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不屈の男・金子貴志の奮闘記 〜40代の挑戦〜

【金子貴志の決断】リスクなど恐れない! “スピード競輪”に対応すべく今までと真逆の自転車で挑む

2022/01/07 (金) 18:00 6

 netkeirinをご覧の皆さん、新年あけましておめでとうございます。金子貴志です。昨年は皆さんからたくさんの応援をしてもらい、本当にありがとうございました。今年も皆さんにとって素敵な一年になることを願うと共に、私も最高のパフォーマンスを魅せられるように頑張ります。本年もよろしくお願い致します。今回は新しい自転車について書きたいと思います。

2021年から2022年の年越しは岸和田競輪で戦っていた金子貴志選手(撮影:島尻譲)

古性優作選手と村上義弘選手が重なったKEIRINグランプリ2021

 新しい自転車の話の前に昨年末に静岡競輪場で行われた「KEIRINグランプリ2021」について書きます。優勝した古性君、本当におめでとうございます。普段は見せないレース後のウイニングランでのガッツポーズや笑顔が凄く印象的でした。

KEIRINグランプリ2021を制した古性優作選手は喜びを爆発させた(撮影:島尻譲)

 関東勢が先行し、宿口陽一君が番手まくりを放ち、後ろに平原康多君。古性君はその後ろでした。絶好のポジションだったのですが、古性君は平原君の動きを待つのではなく、すかさずまくって行きました。2012年の京王閣グランプリで優勝した村上さんと同じような感じでした。思い切りの良さが勝因だったと思います。テレビで見ていて凄く興奮しました。静岡競輪場には多くのファンが詰めかけていて、その光景を見て、本来の競輪が戻りつつあると感じました。

もう一度タイトルを獲るために“スピード競輪”に対応したい

 私は昨年の岸和田競輪場の年越しレース(大晦日〜2日の開催)に、新しい自転車で参加しました。その新しい自転車はYouTubeでも紹介しているものです。そして2021年最後のレース。私は1着で締めくくることができました。

金子選手の新しい自転車を紹介する白井一機選手(写真:YouTubeCH「カラフルスタイルTakashi Kaneko」より)

 大晦日は除夜の鐘を宿舎で聴き、元旦は選手食堂でおせち料理が振る舞われました。大晦日から元旦、年をまたいでの競走ですが、選手は慣れたものなんですよ。

 自転車は今までの追い込み用のセッティングとは真逆の『自力を出しやすい』ものに変えて挑みました。特徴としては乗る位置を大幅に変えて、重心を後ろに置きました。これによって長い距離をトップスピードのまま走ることができます。勿論、全てが正解というわけではなく、走ってみて改善すべきところもありました。

 なぜ自転車を自力型用に替えたかというと、以前のままだとスピード競輪に対応できなくなってきたと感じたからです。このままでは上を目指すことが難しくなる。もう一度タイトルを獲るための決断でした。

前モデルのプレスト(赤)は佐世保記念でのレースが最後になった(撮影:島尻譲)

 また、自力型用にしたのは7車立てのレースに順応するためでもあります。7車立てのレースは単調な展開が多く、自力型の選手が後半もスピードが落ちることがないので、追い込み型の選手が抜くことが難しくなります。現在のスピード競輪に対応するために試行錯誤し、この自転車にしました。今後、微調整を繰り返しながら、自分のモノにしていきたいです。環境に対応し、決してあきらめずに前へと進んでいきます。

お客さんの声援に感謝

2022年のスタートは感謝から(撮影:島尻譲)

 最後に書きたいのが「お客さんについて」です。岸和田を走っている時、声援が物凄く多くて「これだけのお客さんが競輪場に足を運んでくれているんだ」と嬉しい気持ちになりました。応援ありがとうございました。

 今年もこのコラムを通じて私の想いをみなさんに伝えていきたいと思っています。それでは今回はこのあたりで筆を置きます。次回は年末恒例の「忘年会キャンプ」について書く予定ですので、お楽しみに!

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金子貴志

Kaneko Takashi

愛知県豊橋市出身。日本競輪学校75期卒。2013年には寛仁親王牌と競輪祭を制し、同年のKEIRINグランプリでも頂点に。通算勝利数は500を超え、さらには自転車競技スプリント種目でも国内外で輝かしい成績を収めている。またYoutubeをはじめSNSでの発信を精力的に行い、キッチンカーと選手でコラボするなどホームバンクの盛り上げにも貢献。ファンを楽しませることを念頭に置き、レース外でも活発に動く中部地区の兄貴的存在。

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