2021/09/26 (日) 12:00 2
前回のコラムで共同通信社杯の山口拳矢選手の優勝を予想し、『ウマい車券』でもヒットを飛ばしている吉井秀仁氏。今回も高配当を目指して妄想車券を探ります! それでは青森競輪場で開催されている「みちのく記念善知鳥杯争奪戦(GIII)」の決勝レース展望をお届け! 決勝は本日16時35分発走予定。
青森と言えば、オレのデビューした頃は合浦(がっぽ)公園内に競輪場があった。宿舎は三内温泉、旅館でのんびりしていた事を思い出す。あの頃の良き思い出と言えば、記念開催で初優勝をした事に尽きる。展開なんかもう忘れたが、思わぬ大金を手にし有頂天になったもんだよ(^O^)/ 晩飯は先輩たちと豪勢に祝勝会モードで騒いでいたような!
当時の交通手段は夜行列車で、上野駅=青森駅の往復と相場は決まっていた。大金を手に乗り込んだ夜行列車では“やり場”に戸惑い、枕の下や吊り下げた背広の内ポケットにと忙しく移す始末。ほとんどの時間をこれに費やし寝不足になった! コロナが収束したら思い出を頼りにまた出掛けてみっか。
準決勝を振り返る。10Rでは嵯峨昇喜郎が去年の失敗を挽回すべく、男気先行で坂本貴史を決勝戦へ乗せ、石毛克幸も流れ込んでラインで決着。11Rは吉澤純平と佐々木雄一で人気通り、12Rも期待を背負った深谷知広が快勝。
さて、決勝戦に勝ち上がったメンバーをざっと見れば、深谷知広か吉澤純平の優勝が見えてくる。並びを整理すると、③深谷知広-⑦東龍之介-⑥石毛克幸の南関勢、②吉澤純平-⑤東口善朋の混成コンビ、北日本は⑧阿部拓真-④坂本貴史-①佐々木雄一、⑨上田尭弥は単騎となった。(⇐③⑦⑥・②⑤・⑧④①・⑨)
ラインの長さを考慮すれば、深谷が頭ひとつリード。すんなり逃げても東に差される可能性は薄い。そこを追うのは吉澤で、直線勝負が本線だろ。深谷、吉澤に東口で決着が大方の見方だよ! ただしこれで決着すると妄想が成り立たねえって!
そこでもう一度並びを眺めながら探る。…そして、ひらめいた!
深谷に前を取ってもらい、そこを吉澤-東口で切ってくだろ。となれば、阿部の男気先行で北日本が出ていく! すると最終バックの番手は地元・坂本。またしても『競輪は番手』のフレーズの出番になる。今回は絆の勝利が妄想本線! ④=①でいかが?
待てよ? 阿部に注目してみるとこんな展開だってある。深谷が中団を取る吉澤を警戒し“ジャンかまし”の戦法をとれば、ヨコもできる阿部のこと、飛びつきだって画策するに違いない! この展開になると普通に追い込むだろうし、阿部の確定板も見とかなくちゃだよね。北日本の3人に深谷を入れた4車ボックス車券なんてどうだろう!? 高配当ゲットで妄想は完結する!
吉井秀仁
Yoshii Hidehito
千葉県茂原市出身。日本競輪学校第38期卒。選手時代はその逃げるスピードの速さから「2週半逃げ切る男」と称され人気を集める。1978年競輪祭新人王戦を制し、翌年も小倉競輪祭の頂点に立つ。1980年の日本選手権は完全優勝、1984年オールスター競輪でも覇者となり、選手としての一時代を築き上げた。現役引退後はTV解説者やレポーターとして活躍、競輪場での予想会イベントやYoutubeのライブ配信なども精力的におこなっている。ファンからは「競輪客のような解説者」と親しまれており、独特のひらめきによる車券戦術を数多く披露している。