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女王・児玉碧衣の“まだまだ成長中!”

「やり直したい」パールカップの悔しさと9年連続ファン投票1位の喜び「私は幸せ者、もっと頑張る」/児玉碧衣コラム

2025/07/09 (水) 18:00 19

ガールズケイリン・児玉碧衣選手のコラム。十分な練習量を積み、自信をもって「パールカップ」に臨みましたが、結果はまさかの…。浮き彫りになった課題を克服し、次のGIでリベンジをーーと気持ちを高めているそんな時、嬉しい報せが入ってきました!!

(撮影:北山宏一)

ーーまずはパールカップお疲れさまでした。周囲も、そして何よりご自身が楽しみにしていた大会でしたが、結果は悔しいものになってしまいました。率直に開催を振り返っての感想を聞かせてください。

 初日の走りは、悔しいというよりも本当に自分にガッカリしました。力を出し切れず、息も上がらずに終わってしまったので。せっかく練習メニューを組んだり面倒を見てもらったりしていたのに、それを出せずショックだったし、そういうお世話になった方々に対しても申し訳ない気持ちでいっぱいでした。

ーー初日は先行選手が残りやすいバンクコンディションでもありました。

 普段の開催でまくりばかりしていたツケがここで出てしまったのかなというのはあります。直前の静岡の決勝では11秒4の上がりタイムを出せていたし調子もかなり上がっていたので。ただそれで逆に、まくりに自信を持ちすぎていたのかなと。結果論ですけど、ホームで行っておけば…。

ーー調子の良さが裏目に出てしまったということですね。

 目の前の結果にこだわりすぎていたというか、1着を取らないと、という意識が強すぎたかもしれません。冷静に「3着権利」と考えられていたら別の走り方ができていた気がします。

ーー2日目と最終日は、うっ憤を晴らすような力強い走りで連勝を飾りました。

 気持ちを切り替えて走れたのは良かったと思いますし、調子も仕上がりもやっぱり良かったんだなと実感しました。ただ、だからこそ逆に「初日さえしっかり走れていれば…」という思いも強くあるのですが(苦笑)。

パールカップ最終日、6番車が児玉選手(撮影:北山宏一)

ーーそのパールカップから半月以上が経ちましたが現在の心境はどうでしょうか。気持ちの切り替えはできてきましたか。

 終わってからは「やり直したい」って何度も思いました(苦笑)。でも、2,3日目に連勝できたことが大きかった気がします。少しずつ前向きな気持ちになってきましたし、気持ちは回復できています。

ーーリベンジの機会は8月の「第1回女子オールスター競輪」になりそうですね。それまでに意識していくことなどはありますか。

 パールカップの失敗を今後に生かさないといけないと思っています。私は潔さが持ち味だったはずだし、もう一度初心に帰って、思い切ったレースができるようにと考えています。

ーー積極的なレースを増やしていくということでしょうか。

 普段の開催から逃げの決まり手をもっと付けていきたいと思っています。目の前の1着だけではなく、先を見据えた走りを意識していきたいなと。それに長い距離を踏んでいくことで、レース脚も付いてくると思うので。

(撮影:北山宏一)

ーーそして先日「女子オールスター」のファン投票の結果が発表されましたが、なんと9年連続9回目の1位選出です。おめでとうございます。

 ありがとうございます。本当にありがたいです。

ーーしかも初めて2万票を突破しました。

 めちゃくちゃうれしいです!

ーーこの1年間はメンタル的にもキツい時期があったと思います。そんな中でのファン投票1位というのは特別な思いがあるのではないでしょうか。

 本当にありがたいことです。調子がいい時も悪い時も応援して下さる方がいるということを改めて実感しました。今年の前半は特に「やる気がなかなか出ない」とかいうコメントを記者さんたちに言って、それが記事になったりしてファンの方の目にも留まっていたと思うんです。それでもこうやって応援して下さる方がたくさんいてーー。私は幸せ者だなと本当に思いますし、もっと頑張らなきゃと励みになります。

女子オールスター競輪記者会見にて(提供:公財JKA)

ーーここまできたら10年連続の1位も狙いますか? (笑)

 いやぁ、来年どうなるかはわからないので(苦笑)。それよりも、今年選んでいただいたということがうれしいですし、感謝の気持ちをもってレースに臨めるようにしっかり準備したいと思っています。

ーー女子オールスターが新設されて、今年からはGIが4つになります。そのあたりはいかがですか。

 チャンスが4回に増えたので、そこはうれしいなと感じています。

ーーやっぱり「GIを獲ってグランプリへ」という気持ちでしょうか。

 というよりも一番は、11月まで賞金争いをするのが大変なので…。そのストレスを回避するために、GIを獲って出場権を獲得したいなと思っています。

(撮影:北山宏一)

ーーでは最後に、プライベートで何かありましたか。

 うーん、なんだろうなぁ…。あっ、そういえば甥っ子がもうすぐ1歳になるんですけど、この前、つかまり立ちをしていました!「この前ハイハイしとったのに、もうつかまり立ちできよる!」ってビックリしました(笑)。たまにしか会えないですけど、会うたびに大きくなっていますし、甥っ子の成長は私のプライベートの楽しみです。


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女王・児玉碧衣の“まだまだ成長中!”

児玉碧衣

福岡県大野城市出身、108期生のガールズ選手。2015年に松戸競輪場でレースデビュー、初勝利。2018年8月にはガールズケイリンコレクションいわき平ステージ・ガールズドリームレースでビッグレースの初優勝を経験し、同年11月のガールズグランプリトライアルレースの優勝してグランプリの出場権を得た。初出場でガールズケイリングランプリ2018のタイトルを獲得すると、2019年、2020年も優勝し、グランプリ史上初の3連覇を達成。3年連続で賞金女王となった。好きなアーティストは倖田來未。

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