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毒熱!闘う競輪記者マッチーが行く!

徒然なるままに

2021/01/09 (土) 18:00 12

コロナ禍の競輪

 政府から緊急事態宣言が出て、1月14日から始まる大宮記念の無観客試合が正式に決まった。開催中止に比べれば、これぐらいの痛みは仕方がないのかも。

 ただ、施行者や選手サイドは良くても、イベント会社、場内の食堂、警備会社、窓口のおばちゃん、専門紙と、関係者は大きな痛手を受ける。昨年4月、5月は上部団体からコロナ禍による開催のガイドラインが出ず、開催は施行判断となったので、多くの競輪場が中止に追い込まれた。(2020年5月29日、競輪・オートレースにおける新型コロナウイルス感染症感染拡大予防ガイドラインが策定され、それ以降はガイドラインに沿って開催が行われた)

「競輪オートレースにおける新型コロナウイルス感染症感染拡大予防ガイドライン」に沿って、競輪場には呼びかけポスターが貼られている

「競馬、ボートレースが開催されているのに、何故だ?」と、ファンから多くの声を聞いた。ボートはトップダウンで全てが決まるし、競馬はJRAの英断もあったし、武豊らトップジョッキーからのメッセージをはじめとし、寄付活動のやり方も上手かった。

 これに比べて、競輪界はどこか及び腰に見えた。ただ、玉野競輪場は中止とならず、(個人的に付き合いの深かった縁もあり)群馬と玉野を何度も往来できた。イケイケ公務員と、包括委託のチャリ・ロト社(mixiグループ)のタッグが見事だったし、腹のくくり方も男らしかった。市長に直談判したり、全ての責任を取る覚悟だった。余談だが、僕はこれと逆で汚い男なので、肝心な事から目を背け責任から逃げる。そう言われて当時付き合っていた女性から逃げられた事がある(笑)。

 2022年4月の新しい玉野競輪場の誕生が楽しみだ。最近の情勢を考えると、関係者が感染すれば一発即アウトで、開催中の中止もあり得るが、たとえ納得のいかないルールであったとしても守るのが僕のスタンス。会食ゼロ、現場や打ち合わせ以外は引きこもる事にしている。競輪の仕事も楽しみも、新しい生活様式に寄り添いながらできる範囲のことをやっていきたいし、新・玉野競輪場完成の日までは何としても競輪界にしがみ付いていたい(笑)。

現在の玉野競輪場、2022年4月にはどんな姿に生まれ変わるのか今から楽しみだ

競輪はどこへ向かう

 年末31日からの開催で今期のレースになるのに、奈良FIは7車が埋まらず、初日から6車立てが四つもある異常事態だった。期の終わりなら、選手も点数の関係があるので、欠場するのも理解は出来る(これを業界用語でもぐると言う)。色々なところにリサーチしたが、はっきりとした理由は分からなかった。正月手当の廃止、年末年始で自転車を宅急便で送れない、正月ぐらいゆっくりしたい、コロナの影響、などなど、どれも決め手に欠ける理由だ。

 選手会は月に2本の斡旋を保証する様に要望しているし、そう言う取り決めになっている。ただ、これだけ欠場者が多いと、選手のモラルになるかもしれないし、それ以上にシステム的な欠陥があるのかもしれない。ファンも7車に慣れて、5車、6車になっても違和感がないようだし、売り上げの低迷には繋がらなかった。

 この世相にもかかわらず売り上げはミッドも昼開催もバブルが続いている。ただ、地方のサテライトではファンが戻らず、経営が厳しいところが多い。あるサテライトの社長が言っていたが「オールドファンは7車に魅力を感じず、それならと6人のボートに流れている」そうだ。

 ネット頼みになっているが、過剰な民間投票サイトのキャンペーンに、関係上層団体は警笛を鳴らしている様だ。入金と同時に10%や20%の上乗せがあったし、僕も金策に走り、かなりの金額を入金した(笑)。CTCで買ってもらえれば、施行に入るお金は、民間投票サイトより大きい。もう民間投票サイトに、何かの規制をかけるのは個人的に反対だ。前橋ミッドが5000万円も売れない時期を知っているし、間違いなく民間投票サイトがミッドナイトの新規ファンを連れてきた。熊本大学文学部卒業の前田記者みたいな綺麗な記事は残念ながら書けないが、競輪界はどこへ向かうのか、僕は徒然なるままに、そこはかとなく書き綴る。

この世相でも売り上げバブルが続いている


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毒熱!闘う競輪記者マッチーが行く!

町田洋一

Machida Yoichi

基本は闘うフリーの記者。イー新聞総合プロデューサー、アオケイ・企画開発パブリストの肩書きも持つ。自称グルメでお酒をこよなく愛す。毒のある呟きをモットーにして、深夜の戯言も好評を得ている。50代独身で80代の母親と二人暮らし。実態はギャンブルにやられ、心がすさみ、やさぐれている哀しき中年男である。

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