヤマコウ展望

2022/01/23 (日) 12:00 9

競輪界では知らない者がいないヤマコウこと山口幸二さんの予想コラム。元トップレーサーならではの鋭い読みは必見です。

 今節は中部の開催とは思えないような中四国祭り。郡司浩平、清水裕友が軸になり、原田研太朗の連勝も話題になりました。中部の明るい材料は、藤井侑吾(115期・愛知)が先行で結果を出し始めたことくらい。層が薄いのは分かっていても残念な気持ちでいっぱいです。

 メンバー、ライン構成は以下の通り。

④取鳥雄吾(107期・岡山)ー⑨清水裕友(105期・山口)ー①原田研太朗(98期・徳島)ー⑧中本匠栄(97期・熊本)
②吉田敏洋(85期・愛知)ー⑥岡本総(105期・愛知)
⑤郡司浩平(99期・神奈川)ー③佐藤慎太郎(78期・福島)ー⑦和田圭(92期・宮城)

 清水と郡司の力勝負が今節の中心でしたが、決勝は⑨清水の前に④取鳥がいるのが大きい。レースは⑨清水中心になるでしょう。

 その⑨清水は、先行有力な④取鳥の番手からどのタイミングで発進するでしょうか。準決勝の取鳥は、佐藤一伸が前を取ったので、郡司相手に後ろ攻めからレースを始めました。そして、郡司が取鳥の4番手を取ろうと前を叩き、その動きを見て打鐘3角かまし。見事2着に残りました。この動きを、清水が番手でも出来るようになるともっと伸びると思います。

 西日本ラインは1番車に原田研太朗が入ったので、どこでも選べます。②吉田は西日本勢に前を取ってもらい、中団を回りたいのが本音でしょうが、都合よく取ってくれるかどうか…。

 前受けから組み立てることができる選手ばかりなので、少し牽制が入れば②吉田が取ると思います。⑤郡司が前を取ると、中団は西日本、中部勢は後ろになるので、そこは避けたいはず。結果、②吉田が前で考えます。

S.②⑥ ④⑨①⑧ ⑤③⑦

 後ろ攻めの⑤郡司は、②吉田に突っ張られないようにギリギリまで④取鳥ラインにフタをするでしょう。そして打鐘で⑤郡司が前を叩く。そこを④取鳥がかまして主導権狙い。

   ←④⑨①⑧
H.     ⑤③⑦ ②⑥

     ←⑤③⑦
B.④⑨①⑧ ②⑥

 ⑤郡司が飛びついて5番手から捲るのは厳しいと思います。⑨清水も④取鳥を残したい気持ちはあるでしょうが、後ろ3車いるなら3角発進すると考えました。

1ー9ー8534

 ⑤郡司が④取鳥の後ろで粘る可能性も考えましたが、地元でもない豊橋記念で、わざわざ⑨清水のところに粘って恨みを買う必要はない。むしろ3番手の①原田のところはあると思いました。

←④⑨①⑧
H. ⑤③⑦ ②⑥

 その時は優勝⑨清水で2着に⑤郡司

9ー5ー342

 和歌山記念を番手で優勝した⑤郡司は、自力で走る時のレース内容も大切だと思います。①原田の横を取り切って連覇を決めることができるでしょうか?

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山口幸二

Yamaguchi Kouji

岐阜県大垣市出身。日本競輪学校62期卒業の元競輪選手。1988年9月に大垣競輪場でデビュー、初勝利。1998年のオールスター競輪で完全優勝、同年のKEIRINグランプリ'98覇者となる。2008年には選手会岐阜支部の支部長に就任し、公務をこなしながらレースに励む。2011年、KEIRINグランプリ2011に出場。大会最年長の43歳で、13年ぶり2度目のグランプリ制覇を果たし、賞金王も獲得した。2012年12月に選手を引退、現在は競輪解説者としてレース解説、コラム執筆など幅広く活動する。父・山口啓は元競輪選手であり、弟の山口富生(68期)、息子の山口聖矢(115期)・山口拳矢(117期)は現役で活躍中。

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