2025/08/18 (月) 12:00 21
ガールズケイリン・児玉碧衣選手のコラム。初代覇者の称号を目指して参戦した「第1回女子オールスター」は、決勝には進出したものの残念ながら未勝利に終わり戴冠はならず。大会を終えた直後の率直な思いを語ってもらいました。
ーー今年3つ目のGI「女子オールスター」が終了しました。
改めてみなさま、たくさんのご投票と現地でのご声援ありがとうございました。すごく力をいただけました。
ーーシリーズを振り返っていただきたいのですが、初日のドリームレースは4着でした。
まず初日は、500バンク、宇都宮が久々だったのと最終レースということもあって、それまでの全レースを見て傾向を分析していました。結構、前の方で決まっている印象でしたし、後手に回ったら厳しいなと思ったので、一回抑えて合わせて踏み出すイメージで臨みました。それに準決勝進出は決まっていたので、その戦い方でどこまで残れるのか試したいっていうのもありました。でも…。圧倒的な脚力差を感じました。サトミナに出られたとしても、せめて太田りゆさんのところは合わせたかったんですが。VTRを見直したら、もうワンテンポ早く踏み上げていても良かったのかなと思いました。
ーー準決勝はロングまくりを敢行。小林莉子選手にかわされてしまいましたが、2着で決勝の権利を獲得しました。
うーん。なんとか2着には残れましたけど、今まで長い距離の仕掛けを避けてきた部分っていうのが、4コーナーを回ってからの踏み直しの甘さに出てしまったのかなっていうのはありました。それにカントが浅いこともあってか、スピードの乗りもよくなかった気がしました。
ーーそして決勝は仲澤春香選手を早めに叩くも、佐藤水菜選手にまくられてしまい6着でした。
動くのは仲澤さんかサトミナかなと絞っていて、特に仲澤さんは先行基本に組み立てるかなと予測していました。仲澤さんとは決勝が初対戦だったんですけど、強いのはもちろん知っていましたし、どちらかというと後からスピードが乗っていって加速するタイプというイメージだったので、先に仲澤さんに行かれて後方に置かれる展開は避けたいと考えていました。ホーム手前で仲澤さんより先にと思って踏んだけど仲澤さんもやっぱり踏んできたので、いったん後ろに入って、でもトップスピードに入れられる前に叩こうと1角では仕掛けました。ただ…。サトミナとの脚力差っていうのをすごく感じた決勝戦になってしまいました。
ーーそれでも3日間とも果敢に攻めて、見せ場はつくりました。ファンの方にも「感謝の気持ち」は伝わったのではないでしょうか。
うーん、どうでしょうか…。この世界は内容ではなく結果を出さないと評価されないので。ファン投票1位に支持してもらったので結果を出して恩返しをしたいと思っていたのですが、3日間1着を取れなかったですし情けないという気持ちです。
ーー11月の女子王座戦でリベンジですね。
練習メニューなど今後どうしていくのか、いつも見てくださっている角令央奈さんとも相談しながら、もっとレベルアップできるように取り組んでいきたいと思っています。
ーーオールスター直後は、尼崎ボート、函館競輪、住之江ボートで立て続けにトークショーに参加されていましたね。
はい。オールスターの前から声をかけていただいていたので行ってきました。「イベントなんか出ていないで練習しろ」みたいなことも結構言われるんですが(苦笑)。でもガールズケイリンを多くの方に知っていただくことや、レース以外のところでも盛り上げるというのも仕事の一つかなと思っているので。終わってからは次に向けて、しっかり練習も開始しましたよ。
ーー函館のトークショーは仲良しの久米詩選手と一緒でした。しかも浴衣で登場していましたね。
詩が「浴衣で出ましょう」って提案してくれました。
ーーファンからも好評だったのではないですか。
たくさんの方に声をかけてもらいましたし、「児玉さんって生で見る方がかわいいですね」って結構言われました(笑)。なので「よく言われます」って返しました。ということで、みなさん、本場へ足を運んでいただいてぜひ生の児玉碧衣を見てください(笑)。
ーー(笑)。函館の食事も楽しめましたか。
お昼は詩が「サイゼリヤに行きたい」って言うので…(笑)。でも夜は美味しいお寿司をいただきました!
ーー話は変わりますが、宇都宮が終わって帰ったら、家が大変なことになっていたみたいですね。
そうなんです。エアコンが壊れてしまって…。つけっぱなしで家を出て13日に帰ってきたんですけど、水がめちゃくちゃ垂れてきていて、床が水浸しになっていました。すぐ修理業者に電話したんですが「折り返します」って言われたのに、結局連絡がなくて“なんやねん”ってなって。でも次の日はまた外出しないといけなかったので、大きいバケツとか鍋を用意して家を出たんですけど、帰ってきたらバケツや鍋にパンパンに水が溜まっていました(苦笑)。
ーー本当にいろいろあったバタバタした一週間だったんですね。
はい(笑)。でもエアコンもバッチリ直りましたし、気になることはなくなりました。これで練習に集中できそうです(笑)。
児玉碧衣
福岡県大野城市出身、108期生のガールズ選手。2015年に松戸競輪場でレースデビュー、初勝利。2018年8月にはガールズケイリンコレクションいわき平ステージ・ガールズドリームレースでビッグレースの初優勝を経験し、同年11月のガールズグランプリトライアルレースの優勝してグランプリの出場権を得た。初出場でガールズケイリングランプリ2018のタイトルを獲得すると、2019年、2020年も優勝し、グランプリ史上初の3連覇を達成。3年連続で賞金女王となった。好きなアーティストは倖田來未。